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2024年10月の読書メーターまとめ

林芳
読んだ本
21
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6006ページ
感想・レビュー
21
ナイス
141ナイス

2024年10月に読んだ本
21

2024年10月のお気に入られ登録
2

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2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

林芳
ネタバレ心を揺さぶられた作品。その感性が今も変わらずあるだろうかと再読する。印象的な場面がある。亮から暴力を受けcalicoの外に佇む更紗に気付く文が出てきて言葉を交わすことで時間は15年前に戻る。ここで2人の気持ちは変わっていなかったことを読む側に明らかにしてなんだかそれに合う音楽が流れる映画のような場面になっている。それとマンションのお互いのベランダで壁に隔てられながらも空を見あげる。お互いの顔は見つめ合わない。けれど同じ方向を見ている。2人の生きていく人生を象徴するような場面。やっぱり好きだ。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
21

林芳
読み終わった時には、ヒュナム洞書店が自分の街に存在するかのような身近さを覚えた。「生きていく意味とは」というのが主題になるのだろうか。そこには正解はないけれど、個々の答えはある。そして共通しているものは平和で幸せに生きたいということ。それを求めている人は自分にも他者にも優しくなれるのかな。とても丁寧に一人一人の心を描写している。こういうのはホント韓国の作家さんは上手い。
が「ナイス!」と言っています。
林芳
加害したことは簡単に忘れるのかと愕然とする。第二次世界大戦マレーシアで起こったことを知らずにいた。そしてそれをマレーシアの人から教わる。正確な歴史は解説に書いてあり、勉強になる。だからなのかと。中国や韓国からはずっと戦争犯罪を糾弾されるけれど、マレーシアからはされない理由が。物語としては人物描写にしっくりこないところもあった。特に日本人のフジワラ、タカハシは同じ日本人として日本人ってこうではないんだけどな〜と思うところもあった。けれど真摯にこの物語を受け取りたい。
が「ナイス!」と言っています。
林芳
万城目さんの作品の中でも現代と過去の京都が交錯する物語が特に好き。多分に自分の家系図を調べ、700年ほど前まで遡れたことによるところが大きいように思われる。今と過去の人が交錯する経験を実際にしてみて、他では味わえないなんとも言えない感慨を持つものだと知ったから。私の場合はそれを物語にする能力はないけれど、このような物語を読むことは出来る。それが嬉しい。
が「ナイス!」と言っています。
林芳
いくつかの事実のエピソードを繋いだ物語のように感じられた。例えば、子どもの時のピアノ体験やモデルとなるピアノ工房、またはマスター・クラス体験など。けれど全て実在の人物と書かれてある。それでも実在の人物ではないほうがいいな〜と思えたりする。何故かと言えば、作者の好きなパリがあり、そのパリを描写するとこうなるというほうが、この少し夢物語のような内容に合っているような気がするから。それぞれの心の中にあるパリ。作者にとってはこんなパリ。
が「ナイス!」と言っています。
林芳
言われれば(そういうこともある)と気付くのに言われなければ気付かないことがある。本書においてもそう。ハンセン病療養所が全国にあるのは知っているが、そこに在日の方たちがいるという認識が抜けていた。あればその人たちは戦前後はどのような生活遍歴だったのかと想いを巡らせていただろう。それがここに記されている。どのような生活遍歴だったかが。ただ圧倒されて簡単に感想を述べることは出来ない。事実を事実として受け止め、疑問があれば丁寧に調べてみたい。
林芳
定期的に料理の本は読みたくなる。人が料理の話をしているのを聞くのと同じように刺激を受けるから。毎日3食そばにあるもので受け取った刺激をすぐ試せるのがとても良い。今回は世界の料理。作るのはなかなか難しいけれど、世界中に知らない味がいっぱいあるんだろうな~と想像するだけで楽しい。
林芳
万城目さんの作品を読むたびストーリーテラーだな〜と思う。物語ってこういうものでしょって。奇抜なんだけど走りすぎず、人間の弱さや人との関わりの機微からは哀愁のようなものを感じ、笑いもあり、謎もある。どの作品にも感じるのは、人への慈しみが底辺でずっと流れていること。言い換えれば弱さを知っているのだと思う。
が「ナイス!」と言っています。
林芳
読もうかどうしようかと迷っていたけれど、読んでよかった。縄文時代の生活の仕方をしてみるという体験だけが記されているのではなく、その体験を通して何を感じ、人が生きていく根本を探る心の遍歴にもなっている。
が「ナイス!」と言っています。
林芳
村上春樹を読みたくて手に取る。けれど三浦哲郎の不可思議さに惹かれた。
林芳
歴史上京都に関わった人を丁寧に取り上げている。新聞掲載が元とのことで、適度な量と分かりやすさがあって、とても興味深く読めた。続きも読んでみたい。
が「ナイス!」と言っています。
林芳
国際霊柩送還士。とても特殊な職業。けれどなくてはならない仕事。表紙の写真はこの方たちが空と飛行機を背にシルエットを浮かび上がらせている何ともかっこいい姿であるが、読み終わって改めて見ると頭が下がる思いだ。この時からまた様々なことが起こっている世情。コロナがあり、その後の空前の外国人来日があり、またしても表には出てこないけれど様々な物語があることと思う。
が「ナイス!」と言っています。
林芳
鈴木さんのインスタを見ていると又読みたくなった。何に心打たるかと言うと、想像で描き出してみせるということ。小学生の頃から体験したことを文章にしましょうと言われ続け、そういうものだと染み込んでいる思考を変換してくれるその発想がなんともかっこいい。物語ではないけれど、体験できそうなことを体験せず想像で書く、その精神の自由さに惹かれる。
が「ナイス!」と言っています。
林芳
心にグサリときた物語。どちらかと言えば宗教が戦争の火種になっていることが多いと斜めに見ているところがあるのが、こういう形の宗教の情愛があると自分の考え方に楔を入れてきた感じ。けれどそれがなんとも悲しくてやりきれないのだけれど、皆がマチアスにすがり、なぐさめられ、心穏やかになるのが理解できる。本当に宗教とはなんだろう。
林芳
北海道の炭鉱に連行された中国人、朝鮮人とりんごを育てて生計を立てている日本人の戦後すぐの邂逅。ここには感動するような話はない。ただ事実を描いているだけ。時とともに忘れていくような事実だけを。けれど人間の本質を突いているように思う。心では善も悪も分かっている。それでも自分の生を生きていく。今も同じ。ウクライナでもガザでも目を背けたくなる現実。けれど、それでも自分の生を生きていく。
が「ナイス!」と言っています。
林芳
こういう小説は好きな部類。これまでドラマと本でこの頃の歴史を知っていたけれど、ナヴァール王やコンデ公、ギース公と言われても何がなんだかだったが、やっとわかった。カトリーヌ・ドゥ・メディシスには嫌悪感は持たない。何をやっても裏目に出るけれど、天晴という気持ちだった。そこに佐藤氏の解釈でイタリアのマンマが付加されることで、この女性の行動原理はそういうことかと腑に落ちた。とても楽しめた読書だった。他の作品も読んでみたい。
林芳
ページをめくる手が止まらなかった。彼らは生きて帰れるのだろうかと。そして読みやすい文章ということも大きい。物語風に描いていて臨場感にあふれている。冬のデナリ初登攀という出来事に対して全てが肯定されている訳ではないが、登山隊の個々人のその後の生き方には、これが大きな分岐点になっている。読む前と読んだ後では、「冬のデナリ」という言葉が違うものになっている。
林芳
古代エジプトという舞台を借りたミステリー。古代エジプトに浸れる描写はなく、登場人物たちは現代の私たちに近い。「自分の真実」というのが最終到達点のよう。気になるのは、古代エジプトって馬がいたのかしら。
が「ナイス!」と言っています。
林芳
素晴らしい本。書かれている内容というより1つの作品として。イラスト、写真、文章。特にイラストが印象的。人はほぼ黒で描かれているところに様々な色の用紙になっている。戦時中の日系収容所。国としては過ちである。一方個々としては様々なドラマがある。暗も明も。
が「ナイス!」と言っています。
林芳
ネタバレ心を揺さぶられた作品。その感性が今も変わらずあるだろうかと再読する。印象的な場面がある。亮から暴力を受けcalicoの外に佇む更紗に気付く文が出てきて言葉を交わすことで時間は15年前に戻る。ここで2人の気持ちは変わっていなかったことを読む側に明らかにしてなんだかそれに合う音楽が流れる映画のような場面になっている。それとマンションのお互いのベランダで壁に隔てられながらも空を見あげる。お互いの顔は見つめ合わない。けれど同じ方向を見ている。2人の生きていく人生を象徴するような場面。やっぱり好きだ。
が「ナイス!」と言っています。
林芳
とても変わったブロットだと思う。普通なら冒険を積んでいって成長するという流れになるのに、一度終わった冒険をもう一度繰り返すことで、1回目の時に気づかなかった仲間の心の動きに気づいていく。でもそれは哀しいかな長寿を持ったエルフだから可能であって、人間にはその時間が残されていない。それでも1つ1つ課題をクリアしていくのは王道。
が「ナイス!」と言っています。
林芳
「幻獣・怪物」の項ではトールキンの「指輪物語」が定型のイメージを作り上げているらしくびっくりする。昔からのイメージではないのね。物語などを読んでいてイメージしづらいものの助けになればと思って手に取ったが、服装、城や教会の作り、農村生活の在り方など理解が進んだところが多くあった。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2021/04/22(1311日経過)
記録初日
2021/04/25(1308日経過)
読んだ本
1027冊(1日平均0.79冊)
読んだページ
267714ページ(1日平均204ページ)
感想・レビュー
849件(投稿率82.7%)
本棚
1棚
性別
自己紹介

子どもの頃から本を読むのが好きでした。特に海外の児童文学ものが。

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