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際皮
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面白かった。ただ、作中で言われている「自然の声」、それを正当化するために独自の哲学を持ち出し、長々と作中人物に議論させているが、その調子が延々と続き、若干飽きがきているため、下巻では多少の変化を期待したい。
0255文字
際皮
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現代では、性的指向についての葛藤を延々と書き続けるという試みは、きっと受けないだろう。そうした葛藤なんてしなくてもいい、という考えが、ある程度は市民権を得ているためだ。だけれど、やはり、人間が自身の在り方を、深く深く掘り下げて葛藤する様子は美しいと、そう感じさせる小説だった。
0255文字
際皮
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〈秒針の折れし時計のおとなしさ蟠りつつ時が過ぎゆく〉 〈物の名は遙かな暗喩とおもふとき月の生身はこなごなになる〉 難解さと優しさを兼ね備えた感じが歌集全体に渡っていたと思います。静物を描いた歌が多いように感じました。良かったのが、静物といっても、辛気臭い静かさを感じさせるものではなく、どことなく温かみを感じさせるような描写をしており、詠み手の柔和な人柄がうかがえたところでした。
0255文字
際皮
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恍惚さを感じさせる表現が多い。「とくにない」の、〈か細い無駄口は止んで/甍造りの祠と丸い敷石が見えた/だまになった霧は胸元ではだけた〉の表現には、素晴らしいものを感じた。
0255文字
際皮
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「未婚の妹」「イブ」が良かったと思う。
0255文字
際皮
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岡田とお玉と末造と僕、この四人が主な作中人物となって話が進む。情景描写と心理描写の鮮やかさが光っているように思えた。
0255文字
際皮
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「黒い水」が良かったと思う。繊細な自然描写が、身体感覚に迫ってきた。
0255文字
際皮
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これが著者の最高傑作とは思わない。
0255文字

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登録日
2021/05/01(1449日経過)
記録初日
2021/05/01(1449日経過)
読んだ本
232冊(1日平均0.16冊)
読んだページ
51855ページ(1日平均35ページ)
感想・レビュー
84件(投稿率36.2%)
本棚
17棚
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