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廃墟
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冒頭の文章から引き込まれる何かがある。丁寧に紡がれていく冒頭、胸踊る冒険譚となる中盤、怒涛の展開となる後半と、平坦ではない物語なのになにか諦観にも似た雰囲気で淡々と語られるのは、主人公の最後に辿り着いた心境で振り返った物語だからか。彼の目線で見つめられる新しい世界、古い世界それぞれへの眼差しにはどちらも普遍的で時代を超えた洞察がある。個人的な立場と重なるところもあって最後の人間としての共有できない孤独を少し分かち合えたような気もしたり。
0255文字
廃墟
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シーラッハの短編「犯罪」「罪悪」はドライな質感を持った刈り取られた文体とそれを用いて語られる物語の強度、短編ならではのテンポに心奪われたのだが、この「禁忌」、導入部分である最初の章でシーラッハの持つそれらの特徴がひたすら冗長に感じて一度挫折してしまった。ふたたび書を取って一気読みしたものの、物語がようやく動き出すころには全体の半分、そしてそこからがどうにも安っぽいドラマを見せられているような気分で。冷徹に人間を描いた先に何か心に残った短編に比べて、登場人物弁護士の言葉を借りれば「茶番」にしか感じなかった。
0255文字
廃墟
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すべての物語に多くの余白、大きな余韻がある。そこには語られるべき何かがあるのだけど、どうにも言い表しきれない。それは普遍的なものでありながら同時にとても個人的なものでもあるような何か。読み手の想像力は個人的な体験を基に普遍的な何かを掴もうとする。「想像するという行為が、作品に含まれるいたたまれなさをより深いものにする」という解題の言葉通り。 「しかしそこにはうまく語りきれない何かがあった。彼女はそれをなんとか言い表そうとしたのだが、だめだった。結局あきらめるしかなかった」
0255文字
廃墟
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「孤独な人間がどうにかして他人とつながりあおうとする」という著者の言葉を念頭に置けば、主人公がグロテスクで悪夢のような社会の騒乱に飲み込まれて加速度的に破滅へと突き進む怒涛の流れに錨が下ろせるかもしれない。現代社会に対する徹底的に冷徹な目線をもつパラニュークが生み出した作品は、発表から20数年が経ってもなお現代の御伽噺として色褪せることなく、むしろより強固な意味を持って語られるべき、まるで予言の書。サバイバーとは一体誰のことなのか、いま一度考えてみたい。
0255文字
廃墟
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史実に基づくノンフィクションのような硬質で削ぎ落とされ無駄のない文章が時に驚くほど詩的で美しい表現でアメリカの闇の歴史を鋭く抉る。まさにあった出来事のような生々しい土台の上に、符牒ではない「地下鉄道」が舞台装置となって、自由を求めて逃げるものとそれを助けるもの、そしてそれらを追うものがドラマチックに交差する。SFが空想したディストピアは恐ろしい未来の出来事ではなく黒人奴隷たちが辿ってきた苦難の歴史そのもの。
0255文字
廃墟
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王道の冒険譚という印象は当然のようで「スターウォーズ」や「風の谷のナウシカ」などに多大な影響を与えたそう。漫画「イムリ」もかなり影響を受けたのだろうなと思った。登場人物がみな個性豊かで活き活きし、行動やセリフと並列で心の内が叙述されることでそれぞれの考えや人物描写が深められ、人物たちのやりとりの中での心理戦も楽しめる。まだまだ物語の立ち上がりである上巻ではあるが、覚醒した主人公ポールが掴み取る未来がどうなるのか、中巻へ。
0255文字
廃墟
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珠玉。なんとも言えない悲しみが含まれた情景に時に希望の兆しを感じさせながら深い余韻を残して消えていく短編たち。学生時代に読んでから数十年ぶりに読むカーヴァー、登場人物たちと似たような年齢、立場になったいまの自分にとって彼らが抱える問題や悲しみは我が事のように感じられるようになり、より深く響く。ふと、今の人生とは違う別の人生の可能性について考えて眠れぬ夜を過ごす日にはカーヴァーを手に取ろう。
0255文字
廃墟
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終末世界を生きる1人の女性、マッカーシー「ザ・ロード」を想起させる旅がはじまり、それは次第にタルコフスキー「ストーカー」のような様相を帯びながらさらに意外な道筋を辿って行く。苛烈で暗澹たる世界が描写されていくがどこか静かで穏やかな印象が残るのはまさに「絶滅に対抗するささやかな祈り」として読めるからなのか。終末世界という極限状況を舞台装置として色々なテーマを考えさせられる重さと、物語の予想もしない流れに連れ去られる心地よさが同居する素晴らしい作品だった
0255文字

読んだ本
21

読みたい本
55

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2021/01/31(1521日経過)
記録初日
2021/01/14(1538日経過)
読んだ本
21冊(1日平均0.01冊)
読んだページ
7788ページ(1日平均5ページ)
感想・レビュー
21件(投稿率100.0%)
本棚
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