初読みの作家さん。それぞれが抱える想い。交錯する人生。オムニバス形式で描かれる、決して派手ではない市井に暮らす５人の、５つの、一冊の小説がつなぐ物語。作者の人柄が偲ばれる包み込むようなあたたかな筆致が心地良く、あっという間に読了。読み終えたあと、私ももっとやさしいひとでありたい、そう思わせてくれるような、凄く素敵な作品でした。私のお気に入りは１章2章の作家編集コンビ。その後どんどん相棒感出てくるのが好き。『さよならドグマ』、読みたいのにアマゾンにないんですけど！

アラスカに導かれ、アラスカを愛した1人の写真家の随筆集。英語の教科書に取り上げられてるひと、くらいの知識しかありませんでしたが――凄く良かったです。飾らない、穏やかなことばで綴られる、極北の地の圧倒的な大自然。自身と、そこで生きる人々、生きた人々のさまざまな逸話。自室や旅先で時折手に取りたい。ふと開いたページを何気に読み返し、遥か遠く、かつて確かに生きていた人々に思いを馳せたい。そんな全３３篇。珠玉の一冊でした

初読みの作家さん。それぞれが抱える想い。交錯する人生。オムニバス形式で描かれる、決して派手ではない市井に暮らす５人の、５つの、一冊の小説がつなぐ物語。作者の人柄が偲ばれる包み込むようなあたたかな筆致が心地良く、あっという間に読了。読み終えたあと、私ももっとやさしいひとでありたい、そう思わせてくれるような、凄く素敵な作品でした。私のお気に入りは１章2章の作家編集コンビ。その後どんどん相棒感出てくるのが好き。『さよならドグマ』、読みたいのにアマゾンにないんですけど！

ラスト２話を読むために再読中。最終章クライマックス。狙いに狙った最後の会長の白馬の王子様っぷりが格好良すぎます。そして心から嬉しそうなかぐや様にこちらも多幸感に包まれます。何が良いってかぐや様もかぐや様でただの無力なお姫様じゃない。ひっそりと強かに万事を尽くした上で、会長を、仲間を信頼して座して待っていた――と。"会長の/四宮の考えを読んで" 、最後まで対等に、恋愛頭脳戦を繰り広げていた2人に相応しい、これ以上ないタイトル回収エピソードに大満足です。さあ残り2冊は実質贅沢な後日譚。楽しんで読んでいきます

生真面目な主人公と沖縄という緩い土地柄、そこで暮らす緩い人々に緩んだ観光客。最悪な混ざり合いが巻き起こすひと夏の幾つかの、少しばかりの騒動と成長を描く連作短編集。凄く良かったです。生き生きと描かれるちょっと変な登場人物達。各話の日常の謎的なミステリー要素も楽しいですし、何より主人公を通して描かれる良いことも悪いことも、嬉しかったことも辛かったことも、全てを"チャンプルー"し人を惹き付ける沖縄という土地の魅力。私もまた、久々に訪れたくなりました。幾つか関連作があるとのことで、そちらも読んでいきます！