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2025年12月の読書メーターまとめ

uchiyama
読んだ本
20
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感想・レビュー
14
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69ナイス
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2025年12月に読んだ本
20

2025年12月にナイスが最も多かった感想・レビュー

uchiyama
衒学趣味なハッタリもここまでくれば大したもの、と思いたかったけど、小説としては、地の文は勿論、探偵も(読者の代わりにすぐ吃驚する)取り巻きも被害者も被疑者も、その台詞全部が作者の独語状態。饒舌なだけに平板な説明講義の合間に、「莨」を取り出したり火をつけたりするだけで、何がなんだか分からず、緊迫感は皆無。笑って読むしかないんだけど、なかなかに退屈で苦行めきます。まぁ、大真面目に気取り散らかしたエーコなんかよりは、どこかしら愛らしいんで許せるし、「算哲する」とか、「伸子式昏倒」とか、造語はできそう…。
が「ナイス!」と言っています。

2025年12月にナイスが最も多かったつぶやき

uchiyama

「陰鬱さと手を切った体、顔、叫び、言葉の、触れることの——名づけることの——不可能な喜び、要するに、官能的で強烈なあまり、どんなエロチスムも追放しようとするような喜び」

「陰鬱さと手を切った体、顔、叫び、言葉の、触れることの——名づけることの——不可能な喜び、要するに、官能的で強烈なあまり、どんなエロチスムも追放しようとするような喜び」
が「ナイス!」と言っています。

2025年12月の感想・レビュー一覧
14

uchiyama
漫画を殆ど読まないのですが、それでも興味深い本でした。いかにも天才っぽい天性の人懐っこさと無垢の残酷さとに、目の前からとにかく排除したくなった側の気持ちも、酷いとはいえ、ちょっと分からないでもなく…。でもそれも、傷付いた一方から語られた物語であって、演出がまったくないとも断定できず、そこがサスペンスフルでした。(作品や作者の人となりに思い入れがあるファンの人たちの感想はまた別だろうとは思います。)それにしても、みんな、非常な若さでデビューし、自活しようと努力し(それができた人は一部なんでしょうが)凄いな。
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uchiyama
「玉砕させずにそれ(後方を固め戦力を充実させる)を考えるのが作戦というものじゃないですか」という軍医の憤りも当然な、「愚行」がもたらした歴史の結末に、大上段に構えた教訓話、または、犠牲者の神格化による神話、そのどちらにも与することなく、愛らしくいじらしい人間的な愚かさに彩られた「戦場の日常」こそを、漫画表現固有のギリギリのギャグとして積み重ねて、対峙させる。だからこそ、強烈に心を掻き乱す本でした。
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uchiyama
ジョン・ケージとキノコ対談をしていた人、という印象しかなかった(けれど、ケージといても引けを取らない、なんとも寄る辺のないような、茫洋と、でもあっけらかんとした居住まいが忘れがたかった)のですが、教育者として優れた(つまりは、人として魅力的で、権威や制度にはちゃんと懐疑的、相手が年少であろうが対等の関係を築けそうな)人だったのだなと感じられる本でした。
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uchiyama
何度目かの再読。年末に読むもんじゃない、とは思うけど、年始に読むものではもっとないんで…。「現実を物語として構築しないこと」。物語が、解釈が、意味が、溢れ返ってる世の中で、信用できる言葉はこれだし、今読めば、この危機感は一層切実。
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uchiyama
訳に、動作主体や目的格が誰に当たるのか、読み返さないとはっきりしないような文になってる箇所がいくつかあって、やや読み辛く、気になりました。
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uchiyama
今更読んで、これは映画も観てない。解説はジャームッシュについて書いているけど、私はTHE COCKPITのことを思い返してました。(こっちの方が先だけど。)狭い風呂場で髪を切ったりするところ。その画角とアングルを考えたりしてると。人がそれぞれわちゃわちゃと、なんだか楽しそうでもあり、また、虚しさという気取りとは違う「無」みたいなものも含んでいて。日付の移動と場所の移動と、そして思考のうつろいの、とりたてて生々しさを演出したりしないのに活き活きとしてあることが、書くリズムによって生み出されていて、癖になる。
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uchiyama
夜な夜なプルーストを読み返していると、中心点が少しずつずれていく円の運動を思わせ、その円は、この巻のクライマックスである、アルベルチーヌの薔薇色の丸い頬に接吻したいという欲望を果たせない話者のエピソードにも代表されるように、(そして、他で語られる、日傘がカーペットに描く円や、触れ得ない発熱源や、川の中に沈められたガラスの瓶の中の水といったものと同じで)それに接近はできても、反発する力を有していて、ドゥルーズが言うように、いくつもある惑星の軌道みたいだけれど、それはまさに自分や他者のありようそのもので…。
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uchiyama
「凛として、不気味で、みずからの掟だけに身をゆだねて野蛮で壮麗な緩慢さのなかで引きあい、退けあい、あるいは破砕しあう物質の言うなれば宇宙的なあの壮麗さを帯びている」。旅行者が、着陸する機体の窓から、迫り上がってくる陸地を見る際の描写ですが、世界が形作られていく運動、ひいては通俗的な小説観に奉仕しない言語活動そのもののようでした。プルースト的な、記憶の本性を見出し続けることこそが創造されていて、甘ったるいノスタルジーとはまったく別物。生と死を等価に、というか両方あることがドライに喜びにつながる感じ。幸福。
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uchiyama
保身重視な各界の闇の暴露が、下手なミステリよりスリリングで面白いんですが、三権分立の崩壊危機等無視して煽りネタに徹するマスコミの無知と癒着、そして判決における「確信犯と素人の連携」が、ミステリというより既にホラーで、怖すぎ。裁判官時代の著書から読んできて、司法の理想的なあり方を実践しようとする姿勢は勿論、独特のユーモアと、職業柄とはいえ説明の上手さ的確さに驚き。上層への阿諛と忖度必須社会において、ご自身も認める空気の読めなさは貴重で、才能と個性、培われた専門性が法曹界から排除されたこと、つくづく残念です。
が「ナイス!」と言っています。
uchiyama
衒学趣味なハッタリもここまでくれば大したもの、と思いたかったけど、小説としては、地の文は勿論、探偵も(読者の代わりにすぐ吃驚する)取り巻きも被害者も被疑者も、その台詞全部が作者の独語状態。饒舌なだけに平板な説明講義の合間に、「莨」を取り出したり火をつけたりするだけで、何がなんだか分からず、緊迫感は皆無。笑って読むしかないんだけど、なかなかに退屈で苦行めきます。まぁ、大真面目に気取り散らかしたエーコなんかよりは、どこかしら愛らしいんで許せるし、「算哲する」とか、「伸子式昏倒」とか、造語はできそう…。
が「ナイス!」と言っています。
uchiyama
イラストに惹かれて手に取りましたが、結局、先にここに載ってるミステリを全部読むことに。で、それぞれの作品の解説がとても的確だなぁと思いました。「髑髏城」の「謎解きのミステリとしてはどれだけの瑕瑾があろうとも、クライマックスの情景の美しさは、カー全作品の中でも屈指のものだと思えます」等、(全作なんか読んでないんですが)そうそう!と。ほんとあの最後は映画のショットとして浮かんだので。建築との絡め方については、そっちにそれほど興味がないので分かりませんが、ミステリ案内としてとても面白かったです。
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uchiyama
犯罪を生み出しているのは、現実の無秩序を耐え難いとする私たちの意識と、物見高さなのかもしれない、ということを、ミステリそれ自体への批評として剔抉するのがテーマ、だけどそれを娯楽作品に仕立て上げるのって趣味が悪いよね、と作中人物に言わせて逃げも打っておくメタ構造。そんなコンセプチュアルな小説の問題は、やや鼻につく感じはさておき、この長さを読ませるだけの面白さはあるのかってことで。結局は、構造が先立って、へー、よく考えたなぁ、くらいにしか思えないのがなぁ…。圧倒的に面白い山田風太郎の偉大さを思ってしまったり。
が「ナイス!」と言っています。
uchiyama
冒頭からいきなりとてもプルースト。眠らずに母を待つ覚悟を決めた話者が、月明かりですべてが静止したように見える窓の外に、木々の葉むらだけがゆらめいているのを見る場面を想起。でもこのままいくと、気取り散らかして進むのでは…と、今更の初読みシモンにハラハラしていると、勿論そんなわけないのが素晴らしく。「かつてあったもの、そのときあるもの、そしてこれからあるだろうものはどれもそれじたいで十分」であることを「綱渡り」のように「書く」ことで証明する。セザンヌと戦争が等価に語られるから尚のこと。再読します。
が「ナイス!」と言っています。
uchiyama
火の用心の好好爺を演じる人物の異様に鋭い眼光への違和感を、子ども心に感じてはいたけど、後年いろいろ知って、やはりな…となったわけですが、改めてこういう本を読むと、利権と功名に群がる人たちの生命力と保身には驚かされます。現在と地続きの、政治を牛耳ってきたお友だち親戚縁者関係を概観できる労作で、彼らの所謂お題目的な大義(美しいが空疎)も公平に取り上げて、過剰な糾弾はしないからこそ感じられる憤りには共感します。あとがき通り、愉快にはなれない本だけど、読んで良かった。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2020/05/05(2073日経過)
記録初日
2020/07/06(2011日経過)
読んだ本
897冊(1日平均0.45冊)
読んだページ
229390ページ(1日平均114ページ)
感想・レビュー
631件(投稿率70.3%)
本棚
1棚
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