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2024年3月の読書メーターまとめ

Isamash
読んだ本
10
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2706ページ
感想・レビュー
10
ナイス
358ナイス

2024年3月に読んだ本
10

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

Isamash
保坂正康2018年発行の講談社新書(サンデー毎日連載等)。同時代に対照的に生きた東條英機と石原莞爾は興味深かった。組織トップとして全く無能に思える東條タイプの官僚的人間が組織のトップになってしまう日本的構造が今でも面々と続いている様に思えることが悍ましい。石原莞爾の東條評価は全く正しいと思うし陸軍中枢にいたら歴史も違ったかもと思うのだが、権謀策略にたけた人間により陸軍中枢からを追いやられてしまうのが何とも日本的。二二六事件への興味は尽きないが惨殺された犬飼毅の孫犬飼道子の筆者へのスピーチには感銘を覚えた。
Isamash
2024/03/10 10:00

二二六事件で父惨殺を直接見てしまったという渡辺錠太郎の娘シスター渡辺和子の様々な赦しの中に二二六だけは入らないとのインタビューも胸を打った。瀬島龍三の自己都合の文章改竄エピソードも印象的。森友学園で象徴される今も尚継続していると思える日本型エリートの根本的哲学部分の欠落に唖然とすると共に、神も歴史的評価も本質的に不在の国のマイナス面を痛感させられる。吉田茂家に軍隊からのスパイが複数入っており、彼らが関わらないところで、憲兵に逮捕されたエピソードは知らなかった。彼中心に終戦工作ができたことは不幸中の幸いか。

が「ナイス!」と言っています。

2024年3月の感想・レビュー一覧
10

Isamash
フランスの日刊紙特派員ミシェル・テマンのインタビュー2010年発行著作。たけしが自身の考えをとても素直に吐露しておりとても面白かった。殆どタケシ映画見れていないが、ひとつひとつの監督意図を吐露しており興味大。映画評論に関して「日本人はもと個人個人が自分で判断する感覚を磨いていかないとだめだと思うんだ。もっと自分自身で考えなきゃ。」と述べており、映画領域に限らずのことで大共感。超多忙の中でのタップダンス練習や絵を描く日常に驚き。ある時期の多くの女性への耽溺を告白。意外な歴史修正主義への激しい批判に共感覚え
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Isamash
英国「ファイナンシャルタイムズ」コラムニストのサイモン・クーパー2021年発行著作の訳本。クライフ入団から始まるバルサ黄金時代への道のりと金銭的破綻やメッシ退団も含めた凋落までを記述。破綻に直結のメッシの超高額報酬やクラブでの絶対権力化や守備免除も淡々と書いている。著者はメッシを天才としてるが個人的にはクラブゲームを余り見てなくワールドカップで歩いている姿の印象が強く本当の凄さを知らないいるのは少々残念。ただグアラディオラ監督の凄さは痛感しており、彼を育んだ環境因子には関心大であったが物足りなさも。
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Isamash
作家宇都宮直子2020年発行著作。イメージ通りというかそれ以上でビックリ。14歳で学校に行かなくなり下田に停泊の船に乗り込み大陸に渡ったとか。日本に戻るも徴兵から逃げたが捕まり中国戦線に送られたが生き延びることだけを考える落伍兵で鉄砲は一度も撃たず。上官には殴られ続けたが仮病で病院送りとなり生き残ったとか。それでも腋の下を銃弾が貫通し傷痕跡が今もあるとか。俳優としては阪大卒という偽経歴で松竹からデビュー。しかし出演料高い東宝にも出演し東映,大映,日活にも出演。五社協定違反第一号で大手映画会社から追放された
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Isamash
ピアニスト・文筆家の青柳いづみこ2023出版著作。作曲家たちが主役と期待して読んだが、実はパリの音楽サロンの女主人たちが主人公であった。登場する音楽家はショパン、サン=サーンス、ロッシーニ、ワーグナー,リスト、エリック・サティ、ラヴェル、クロード・ドビュッシーなど。サロンには他分野芸術家も多く出入りし、詩人アルチュール・ランボー、詩人/劇作家/映画監督ジャン・コクトー、女流作家ジョルジュサンド、露作家ツルゲーネフ、詩人・小説家ヴィクトル・ユゴー、小説家マルセル・ブルースト、デザイナーココシャネル等煌びやか
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Isamash
ネタバレスージー鈴木(1966年大阪生まれ早大政経卒の音楽評論家)2018年発行著作。具体的コードや使用音を指摘しながら80年代イントロの良さを指摘していて説得力があった。RCサクセッションからは1曲「トランジスタラジオ」を挙げていたのが嬉しい。売上げが1.0万枚と驚いていたが、確かに当時全く良さが分からず、最近になって素晴らしさを実感した曲。イントロのキーがBからC#に転調していたとは。サザンからは2曲だが「メロディ」は少々意外。名曲であることには完全に同意も、イントロは綺麗すぎて意外性や斬新さには欠けるため
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Isamash
私立海城高校と公立中学教諭22年の尾木直樹・法政大教授の2017年出版著作。中学受験の一般化もあり受験の低年齢化過酷さが増大。その割には優秀な人間が中央官庁等エリート層に不足している様で、何故との疑問を持っていた。大学ランキング及び学力検査で世界の中での日本の地盤沈下が著しいという。そもそも世界の学力の捉え方は3つのキーコンピテンシー、即ち①相互作用的に道具を用いる②異質な集団で交流する③自律的に活動するに分類され、暗記重視の日本と大きく異なるという。悪名高いがゆとり教育で改革の大きなチャンスあったとも。
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Isamash
保坂正康2018年発行の講談社新書(サンデー毎日連載等)。同時代に対照的に生きた東條英機と石原莞爾は興味深かった。組織トップとして全く無能に思える東條タイプの官僚的人間が組織のトップになってしまう日本的構造が今でも面々と続いている様に思えることが悍ましい。石原莞爾の東條評価は全く正しいと思うし陸軍中枢にいたら歴史も違ったかもと思うのだが、権謀策略にたけた人間により陸軍中枢からを追いやられてしまうのが何とも日本的。二二六事件への興味は尽きないが惨殺された犬飼毅の孫犬飼道子の筆者へのスピーチには感銘を覚えた。
Isamash
2024/03/10 10:00

二二六事件で父惨殺を直接見てしまったという渡辺錠太郎の娘シスター渡辺和子の様々な赦しの中に二二六だけは入らないとのインタビューも胸を打った。瀬島龍三の自己都合の文章改竄エピソードも印象的。森友学園で象徴される今も尚継続していると思える日本型エリートの根本的哲学部分の欠落に唖然とすると共に、神も歴史的評価も本質的に不在の国のマイナス面を痛感させられる。吉田茂家に軍隊からのスパイが複数入っており、彼らが関わらないところで、憲兵に逮捕されたエピソードは知らなかった。彼中心に終戦工作ができたことは不幸中の幸いか。

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Isamash
経営・金融コンサルティング会社のアセットベストパートナーズのアナリスト中原圭介(1970年生まれ慶應大卒)2019年発行著作。まあその通りと自分と同意見が多かったが、その反面意外性や新奇な考えは見当たらず、少々面白みにかける部分もあった。単一の道を極めるというより、現実的には複数領域に精通した方が、凡人が付加価値を身につけるには現実的という考え方には全く賛成。実際その方が単純に楽しいし。ただ自分自身の頭で考えられる思考力を身につけると言うが、独自性よりも先人の幾つかの考え方を学びとることが最重要とは思う。
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Isamash
黒川伊保子(1959年生まれの人工知能研究、感性アナリスト、随筆家)2019年発行著書。男性と女性の感じ方で大きな違いが有るという科学的エビデンスは明確には無いだろう、という反発はかなり感じた。とは言うものの、妻の自分への不満及び自分の妻への失望の殆どが本書により綺麗に説明されてしまってることに大きな驚きを感じてしまった。ずっと理系と文系の思考法の違いと思っていたところがあったのだが。もう少し早くこの本に出会っていたらという思いと、もう少し男女の感じ方の違いに目を向けた教育啓蒙があっても良い気はした。
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Isamash
川合信幸・名大情報学研究科准教授(1966年生まれ、専攻は比較認知科学・実験心理学)2018年発行著書。タイトルの印象と異なり、内容的には真っ当な科学的知見が述べられている。高齢者の凶悪犯罪は増加しているがそれは単に高齢者が増加したためと結論づけ。ただ高齢者は前頭葉の機能低下のために感情のコントロール力が弱くなっているのは事実の様。幸いに有酸素運動により抑制機能は高められるらしい。一方地方で姥捨山の習慣がかつて存在した様に、日本の社会には高齢者をよそ者扱いしている側面があることも指摘。共生社会推進を提唱。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2020/11/03(1272日経過)
記録初日
2020/10/29(1277日経過)
読んだ本
482冊(1日平均0.38冊)
読んだページ
137912ページ(1日平均107ページ)
感想・レビュー
477件(投稿率99.0%)
本棚
0棚
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