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チャーリブさんの感想・レビュー

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チャーリブ
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ネタバレロシアがウクライナ侵略を始めてから戦争のリアリティが変わってしまった。もはや戦争は目を閉じて忌避できるものではない。本作の舞台は、突如ロシアが北海道に侵攻して自衛隊との局地戦が始まった後の北海道。様々の軍勢によって勢力圏が分割された北海道に任務で投入された自衛隊の対戦車ヘリ副操縦士入木2尉が壮絶な戦闘と暴力に巻き込まれるところから物語は始まる。戦闘と暴力の連続。単純なヴァイオレンス小説であれば、それなりに救いもあるのだが…。現実と同じくヒーローは存在しない。暴力の矛先は読者に向けられている、たぶん。◎
チャーリブ

(参考)〈小説「越境」(著:砂川文次)を読んで〉 https://note.com/modern_oxalis208/n/ndab5bc1c7992 ←ほとんどperplexity(AI回答エンジン)で書かれているが、よくまとまっている(下手な人間の書評を読むよりずっといいかも…😔)

01/19 13:18
0255文字
チャーリブ
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ネタバレ「心なんてものは存在しない」と聞いてもそれほど意外ではなくなった。脳科学者にとってはなおさらだろう。「本質」として存在しない「心」があたかも存在するかのように思えるところに人間の営為がある。本書は「心」について従来の研究をまとめているが、内容にはそれほど新味はない。「脳はなぜ心を作り出したか」というところがちょっと面白い。「ストレス応答」のために「心」は作られたという。ストレスに対して脳が恒常性を保とうとして「心」が生まれたというなら、シンギュラリティの日はそう遠くないかもしれない。
0255文字
チャーリブ
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ネタバレ表題作を含めて6作からなる短編集。そのうち4作がSF。表題作はSFではなく、スメラミシングと呼ばれるネット上の謎の「預言者」の話。反ワクチン、ネット右翼、陰謀論などの情念の力学が蠢くネット界。そこに参入する人々は割合平凡な生活をしているように思っていたのだが、この作品では奇妙な(ASD的な)人物がスメラミシングの破茶滅茶なポストを解釈する「バラモン」として描かれている。ある種の黙示録のように読めてしまうところが恐ろしい。事実、ネット界隈には「啓示」を待つたくさんの「バラモン予備軍」が生息している。○
チャーリブ

スメラミシングは、スメラミ・コト(thing)かな?

01/10 21:13
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チャーリブ
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ネタバレ爆弾魔スズキタゴサクと警視庁特殊犯係との対決が圧巻の警察サスペンス。酒屋の店員を殴ったさえない男が野方署の取調室に連行されてくる。男はスズキタゴサクと名乗り取調官をのらりくらりとはぐらかすのだが、「霊感」で10時に爆発があると言った言葉が現実のものとなり、警察は大騒ぎとなる。異形のスズキタゴサクに手を焼く野方署に警視庁から特殊犯係の清宮と類家が派遣されてきて、スズキタゴサクと対決することになるのだが…。警察小説としても面白いが、悪と人間性について読者に問いかける倫理ドラマという見方もできる。問題作。○
チャーリブ

(参考)【ミステリランキングを席巻した本屋大賞候補作『爆弾』の「原点」となった2本の映画】 https://gendai.media/articles/-/107013?imp=0

01/07 00:40
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ネタバレあらためてコロナ下での日常や東日本大震災後の日々を思い返した。2020年3月から2022年2月まで、東京で暮らす料理人の小坂圭太郎、写真家の柳本れい、滋賀で暮らすパート主婦の石原優子の生活を交互に描いた作品。コロナ禍の生活の重苦しさや理不尽さを背景として、三者それぞれが抱える過去や日常生活のわだかまりを精緻なタッチで描いている。上質な純文学という印象で、もう少し娯楽性が欲しかった。三者の日常が交わるところでやっと物語らしくなる。どんな混乱も「誰かが後片付けをしなければならない」という言葉は重い。○
チャーリブ

(参考)「終わりと始まり」 ヴィスワヴァ・シンボルスカ https://shinohon.blogspot.com/2010/11/blog-post_3580.html?m=1

12/29 18:47
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チャーリブ
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ネタバレ創元ホラー長編賞受賞作。PR会社の営業部長・高山カレンは部下の誘いで大学のオカルト研究会の怪談を聞きに行くことになる。舞台に立った女子学生から「あなたが呼ばれています」と名指しされて奇妙な怪談を聞かされる。それ以来カレンの身の回りには奇怪な現象が頻発する。暗闇から響く異音と異臭、足跡のような汚水…。まるで何かの呪いのような怪現象。カレンは、迷惑な超常現象を消してくれるという「あしや超常現象調査」に対策を依頼する…。オカルトや超常現象の扱い方が等身大で、リーダビリティも高い。続編が出たらまた読みたい。○
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チャーリブ
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ネタバレ四代家綱の治世、尾張に向かう弁才船が三河沖で遭難してフィリピンのバタン島に漂着、上陸した船乗りたちは艱難辛苦の末に何とか日本にたどり着く。実話に基づいたストーリー。当時の海運業や商業船についてよく調べられている。漂流中は水や食料の問題も重要だが、いかに安定した精神状態を保つかということも死活問題。その精神的支柱だった船頭治郎兵衛と楫取り治右衛門が、島民たちに高齢で役に立たないからと谷から突き落とされて殺されたのは哀れ。貧しい原始的集落の生活。帰国した水夫たちを待っていた鎖国の現実。リアルに描かれている。○
チャーリブ

(参考)バタン島漂流記(大野村編) http://www.tokoname.or.jp/batan/batanono.htm

12/21 19:21
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チャーリブ
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ネタバレややもすると誤解を招くタイトル。言うまでもなく「ロマンス詐欺」のロマンスではなく、「ロマンス語」のロマンス。ロマンス語は、フランス語、ポルトガル語、イタリア語、フランス語などラテン語を祖とする言語のことだが、この本はまさに正真正銘の「ロマンス語」の概説書。生半可なトリビア本ではないので、何か1つロマンス語に習熟していないとしんどい読書となる。ラテン語がどのようにロマンス諸言語に分岐していったかという説明は、一筋縄ではいかないようだ。ロマンス語の中でもっとも学習しやすいのはスペイン語だという(同感)。○
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チャーリブ
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ネタバレ応援のため買っている雑誌。特集の1つが〈「本」のある町、「本」のある場所〉。全国でシェア書店の進化と模索が始まっているという。本誌が収集したデータによると全国で68店舗、そのうち東京が26店舗ある。職場の近くにもあるので、いつか棚主にチャレンジしてみたい。シェア書店ではないが、ユニークな独立書店「鴨葱書店」が京都東九条に今年5月オープンしたという。一般的な書店には置いていない品揃えだそうだ。今度行ったときに立ち寄りたい。編集長いわく「小さな本のある空間で、人々とつながりあう」。善哉。○
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チャーリブ
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ネタバレ特集は恒例の「本の雑誌が選ぶ2024年度ベスト10」。ベスト10の中で唯一『バタン島漂流記』だけが目下読書中。ベストワンの『越境』はぜひ読みたい。既読本はSF部門2作、ミステリーは0作、時代小説は2作、エンタメ3作…といったところ。「サバイバル時代の書店員の楽しみはなんだ!?」、書店はサバイバルの時期にはいったというが…。「レオーニと詩人のこと」、故谷川俊太郎と絵本の関係。谷川俊太郎のいない世界となった。○
0255文字

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読書データ

プロフィール

登録日
2020/03/28(1762日経過)
記録初日
2020/03/28(1762日経過)
読んだ本
697冊(1日平均0.40冊)
読んだページ
190530ページ(1日平均108ページ)
感想・レビュー
642件(投稿率92.1%)
本棚
4棚
現住所
神奈川県
自己紹介

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