ネタバレ1960年に東京を訪問したオッペンハイマーは、「原子爆弾の技術的な成功に関わりを持ったことは後悔していません」、「悪いと思っていないわけではなく、ただ昨日の晩よりは今晩のほうが悪く感じていないということです」と言っている。原爆開発は物理学者としての挑戦であり、ドイツに先んじなければならないという時代の要請でもあった。しかし、既にほぼ敗北が決まっていた日本に対して二つの原爆が使用されたことについては、良心の呵責を感じていた。そして、核による世界の破滅を防ぐために核の国際管理を目指したが、政治的に敗れた。

ネタバレ◆p136、遺物論と遺構論は対等。◆p148、城が時代とともに姿形を変えてゆくのは、軍隊のあり方や戦い方が変わっていったから。◆p213、戦前の軍国主義思想下において武士道精神称揚の目的で中世武士たちを顕彰したため、城跡は神社と並んで顕彰行為の場になった。城跡に忠魂碑がよくあるのはそのため。◆p270、由来不明の城が国指定史跡にはならないため、発掘調査の結果から十六世紀前半に管領上杉氏によって築かれたとして、指定を受けた。由来が正しいかどうかは別として、良好な保存が保証されたという意味では"良いこと"。

ネタバレ1960年に東京を訪問したオッペンハイマーは、「原子爆弾の技術的な成功に関わりを持ったことは後悔していません」、「悪いと思っていないわけではなく、ただ昨日の晩よりは今晩のほうが悪く感じていないということです」と言っている。原爆開発は物理学者としての挑戦であり、ドイツに先んじなければならないという時代の要請でもあった。しかし、既にほぼ敗北が決まっていた日本に対して二つの原爆が使用されたことについては、良心の呵責を感じていた。そして、核による世界の破滅を防ぐために核の国際管理を目指したが、政治的に敗れた。