そもそもラテンアメリカ文学って、この詩的なラビリンス感というのか、ちょっと難解で幻想的な描き方が評価される世界なのかなぁ。評価軸がそもそも欧米やアジアと違うのかもしれない。また少し大人になったらこういう気軽な短い作品からチャレンジしてみよう。
放浪記は、貧しくても悪態をつきながら出鱈目に生きるブコウスキーのようなパワーがあるのだけど、続放浪記あたりから、とにかく貧困によるみじめさを延々書き連ねるようになって辛い。白飯にサクサクした沢庵さえあれば…と何度も言うから、それが至高の食事に思えてくる。
"こんな女が、一人うぢうぢ生きているより早くパンパンと、地球を真二ツにしてしまはうか" "熱い飯の上に、ゆうべの秋刀魚を伏兵線にして、ムシャリ頬ばると生きている事もまんざらではない" このリズムとパワーと下品さが大好き。
雑多にいろいろ読むけど、アメリカの小説が特に好き。カート・ヴォネガット、ポール・オースターなど。
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なんか合わないと思ったら本屋大賞受賞作品だった