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2023年3月の読書メーターまとめ

つちのこ
読んだ本
4
読んだページ
1373ページ
感想・レビュー
4
ナイス
177ナイス

2023年3月に読んだ本
4

2023年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

つちのこ
プロローグとエピローグを読み返した。素晴らしい構成力と上手さに唸る。貫一、都のシーソーゲームのような恋の行方は、昭和のラブコメ『めぞん一刻』の五代と響子のすれ違いドラマを見ているよう。オーソドックスなパターンのようにも思ったが、そこは屈折した人間模様を描くのが得意な著者の本領発揮か。すっきりとはいかせずに、読者を主人公・都の胸中に巻き込む計算づくの構成、最後には拍手をさせてくれる手腕はさすが。まったく、惜しい才能を失くしたと思う。
が「ナイス!」と言っています。

2023年3月の感想・レビュー一覧
4

つちのこ
木村盛武著『慟哭の谷』を先に読んでいてよかった。ノンフィクションとして、北海道三毛別で起きた、史上最悪のヒグマ襲撃事件のあらましを綴った予備知識があったからこそ、小説となった本作を映像を見るような臨場感をもって読み進めることができたと思う。著者は、人食い熊を仕留めた「サバサキの兄」こと山本兵吉氏を本書では銀四郎という熊打ち名人として描いているが、これがめっぽうカッコいい。たった一人で熊と対決するその孤高の姿に、マタギの真の強さと逞しさを見た思いがする。
が「ナイス!」と言っています。
つちのこ
プロローグとエピローグを読み返した。素晴らしい構成力と上手さに唸る。貫一、都のシーソーゲームのような恋の行方は、昭和のラブコメ『めぞん一刻』の五代と響子のすれ違いドラマを見ているよう。オーソドックスなパターンのようにも思ったが、そこは屈折した人間模様を描くのが得意な著者の本領発揮か。すっきりとはいかせずに、読者を主人公・都の胸中に巻き込む計算づくの構成、最後には拍手をさせてくれる手腕はさすが。まったく、惜しい才能を失くしたと思う。
が「ナイス!」と言っています。
つちのこ
この春、四国遍路に出発する前に半分読み、帰ってから残りを読んだ。著者と同様に、野宿しながら歩き遍路を体験した身としては、歩いてお遍路をするという体力的な厳しさ、その日のねぐらの心配など雑念に振り回される日常が手に取るように理解できた。88ヶ所を結願したあとの著者の思いは、これで終わりにしたくないという、金剛杖を奉納しない態度に表れているが、反面、終わってしまったことの虚さもあったようだ。文章がくどく、冗長で、脱線する部分も多く感じたが、数少ない歩き遍路の体験記としては、充分読ませてくれた作品だった。
が「ナイス!」と言っています。
つちのこ
死と向きう遺作となった作品だけに、清々しいほど素直な文章で書かれている。闘病記とは、病気と闘い打ち勝つための力強さが溢れている日記だと思っているが、魂の灯りが少しづつ消えていく治る見込みがない日記には、どうしても暗さと閉塞感がつきまとう。自らの死を受け止め、心の平穏を追い求めた著者の作家魂と夫婦愛に敬服。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2020/05/03(1455日経過)
記録初日
1986/01/19(13978日経過)
読んだ本
3100冊(1日平均0.22冊)
読んだページ
956401ページ(1日平均68ページ)
感想・レビュー
2931件(投稿率94.5%)
本棚
28棚
性別
現住所
岐阜県
自己紹介

早期リタイアし、念願の晴読曇読雨読パラダイスに突入。
旅に生き、好きな本を、好きなときに、好きなだけ読む暮らしをさせてもらっています。
飛ばし読み、流し読み、斜め読みは性に合わないので、本は一字一句最後まで読み切るタイプです。
なので、駄本に気づいて後悔することしきり。

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