ネタバレ読んでいる間ずーっと心がきしんで痛む。実際にこんなことが毎日起こっていて、誰が正しくて誰が間違っているのか、善悪は表裏一体で、視点によってひらりと変わる。 わからない言葉や知らない宗教観もたくさんあって、まずは知ることから始めなければなと強く思った。

ネタバレ本を読むというより、まさに一曲の音楽を聴くように文字を追った。不思議な読書体験。 「人間は秋の無花果。熟れてこの世を去る。 熟れるということは消滅し、消滅することは熟し切ったということ。」 「日々、今日が初日で最終日なんだ」 「朝。ふたたび暑い日。またつらいことも多いだろう。でもまた到来した一日はどれほど崇高なことか。今日一日を手厚くもてなすこと。」

ネタバレ面白かったな。ゲームクリエイターの青春小説と思いきや、ジェンダーとか人種問題も盛り込んであって、でもストーリーが秀逸で胸焼けしないというか。 ボリュームあるのにどんどん読めた。 ゲームと人生って似て非なるもの、のように思えるけど、それも表裏一体なのかも。 ゲームをしている主人公はそこがゲームだと気付いていないわけだし。