ネタバレ記憶、復活、夢、骨。ひとつひとつが強烈なパーツで形を作るスケールがでっかくてしょうもない、忌々しくて馬鹿馬鹿しい、こんな物語に誘う役目はやはりいさま屋がちょうどいい気がする🎣以前読んだ時ほど苦労せずに理解できたがラスト50ページの朱美と民江がややハードだった。玄奘と沙悟浄のくだり面白い。立川流を京極堂にあんな風に説明されると素晴らしいじゃないかと思ってしまうが、現実に誰かに話すのはできないし、したいわけでもない。宇多川崇の件がひどい。

ネタバレあぶない叔父さんと甥と彼女と元カノと親友の６つの連作短編。『あぶない』なんていうポップな表現では賄い切れない叔父さんはミステリの根幹を揺るがしかねない存在。麻耶雄嵩作品はそんなキャラクターばっかりだな。てか甥っ子のお前！お前が一番良くないぞ！『叔父さんは優しい人だ』じゃないんだよ！叔父さんに感化されて柄にもなく優しい気持ちになってんじゃないよ！ミステリというジャンルの枠を麻耶さんがガンガンぶっ壊してグイグイ拡げていく。紫色の紐の出所がはっきり見つけられなかったが、それもなんか怪しい。

ネタバレバラバラ、消失、誘拐、箱…筥…匣。展開が派手でシリーズの中でも比較的読みやすくわかりやすい。故に匣の中がよく視えて哀しみや異様さがダイレクトに感じられて辛い。鳥口を筆頭に脇役の見せ場がたまらない。増岡がまさかこんな奴とは！雨宮がもう…。霊能者とか超能力のくだり、なんとなくの理解で納得させられて面白い。誰かに説明して悦に入ってみたいがまあ無理でしょう。美馬坂の理屈が一部わかってしまう。どんな形でも生きていてほしいというのは分かるがどうなのか答えは出ない。『満足とは如何なる時も自己満足だ』

ネタバレ殺された鹿島亜佐美について。聞いて回る奴もチャラついた変な男で聞かれるほうもまともな奴がほぼいない。誰にも共感も投影もしたくない。話がなかなか進まなくてイライラしてるといつの間にか形ができていていやでもそこじゃない感が続く。自分の触られたくない所をガサツな正論ぽい何かでガサガサされて気分良くない。『死ねばいいのに』の使い方が終盤まで強引に感じたが印象ガラッとが変わっておっ！となる。しかしアイツのしゃべり方は最後まで慣れなかった。