前作に続いて、また笑った。そして元気もらった。成瀬、ずっと成瀬で200才までよろしく頼みます。

前作に続いて、また笑った。そして元気もらった。成瀬、ずっと成瀬で200才までよろしく頼みます。

出来過ぎ感はあるけど、それも承知の上で楽しめた。ここまできたら何でもアリな二人が生き生きして痛快。やんちゃもたくさんあるけれど、互いを大切に思う気持ちがよい。

誘拐事件の時効後も事件を追う刑事、新聞記者。事件の真相に迫る、その過程も読み応えあるが、空白の3年、その3年にピリオドを打つシーンと次々と引き込まれた。それぞれの人の思いが伝わってきた。一気読みだった。

ゼロ打ち、この言葉知らなかった。知らない世界だったけど、一気に読んだ。きれいごとでは済まない世界とはいえ、殺人までねぇ。あながち、フィクションと言い切れない恐ろしい世界。

何というか、作者の着眼点に感服。最初の裁判で負けた怒り、次の裁判までのモヤモヤ、次の裁判でのアイデンティティの強い認識。どれも心に刺さった。自分と向き合う聡明さを持つローズ、ダニエルの指摘の深さ。心に響くものだった。

読みにくいところもあったけど、総じて面白い。特に老ホは人間観察が鋭くて、そして笑える。命はダイヤよりは刺さるところが多い。おかしいなと思っていても、何となく流されてしまい、目をつぶっていることあるよなぁ。

男女の関係の表現って確かに少ない。恋人、夫婦、相手を大切に思う気持ちがあれば形なんてどうでもいい。そう思える人がいるなら、それが最高。