自分の中で、かつて見たいくつかのショットは(変形されていても)生きている、と感じることがあるけれど、言葉はそうではなくて、かなり好きなものでも、丸々覚えてそのリズムを生きることは難しく、そのイメージに感心するしかない、というのが正直なところ。何度もその頁に戻るしかない。ま、ショットもウロだから同じか。
「その家には、家らしい匂いがなかった。まるで屋外のような匂いだ。表の部屋にあるものといえば、砂、叩き潰された家具の破片、壁についた洪水の跡の上に見えるのは額が掛かっていた痕跡だろう」。この「家」に入っていく「招かれざる客」マーロウに集約される前の、賭博師。
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