終戦時、38度線の南の在留邦人の引き上げは、翌年2月までにほぼ終えた。一方、その北ではソ連の38度線封鎖により、満州からの避難者も含め約25万人が残った。日本もアメリカも手が出せず、結果的に国に捨てられた。この中で34歳の若い活動家が、朝鮮やソ連の関係者と折衝し約6万人を日本に送り返した。 戦後史で忘れ去られた英雄だと思う。この書をきっかけに見直されることを望みます。

終戦時、38度線の南の在留邦人の引き上げは、翌年2月までにほぼ終えた。一方、その北ではソ連の38度線封鎖により、満州からの避難者も含め約25万人が残った。日本もアメリカも手が出せず、結果的に国に捨てられた。この中で34歳の若い活動家が、朝鮮やソ連の関係者と折衝し約6万人を日本に送り返した。 戦後史で忘れ去られた英雄だと思う。この書をきっかけに見直されることを望みます。

今や誰も語らなくなったBC級戦犯裁判。多くの国で裁かれたBC級裁判の中で、フィリピンでの裁判を、主にフィリピン側の事情や考え方について書かれている。 マニラ法廷は、1947年フィリピン独立により米軍からフィリピン主催に引き継がれた。10万人の市民を犠牲にしたマニラ市街戦の為、反日感情が吹き荒れ状況は最悪。その中で両国の将来を見通したキリノ大統領が、100名以上の戦犯の日本移送を決断。最終的には恩赦・特赦で釈放とした。日本人が忘れてはいけない歴史の1幕。フィリピンに対する印象が大きく変わる。