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2024年10月の読書メーターまとめ

yumi..✽
読んだ本
14
読んだページ
3537ページ
感想・レビュー
14
ナイス
783ナイス

2024年10月に読んだ本
14

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

yumi..✽
「みんな」や「世間」の視線や評価のプレッシャーやプライドに埋もれて傷ついているひと。職場や学校や家庭内で折り合いが付けられず、冷たく当たったり距離をとってしまう人。肩肘張った努力は素直さを失い、自分から孤独になり、大切な人の絶え間ない愛情や優しさが見えなくなってしまう。毎日姿を変えながら、適切な距離で廻る月が、主人公たちに忘れていた気づきをもたらし、軌道修正をしていく姿がなんともいじらしい。月の満ち欠けのように、ゼロから立ち上がっていく姿は、今度は一人ではないと言うメッセージも感じられた。とてもよい本。
まさ
2024/10/03 16:59

傷をじんわりと治してくれるような、そして後押しもしてくれるような1冊ですね。

yumi..✽
2024/10/03 17:38

まささん、本当にそうですね。新月から満ちてくように、癒してくれました。最初の看護師の話は、私も抱える似た気持ちを代わりに叫んでくれたような気がしました。気持ちに寄り添える著者の優しさを感じました。今日はちょうど、新月ですね。

が「ナイス!」と言っています。

2024年10月にナイスが最も多かったつぶやき

yumi..✽

晩秋、爽やかな晴れの日の朝のランニングは、気温が3度なので息は白いですが、涼しくて走りやすいです。ドライフラワーのような秋の花とすすきの組み合わせもいいし、ゆっくりと休むトンボも、のんびり散歩するおじいさんもすてきです。

晩秋、爽やかな晴れの日の朝のランニングは、気温が3度なので息は白いですが、涼しくて走りやすいです。ドライフラワーのような秋の花とすすきの組み合わせもいいし、ゆっくりと休むトンボも、のんびり散歩するおじいさんもすてきです。
まさ
2024/10/10 12:26

気温3度!キリッとしそうです。真っっ直ぐに伸びる道も気持ちを軽やかにしてくれますね。よい時間を♪

yumi..✽
2024/10/10 17:40

まささん、朝は寒くて霜も降りてますが、昼間は暖かくて過ごしやすい日が続いています。トンボと一緒に雪虫もちらほら見られるようになりました。秋の空はポーンと高くて気持ちがいいです。まささんも、よい時間をお過ごしください♪

が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
14

yumi..✽
特派員でベトナム戦争を体験する以前、30代前半。みすず書房の現代美術のユリトロ画集に載った文章と、その他パリについて触れたエッセイが再編集された本。私の中の開高健は大きなお腹をしているが、本書には若くスマートなイケメンの写真がある。冴えた文章で、50〜70年のパリの街並み、キャフェや教会、夏、冬、男、女の様子が重厚な空気を連れて雪崩れ込んでくる。アルジェリア問題のデモ、広場にサルトルの演説を大江健三郎と聞きに行き、デモ隊と完全武装の警察隊の狂乱の中、走り逃げたのはかなり生々しかった。
が「ナイス!」と言っています。
yumi..✽
ブックカルテで選書された一冊。処方されたと言ってもいい。精神科医、人類学者、社会学者である著者のエッセイ。トラウマやジェンダーの研究をしているとあって、日々、自分を削りながら傷を抱える患者と向き合う日常。厳しいはずなのに優しく癒された読後感。無力でも経緯を見届けるちから。誰かのしあわせを祈る力、祈ってもらう力。臨床で感情労働をしながらも無力を感じる私にぴったりの一冊。そして弱さを感じつつも、誰かのために祈ったり涙を流す人にぴったりな一冊。やさしく大切なあの人に贈りたい。
yumi..✽
2024/10/29 17:49

ガーネットさん、なぜかは自分でも理由がわからなかったのですが、実はガーネットさんにおすすめしたいなと思いました。きっと、やさしい人に読んで欲しい気がしたからだと思います。機会があれば、読んでいただけたらうれしいです。

ガーネット
2024/10/29 18:18

いやーん、以心伝心♪(//∇//)♪

が「ナイス!」と言っています。
yumi..✽
SF短編集。宇宙とほぼ同じ要素でつくられてる私たちは、なんてちっぽけで刹那的に生きているのだろう。テクノロジーが進化した世界でも、私たちの喜怒哀楽は細やかなもので、それを抱えながら宇宙空間を移動したり、異星人と関わったり、亡くなった家族やまだ話せない赤ちゃんと話したりしている姿は、弱く愛しい。いつまでも、私たちは関わりのために、悩んだり喜んだりして涙するのだろう。若い韓国の作家さんでしたが、古典SFのようでドラえもんの道具に今尚憧れるような感じがしておもしろかったけど、心理描写が繊細で韓国らしさがあった。
が「ナイス!」と言っています。
yumi..✽
井戸が枯れたような気がしたけど、少しずつ土が湿るように生き返り、再起した漫画家のペンが尊い。それを諦めずにいる編集者も良い。特別な漫画が完成して夜が開けた。持つべきものは、たとえ自分が信じられなくても信じてくれるひとと、それを信じてもう一度立ち上がる忍耐と勇気だ。何かを生み出す、創り出すって、すごいことだな。
ガーネット
2024/10/24 19:13

読了おめでとうございます☆本筋から、離れますが、わたくしは「話す小鳥」のファンです(//∇//)信玄餅のきな粉に「砂でしょう」の一言に、ときめきました。

yumi..✽
2024/10/25 21:09

ガーネットさん、読み終えました。読んじゃったという気持ちと、取り敢えず1回目という感じで、何度か読まないといけないですね。私も小鳥のファンです。会話ができるのがいいですよね。途中、小鳥がカゴから出ていて窓を開けている場面があって、勝手にヒヤヒヤしてました。

が「ナイス!」と言っています。
yumi..✽
私も依存症のようにランニングし活字を追う。まるで水を得た魚のように、軽く静かに穏やかになる時間。この物語の様に、市民プールの底にヒビが入ってあっけなく生きがいは終幕するのだろうか?そして後半は妻であり母でありスイマーのアリスが認知症になり命を閉じるまでの話。認知症になり変わる自分、変わる世界。拒絶し、悲しみ、立ち尽くす家族。受け入れるしかないのか。本人も家族も忘れられないものは、どれも慎ましく何気ないものばかりだけど、それがかけがえがなく命の証であることがすばらしかった。
井月 奎(いづき けい)
2024/10/22 19:05

素敵なレヴューです。物語にも惹かれますねえ。

yumi..✽
2024/10/23 13:21

奎さん、ありがとうございます。自分のことも大切な家族のことも、老いについて考えさせられました。たくさんの声で静かに語られる物語、よかったです。

が「ナイス!」と言っています。
yumi..✽
過去の栄光を持つ現役、今がいちばんかもしれない売れっ子、自分は向いてないのだもしれないという思いを抱えるアシスタント。それぞれの思いがリアルに伝わってくる。自分がやりたいようにやることは、大衆に受け入れられるためにはどの業界でも難しいこともある。クセが強いとか、コアにしか好かれないとかであっても、なぜか惹かれるって一生読んでいられるものだ。漫画家の魅力を商戦のために曲げない塩澤さんのマンガができあがったらいいな。
ガーネット
2024/10/22 16:50

初読で、そこまで受け取れるゆっこさんは、流石やなぁ〜(*´∇`*)わたしは、再読で、ようやく気持ちが追いついた感じでした。また3回目に読んだら、たぶん違う何かに響くであろうと言うのも、楽しみ♪

yumi..✽
2024/10/22 17:51

ガーネットさん、照れます。この本は繰り返し読みたい本ですね。読むたびに、新しいことに気がつきそうです。ラスト、どうなるの??

が「ナイス!」と言っています。
yumi..✽
どうやらやり手でバカがつくほどの真面目な漫画の編集者が退職するところから始まる。びしっと足の横に手を揃えひとりひとりに頭を下げ、ひとつひとつに名前を記入した文房具や雑貨をダンボールに片付け、敬語で文鳥と会話をする塩澤さんの人柄が、一コマ一コマから伝わってくる。自らの退職金を投じて新たな雑誌をつくるために、未来を感じ思い入れがある作家に声をかけていく姿は、誠実だ。作家との関わりで、物を作る苦労も楽しみも伝わってくる。作家と編集者、二人三脚だなあ。
ガーネット
2024/10/18 20:19

松本大洋さんの作品では、『竹光侍(たけみつざむらい)』と『Sunny』が好きです。でも、Sunnyは、ちょっと事情があり、全巻読破出来てなくて、そのうち揃える野望メラメラψ(`∇´)ψ

yumi..✽
2024/10/19 06:08

ガーネットさん、ありがとうございます♪他のも読みたいな。

が「ナイス!」と言っています。
yumi..✽
まるで幻想的な小さく完結された世界。屋敷に棲む老婆が、博物館を造るために雇われた技師。養女、庭師、修道士。死者の遺品を収める博物館があるのに相応しい静かな世界。遺品を語るとひとりの人生が語られる。耳縮小手術用メス、孤独な画家の絵の具、庭師の剪定バサミ。村上春樹さんの「世界の終り」と重なるのは、遺品読み、冬に死ぬシロイワバイソン。個人の死は忘れ去られるけれど、どこかの世界の片隅に、帰りの列車は来ない小さな村があって、些細な品で存在した証拠が陳列されていたらいい。私の形見の横に並ぶのはどんなものだろう。
ykshzk(虎猫図案房)
2024/10/24 11:38

yumiさんのレビューより、これは読まねば!と思い読んでみました。大好きな世界観です♪良いレビューをありがとうございます⭐︎

yumi..✽
2024/10/24 18:15

ykshzkさん、共読、嬉しいです。小さな村に降り立った時から、どこかに放り出された気持ちがしました。内省していくのがいいのでしょうか?母のお腹に戻り、はたまた宇宙に帰るような沈黙に触れた気がします。

が「ナイス!」と言っています。
yumi..✽
看護学生時代の解剖学でいちばん神秘的で複雑で長い時間とらわれた器官は耳。小川さんの小説の中でもフォーカスされることが多く、魅力的な登場人物は静かに話し、静かに耳を傾ける。耳に棲むカルテット。力を込めると容易く圧死してしまいそうな小鳥、少年、老夫が、ひっそりと互いに愛しんだり時に欺いたりする。静寂、閉塞感、孤独、グロテスク、小川さんが愛する世界で繰り返しリフレインされ囁かれる。最近は先に先に読む傾向にあったので、久しぶりの小川洋子さんを読む時間が幸せすぎて、一行一行をじっくりと読む読書を楽しんだ。
yumi..✽
2024/10/15 21:30

まささんも手元に届いたのですね!きれいな装丁ですよね。もう、見た目からうっとりしてしまいました。幸せな時間を過ごせますように🍀

まさ
2024/10/16 04:55

装丁から堪能です。そして、最初の1編の冒頭から小川洋子さんの静かな世界を楽しんでいます♪

が「ナイス!」と言っています。
yumi..✽
豊饒の海の四部作。四季の冬のように、月の新月のように帰結した。咲き誇った花は夢だったのか、浮かび上がった満月は幻だったのか。脇腹の三つのほくろは、輪廻転生のしるしには相応しくも弱くもある。四部作は、老いて死に向かう本多が抱える、若さや永遠の生への強い憧憬が見せたものなのかもしれない。月修寺での聡子との会話は、驚きと共に腑に落ちるようでもあり、「それも心々ですさかい」と言う言葉が深く残る。自我が強いほど世界は歪むのかもしれない。私がみている世界も心々なんだろうな。
が「ナイス!」と言っています。
yumi..✽
19歳の青年が恋愛事件のために家から飛び出し、行き着いた坑夫の世界。教育を受けていようとも、頭だけでは容易にいかない世界にぽつんと降り立ち、無力さに呆然とする心細さがひしひしと伝わってくる。と同時に、冷静にものごとを観察し淡々と渡り歩く面も持ち合わせ、おもしろい青年だった。大勢の獣たちとは違うひとりの男との出会いは、頭でっかちで悪い方へ転がり落ちる勢いを削ぎ、捨てたものでもない社会と、いい加減で悪がはびこる社会の両面を教えてくれた。深く暗い場所で異質なふたりの出会いは印象深く忘れられない。
ガーネット
2024/10/11 07:06

読みたくなるレビューを、ありがとうございます(о´∀`о)青年と坑夫の出会いを味わいたくなりました。いつかどこかのタイミングで、読んでみようと思います。

yumi..✽
2024/10/11 20:53

ガーネットさん、うれしいコメントありがとうございます😊私は神経症で胃潰瘍をこじらせる夏目漱石が大好きということもありの、このレビューです。漱石の作品の中でも賛否両論あるようですが、いつかのタイミングで共読できれば、うれしいです♪

が「ナイス!」と言っています。
yumi..✽
他の現代語訳でも面白い本だと思うけど、町田康さんだから尚更おもしろい。お伽話や昔の偉人でいたのかいなかったのかわからない帝も僧もお婆さんも孔子さえも、とても生き生きとしている。生身の人として、愚かな事をしてしまったり、根っからの聖人だったりしないのがおもしろく愛しい。この世界に行って見物したような気分になり、また、書かれた時代の読者が笑い転げて読んでいる姿も見たような気もする。あとがきで町田康さんが、人の心の動きを大切にして書いたとあった。数ページのお話がたくさんあり、ころころと笑いながらすいすい読んだ。
ことり
2024/10/07 09:47

私は池澤夏樹=個人編集のほうで読んだんだけど、 https://bookmeter.com/books/8320405 めっちゃ笑ったの憶えてます♡ おもしろいよね~(〃▽〃) 「書かれた時代の読者が笑い転げて読んでいる姿も見たような気もする。」うんうん、ほんとうにそんな気がする♡ ちなみに町田さんの朗読もあるよ→ https://www.youtube.com/watch?v=TJeOyxGS5pw

yumi..✽
2024/10/07 13:43

ことりちゃんが、意外にもという言葉はよろしくない言葉だなと思うけれど、町田康さんを読まれるので、共読がとてもうれしい🌟原文にあるのかはわからないんだけど、町田さんのおもしろとか、しょうもなとかの一言がまた笑えます。朗読あるんだ!うれしい!絶対見ます。

が「ナイス!」と言っています。
yumi..✽
「みんな」や「世間」の視線や評価のプレッシャーやプライドに埋もれて傷ついているひと。職場や学校や家庭内で折り合いが付けられず、冷たく当たったり距離をとってしまう人。肩肘張った努力は素直さを失い、自分から孤独になり、大切な人の絶え間ない愛情や優しさが見えなくなってしまう。毎日姿を変えながら、適切な距離で廻る月が、主人公たちに忘れていた気づきをもたらし、軌道修正をしていく姿がなんともいじらしい。月の満ち欠けのように、ゼロから立ち上がっていく姿は、今度は一人ではないと言うメッセージも感じられた。とてもよい本。
まさ
2024/10/03 16:59

傷をじんわりと治してくれるような、そして後押しもしてくれるような1冊ですね。

yumi..✽
2024/10/03 17:38

まささん、本当にそうですね。新月から満ちてくように、癒してくれました。最初の看護師の話は、私も抱える似た気持ちを代わりに叫んでくれたような気がしました。気持ちに寄り添える著者の優しさを感じました。今日はちょうど、新月ですね。

が「ナイス!」と言っています。
yumi..✽
夜7時から深夜12時までの、亡くなった作家の蔵書を取り扱う図書館。村上春樹さんの海辺のカフカのような、魅力的な図書館だ。利用する人も図書館員もどこか秘密を抱えていて、それをも包み込んで受けて入れてしまうような図書館の存在は、オーナーの人生観と本という媒体の深さと大きさの表れのようで、本当に特別な図書館だ。年間パスポートが5万円も特別だし、図書館内カフェの向田邦子や田辺聖子にまつわるメニューも特別だ。本は好きだけど、仕事にしたら、どんな感じなんだろうか?憧れるけど、趣味としての読書は、自由でいいですよね。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2020/05/14(1653日経過)
記録初日
2020/05/17(1650日経過)
読んだ本
685冊(1日平均0.42冊)
読んだページ
177017ページ(1日平均107ページ)
感想・レビュー
651件(投稿率95.0%)
本棚
1棚
現住所
北海道
自己紹介

読書とランニングが好きです。
静かに自分のペースでできます。読むスピードは、かなりゆっくりです。

よろしくおねがいします。

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