そもそも、(これは監修の沼崎の意見で本書の著者たちの総意ではないかもしれないが)人類学的な自己に特権的な位置を与えているがそれはほんとうにそうか、という疑問も浮かぶ。人類学をすることと医師をすることがはじめから一体であった私としては特に。そういう特権性の与え方は、生き方としての人類学ではなくて、インスタントな研究手段としてのそれ(複数のポジショナリティが衝突する内的葛藤を研究に落とし込む便利なツール)に成り下げているのではないか。
「すでに起きてしまったことに気づく。 そのくり返しが人生」
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そもそも、(これは監修の沼崎の意見で本書の著者たちの総意ではないかもしれないが)人類学的な自己に特権的な位置を与えているがそれはほんとうにそうか、という疑問も浮かぶ。人類学をすることと医師をすることがはじめから一体であった私としては特に。そういう特権性の与え方は、生き方としての人類学ではなくて、インスタントな研究手段としてのそれ(複数のポジショナリティが衝突する内的葛藤を研究に落とし込む便利なツール)に成り下げているのではないか。