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2024年4月の読書メーターまとめ

哲学の木
読んだ本
11
読んだページ
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感想・レビュー
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ナイス
1086ナイス

2024年4月に読んだ本
11

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

哲学の木
月刊誌「小説新潮」(R3.10、R4.1-7-11、R5.1-4-7)で読了。これまでの砂原作品(武士矜持もの)とは異なり、江戸の裏寂れた長屋に住む市井の人々の短編物語。男女愛憎、家庭内暴力、モラハラ、組織的窃盗、博奕中毒、夜逃げ離散等、現代の貧困と重なるストーリーを、砂原氏ならではの高品質格式と荘厳な静謐を保ちつつも、心底に流れる不穏な情景を見事に表現している。人は抜け出せない境遇をもがき、自らの意思で立ち上がろうとするも、その歩みは諸行無常。砂原ワールドの「新境地」と言えるのではないだろうか。
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2024年4月にナイスが最も多かったつぶやき

哲学の木

月刊誌乱読を継続中。目標「年間100冊」を掲げ、順調な滑り出し(1~3月で計31冊)に。ふと不思議なのは、月刊誌に最終話が掲載されて、すぐに単行本化される作品と、そうならない作品があります。何の違いなのでしょう??2024年3月の読書メーター 読んだ本の数:10冊 読んだページ数:2922ページ ナイス数:993ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/1242948/summary/monthly/2024/3

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2024年4月の感想・レビュー一覧
11

哲学の木
月刊誌「小説野生時代」(R5.6~5.12)で読了。作家のことや、続編であることを知らずに何となく読み始めたが、途中からは一気呵成の読了に引き込まれた。大学時代の部活、先輩と後輩、ライバルとの死闘、怪我とリハビリ、そして、引退と別れ。熱い絆と揺るぎのない誇りを胸に、燃え尽きるまで「組む」ことの美しさに、自分のあの頃を思い出し、目頭が熱くなった。これ、ノンフィクションだろ、と思えてしまった。何かに打ち込み、何かに情熱を燃やし、そして、人は、人とぶつかり、組み合い、汗と涙をにじみ出す。体育会系の美しさに感涙。
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哲学の木
月刊誌「小説推理」(R5.11と12)で読了。趣味ではないが乱読に。SNSをテーマに、四話収録。イチ押しは、木爾チレン「#ファインダー越しの私の世界」か。「読書と映画と写真」で淡く繋がった20代の青春を過ぎ、人は大人になる。あの頃に戻りたいという気持ちと、今の現実を見つめる気持ちが、人の心を惑わせる。今、あなたは幸せですか?問いたくなった。麻布競馬場「#ネットミームと私」が次点。家族との微妙な距離感、友人とのわだかまり、社会に出る直前のモヤモヤ感。渦中を外し、確執を避け、それでも生きていくしかない。
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哲学の木
歴史モノではない伊東作品として、新鮮な選本に。戦後間もない頃に、横浜、いや、この国で蔓延していた「オフリミッツ(日本人は立入禁止)」は、日本人の心に深く刻まれた。主権なき国家が、自国権益を全うに守ることも叶わず。米国軍属による犯罪の捜査が制限される中で葛藤するハーフ県警捜査員は、日系三世米国基地捜査員と、事件解決に向けて心と力を合わせる。自らが信じる正義を貫くことが困難な時代。犯罪被害者の過去を自己過去と重ね、疎外感を克服し、正義実現に進む姿が美しい。ただ、伊東氏が何故この作品を書いたのか、謎のまま。
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哲学の木
福澤作品は「東京難民」に続き2作品目。戦後の混乱と、コロナ禍の混乱。当時17歳少年の視点で、日本人が直面した経済や精心の危機が場面交互に描かれ、それぞれに展開する。そして、最後に交錯する。貧困、暴力、社会的理不尽にもがき苦しみ、それでも前を向いて「生きようとする強い意思」が、未来を切り開く。戦後とコロナ禍を生き抜いた養吉は「自分が生きていることに感謝して、今できることを精一杯」と。自分の今を見つめ直す気持ちになった。「今の君は全力か?」と問われている気がした。まだやれる!立ち上がれ!進め!と応援された。
おつぼねー
2024/04/13 13:25

コレオススメですよね。

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哲学の木
月刊誌「読楽(R5.3~R6.5」で読了。相変わらずのハチャメチャぶり。強制的乱暴逮捕に特化したチームが、暴力団の跡目争いの混濁に便乗した半グレ強盗集団を追い詰める。テンポと諍いのノリが良すぎて、一気呵成読了に。これ、シリーズ化されそうな予感。チームのボス神原兄妹と裏社会との繋がりに目が離せなくなるかも。
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哲学の木
月刊誌「小説すばる」(R4.12~不定期~R5.11 )で読了。ハイダウェイとは「隠れ家」のこと。中堅電子商取引企業の社員達は、それぞれの立場と役割の中で、苦悩と葛藤を抱え、そして、自分の家庭や過去と向き合いながら、この「惑星」で生きている。自分にとっての正義と妥協の狭間で、現実に正対し、避けながらも、「今のままでいいのか」を自問自答する物語。プラネタリウム、喫煙可能喫茶店、ボクシングジム等、人にはそれぞれに、ハイダウェ イがあり、自分と向き合い、大切な事柄に想いを至らせている。暖かい読了感に。
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哲学の木
月刊誌「小説すばる」(R4.11~R5.7)で読了。読了後の時間経過で、感想は曖昧。都会から少し外れた場所の小さなコミュニティで、人が出逢い、関わり、そして、心が動く。作品中には、穏やかな時間が流れていたことを記憶。月刊誌読書のお陰で、あまり興味のない見知らぬ世界をも、見ることができてきた。印象の薄さはやむを得ない。ただ、知らない世界を知ることが肝要だと想いながら、月刊誌読書を継続する。
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哲学の木
月刊誌「小説すばる」(R5.2~R5.7)で読了。昭和の雰囲気があ残る小さな製菓会社での親近感ある物語。古い労働条件、複雑な人間関係、そして、お菓子作りに対するそれぞれの想い。人には浮き沈みやすれ違いがあるが、それらを、小さくとも暖かいものとしてとらえる寺地作品。自分の趣味ではないので、途中で挫折しかけたが、結果的には最後まで耐えることができた。これも、寺地氏のお陰。月刊誌の乱読雑読が定着してきたと感じる今日この頃。
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哲学の木
月刊誌「小説新潮」(R3.10、R4.1-7-11、R5.1-4-7)で読了。これまでの砂原作品(武士矜持もの)とは異なり、江戸の裏寂れた長屋に住む市井の人々の短編物語。男女愛憎、家庭内暴力、モラハラ、組織的窃盗、博奕中毒、夜逃げ離散等、現代の貧困と重なるストーリーを、砂原氏ならではの高品質格式と荘厳な静謐を保ちつつも、心底に流れる不穏な情景を見事に表現している。人は抜け出せない境遇をもがき、自らの意思で立ち上がろうとするも、その歩みは諸行無常。砂原ワールドの「新境地」と言えるのではないだろうか。
が「ナイス!」と言っています。
哲学の木
月刊誌「小説現代(R4.3)」で読了。御子柴シリーズは初読み。高級介護施設で起きた連続殺傷事件被疑者の国選弁護人になった御子柴は、裁判において、「殺意無し」の姿勢で争う。被告人が何故に9人もの尊い命を無差別に奪ったのか。被害者遺族の声、被疑者の生い立ち、そして、社会からの不適合。負けることが必須な場面で、御子柴が目指したことは、もしかすると、「人は、人との関わりの中で変わること、変えることができる」ということだったのではないか。
ううちゃん
2024/04/05 12:32

ぜひシリーズ1作目から読んでみてください😊

が「ナイス!」と言っています。
哲学の木
宮古島を舞台に、日本の国防が根底から揺らぐ。密入国した謎の部隊が撹乱を始める。その兆候と動静は掴みきれず。自衛隊組織の活動、生命線となる情報収集、そして、最前線で苦悩する一人一人の人間達。我が国は、こんなにも脆弱なのかと思い知らされた。本ストーリーは、「いつか、起こりうること」として受け止めるべきであろう。色々な立場と役割が責任を果たしつつ、「国や家族を守る」姿勢は美しい。特殊部隊員、強襲部隊員、司令幕僚、意思決定幹部、そして、政治。複雑な事項を、正確に複雑に作品化している麻生氏に感謝する。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2021/04/18(1116日経過)
記録初日
2020/01/03(1587日経過)
読んだ本
772冊(1日平均0.49冊)
読んだページ
271007ページ(1日平均170ページ)
感想・レビュー
404件(投稿率52.3%)
本棚
15棚
性別
血液型
A型
職業
役員・管理職
現住所
兵庫県
自己紹介

北海道の美瑛に、その昔(ほんの少し前まで)、「哲学の木」と呼ばれた大木がありました。広原な大地で読書しているかの佇まい。
ある事情でなくなりました。今は見えないけれど、見ようと努力すれば見える。それが、読書だと思い、乱読しています。

タイムマシーン、どこでもドア、そして、タケコプター。読書の世界は、ドラえもんの道具みたいです。
哲学の木があった場所で、いつかは、空と大地、そして世界を意識しながら、読書という旅を楽しみたいです。

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