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2025年1月の読書メーターまとめ

後藤良平
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感想・レビュー
14
ナイス
43ナイス

2025年1月に読んだ本
14

2025年1月にナイスが最も多かった感想・レビュー

後藤良平
ネタバレ解説によると、吉村さんの小説は史伝というジャンルになるという。松本良順と新選組との会話には新選組幹部が知的で進んだ判断が出来る人として登場する。これにもきっと根拠があるのだろう。江戸は古く駄目で、明治は素晴らしいという目で描いたという司馬遼太郎の歴史観で松本良順を描いた歴史小説(史伝では無い)胡蝶の夢を読んでみよう。鎖国下でも松本を長崎にオランダ医学を学びに行かせたり、解剖の許可を出したり、江戸の高級幕吏にも多くの知識人がいる。義を重んじる思想より、武力が有れば正義なのか。戊辰戦争には納得出来ない。年6
が「ナイス!」と言っています。

2025年1月の感想・レビュー一覧
14

後藤良平
ネタバレこんなことが実際に起こるとは。本には書かれていないが、横領額22億円で、いったいどこの組織が損をしたのか?JAには国のお金が入っているのか?非常に気になる。優秀な営業マンには歩合給が出て、物語の主人公には2017年度に3285万も出ていた。JAはそれだけの給料を払えるだけ儲かっているのだろうか?とことん怪しい。JAだけが儲かって、農家は借金漬けというイメージがあるが、それが本当に思える。自分に損がなく利益が貰えれば、対馬の多くの人が人に印章も通常も預けて契約を継続した。人間は恐ろしい。年14Kindle
後藤良平
ネタバレ22年前の発刊.黒部ダムと発電所を結ぶ工事用道路として造られた「黒部ルート」は、工事完成後に観光開放することが国の許可条件だったとは初めて知った.本来ならば昨年秋に一般開放されるはずだったこのルートは、能登半島地震による被害で開放が遅れている.トータルで立山•黒部を考えた時、本にも出てくるスイスアルプスなどと比較しても決して劣らないポテンシャルを持ちながら、富山側は冬季閉鎖.夏季も富山〜長野へのルートしかないのは非常に勿体無い.本が出て20年経ち漸く黒部ルート開放が見えてきたことが嬉しい.年13ゆいの森
後藤良平
ネタバレ洋上風力発電、原発10基分と書かれた新聞記事からスタートしている段階で、これは怪しいと感じた。書いたのは筆者ではなく新聞記者だが。なぜ発電効率を無視してこのような表現をするのか。そして再生可能エネルギーが主力電源になると言うのか。続いて、日本で進んでいる磯焼け•海の砂漠化が、洋上風力で解決すると書かれているが、五島のたった一基の風車の下に潜ってみたら海藻がいっぱい生えていたと言うだけで、その他の根拠が何も示されていない。せめて林立するヨーロッパの海で魚や海藻が増えたというデータでも載っていれば。年12
後藤良平
ネタバレ筆者が初めて書いた歴史小説「磔」から始まる。秀吉の切支丹信者弾圧により、京都•大阪で逮捕した宣教師•信者を陸路九州へ引き立てていき長崎で処刑するまでが描かれる。秀吉はなんと残酷なと思っていたが、当時のイスパニアやポルトガルの植民地拡大政策と切支丹の関係も説明されており、日本のトップとしては日本を守る為に当然のことと思う。しかし最後まで殉教しようとする信者の信仰心のなんと重いことか。日本人としては信じられない。他の四遍も非常に印象深い。「洋船建造」での日本とロシアの友好が今とあまりに違うのも衝撃だ。年11
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後藤良平
ネタバレ吉村昭の『暁の旅人』の解説に書かれていたので読んだ。松本良順を描いたものと思っていたら、この巻の主人公は、佐渡出身の伊之助。松本さんの描き方も、確かに吉村さんとは違う感じがするが、まだ良順が長崎に旅立つ前。吉村さんとの比較はまだ先だ。司馬さんの本を読むのも数十年ぶりだが、非常に読みやすい。今後不思議な少年伊之助がどうなっていくか、次の巻を読むのが楽しみだ。松本良順の今後も。年10
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後藤良平
ネタバレ千の風の詩が、作者不詳のアメリカのものだとは知らなかった。阪神大震災から12年後にでた本。前半は「千の風』の詩に合わせた12年後?のエリナさんの写真。ブレたようなぼかしたようなショット、そして市場の中の店員さんの素敵な笑顔のショットが、エリナさんらしい。後半は12年後に振り返る多くの方の震災体験。その中にエリナさんの文章も載っている。あんなに素敵な笑顔を撮れる人が、最初は人にカメラを向けることができなかったとは驚きだ。比べるのも気が引けるが、私も人を撮るのは苦手。でも確かに撮ってと感じる人は居るな。年9
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後藤良平
ネタバレ小説の取材ノートを短編ノンフィクションにアレンジしたもの.これだけの書物調べ直接関係者と面談、現地への訪問を繰り返してそこの、吉村さんの小説であることが良く分かる.再読だが改めて驚いたことが多数ある.種痘は難破してロシアに漂着した人間が日本に持ち帰ったものの、時の役人が誰も重要なことと思わず放置し30年以上も日本への導入が遅れた.シーボルトの娘も孫も、強姦され子を産んでい.日本海海戦後のロシア兵の遺体を山陰島根の人々が丁重に葬りずっと墓の供養を続けていた.吉村さんの本を読むと、現地に行きたくなる.年8
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後藤良平
ネタバレ日本海側の牧場に中国から嫁いだ嫁と牧場を継いだ息子の話.釧路川べりのボロいアパートに住む身体を売る女性と男たちの話.高卒で故郷を飛び出し運送会社に勤める女性と男たちの話.記者志望でススキノの夜の情報雑誌に勤める若者とストリッパーの出会いと別離、再会の話.留萌出身の書道家姉妹のその後の数奇な人生の話.釧路の着付け屋の師匠と弟子、その同級生の話.釧路の新聞記者として原く女性と家族、元教師、ダメな父の話.どの主人公も決して恵まれた人生ではないが、特に女性が逞しい.モデルがいるのかいないのかつい気になる.年7
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後藤良平
ネタバレ解説によると、吉村さんの小説は史伝というジャンルになるという。松本良順と新選組との会話には新選組幹部が知的で進んだ判断が出来る人として登場する。これにもきっと根拠があるのだろう。江戸は古く駄目で、明治は素晴らしいという目で描いたという司馬遼太郎の歴史観で松本良順を描いた歴史小説(史伝では無い)胡蝶の夢を読んでみよう。鎖国下でも松本を長崎にオランダ医学を学びに行かせたり、解剖の許可を出したり、江戸の高級幕吏にも多くの知識人がいる。義を重んじる思想より、武力が有れば正義なのか。戊辰戦争には納得出来ない。年6
が「ナイス!」と言っています。
後藤良平
ネタバレ「砂上」という小説を書く主人公と家族を描いた「砂上」という小説.とても不思議な構成.強く感じたのは、小説を書くというのはこれほど大変だということと、全員がそうなのかは知らないが、編集者が作品の完成に大きく関与しているということ.桜木さんは、最初の作品で新人賞を受賞し、その後次のレベルに行くのに5年かかったとい聞いた気がする.実話だろうか.砂上は編集者の多くの指摘と修正でやっと完成に至ったが、本人だけではどう直せば良いか判らないはず.自力で上手くなった作家もいるのか、編集者の指導が必須なのか興味ある.年5
が「ナイス!」と言っています。
後藤良平
ネタバレ久しぶりの乃南さん.途中まではパソコン通信のステーションの中で女性のふりをして毎晩くだらない会話にうつつを抜かす3浪のダメ男の話で.バカさ加減がリアルで読むのを止めようかと思うほど.今時の中高生がばか高いスマホ費用を親に払わせているのと変わらないことが、すでに28年前に小説になっていたことも凄い.途中から、真犯人は誰かという興味や、幼馴染の複数が、結局お互いに黙ったままパソコン通信をやっていたこと、疑われた中で主人公がやっとバカさ加減に気づき勉強を始めるあたりからグイグイ引き込まれた.流石は乃南さん.年4
が「ナイス!」と言っています。
後藤良平
ネタバレ荒川図書館の吉村昭関連本コーナーで発見.関電職員OBと業者OBの話では、黒部ダムの特異な形状の謎、大町トンネルの計画のための山越え水準測量、アーチの複雑な形状の型枠設置測量の方法などが分かった.最後の「くろよん建設の意義と概要」の項では、黒部川の電源開発の歴史から、各工区の詳細が、図と写真で詳細に書かれている.大町トンネルの縦断図によるトンネルの縦断勾配、大町トンネルは1号から4号に分かれていたことなどを初めて知った.ダム本体の設計変更の内容の概要、黒部トンネルと発電所の工事の詳細が良くわかった.年3
が「ナイス!」と言っています。
後藤良平
ネタバレ死刑執行に立会い、落ちてきた処刑人の揺れを抑えながら、彼の動きが止まるのを待つ刑務官.亡くなった人の眼球を、角膜移植のために取り出す眼科医.おそらく筆者の実体験であろう山間部の温泉での湯治と、そこの女中の心中事件の原因となった宿の主人の冷酷さを非難する学生.これまた実話を思わせる主人公の長兄の子供の川への転落事件と、犯人の子供の異様な行動.実の兄の癌の急変に伴う、兄との不仲.筆者が味わった胸郭整形術での局部麻酔による肋骨6本の切除.多くの未知の業務やら、手術などが、冷静にまた冷酷に描かれた短編集.年2
が「ナイス!」と言っています。
後藤良平
ネタバレ昭和35年3月の根室の花街の夜霧の料亭から始まる。主人公は、自分が生まれた頃に20歳だから、今生きていれば85歳ぐらいか。登場人物にはソ連による終戦後の北方領土侵略によって、国後を追われ、また身一つで小舟で脱出した多くの人が出てくる。さらに、レポ船と呼ばれたソ連と裏取引をしながらソ連領となった場所で多くの蟹などの漁で儲けた連中も。釧路とはまた違う根室の歴史の一部を学んだ。生きていくのが大変な時代。戦後の道東の混乱期で生き抜くため、表も裏も懸命に生きた記録。多くの悲しみを心に留める女の強さを感じた.年1
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2020/06/02(1721日経過)
記録初日
2020/06/02(1721日経過)
読んだ本
628冊(1日平均0.36冊)
読んだページ
158857ページ(1日平均92ページ)
感想・レビュー
627件(投稿率99.8%)
本棚
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性別
年齢
64歳
現住所
東京都
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