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2024年9月の読書メーターまとめ

tukasa
読んだ本
5
読んだページ
1485ページ
感想・レビュー
5
ナイス
81ナイス

2024年9月に読んだ本
5

2024年9月にナイスが最も多かった感想・レビュー

tukasa
京の都を歩むれば、奇人変人奇々怪々、広がるのはめくるめくワンダーランド。表現で遊び、言語のリズムで遊び、現実と幻想の境で遊ぶ。ないない尽くしの彼が最後に自覚するのは、妄想と現実をごっちゃにする才能。おもちゃ箱をひっくり返したような世界を描き出すには、まさにその才能が必要だったのだ。おともだちパンチ!詭弁踊り!なむなむ!
が「ナイス!」と言っています。

2024年9月の感想・レビュー一覧
5

tukasa
Theピーズの歌と共に無謀で無軌道な九州逃避行を繰り広げた『逃亡くそたわけ』から16年、花ちゃんとなごやんは富山でそれぞれ別の家庭を築いていた。コロナ禍、双極性障害、身内の死、大雪に豪雨、苛立ちからの諍い。巻き起こるさまざまな困難から、しかしもう、若さに任せた怖い物知らずの逃避行をするわけにはいかない。でこぼこ道でせめてマシな足場はと探りながら、一歩一歩進むしかないのだ。終盤、輪島を訪れるシーンがある。2024年の元日を経た今読むと、ラストの「だって何がやってくるかわからない」の言葉が、余計に胸に染みる。
が「ナイス!」と言っています。
tukasa
浮遊霊がブラジルへ行く、というのは『この世にたやすい仕事はない』の一章ラストで使われたネタで、表題作はこれを短編に膨らませたものだろう。思い付きのアイデアがこういう形になるのか、と知れる楽しさもあった。老後や死後の話が多いが、そのどれもが軽妙で、特に「物語消費しすぎ地獄」には笑ってしまった。数十年もすれば、ここは大変な混雑になりそうだ。
が「ナイス!」と言っています。
tukasa
人間でないものの話なのに、どこまでも人間が描かれていた。人の生とか欲望とか感情とか、愛とか心とか死とか。読んでるあいだ、色々なことを考えた。小説を書くということもまた、一時的に「その人になる」ことじゃないのかなとも。p295「人間は、この世界に自分が生きているというそのことを、ひどく貴重だと感じる生きものなのだ。なんとおめでたい生きものなのだろう。違う言いかたをするなら、なんと前向きな生きものなのだろう。」
が「ナイス!」と言っています。
tukasa
SF短編集。ほとんどが3~40頁ほどの短さだが、特異な世界で起こる不可思議な出来事を小気味よく簡潔に描き出してくれる。女子中学生が殺人鬼と記憶を入れ替えられる「盗まれた昨日」、誇り高い肉体戦闘民族と地球人との邂逅「三〇〇万」、ある昆虫を思わせる男女世界での犯罪「性交体験者」が特に印象に残った。
が「ナイス!」と言っています。
tukasa
京の都を歩むれば、奇人変人奇々怪々、広がるのはめくるめくワンダーランド。表現で遊び、言語のリズムで遊び、現実と幻想の境で遊ぶ。ないない尽くしの彼が最後に自覚するのは、妄想と現実をごっちゃにする才能。おもちゃ箱をひっくり返したような世界を描き出すには、まさにその才能が必要だったのだ。おともだちパンチ!詭弁踊り!なむなむ!
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2020/11/11(1440日経過)
記録初日
2007/09/01(6260日経過)
読んだ本
400冊(1日平均0.06冊)
読んだページ
117907ページ(1日平均18ページ)
感想・レビュー
86件(投稿率21.5%)
本棚
2棚
自己紹介

ここ数年めっきり本を読まなくなってしまったけれど、誰かの感想を聞きたい、あわよくば自分も語りたい、という欲が嵩じて登録しました。

これまで好きになった作家:筒井康隆、星新一、平井和正、フィリップ・K・ディック、橋本治、川西蘭、仁川高丸、北村薫、川上弘美、絲山秋子、津村記久子

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