なんだか心が和む作品。こういう作品いいです。

カナダでのがん闘病エッセイ。本人にしか分からない苦しみがある中でここまで言葉で表して出版していることがすごい。

コロナ禍で過ごす人たちのストーリー。日常生活を4人の立場で描いていて職業や家族の違いもあって淡々と読み進めていくにはいい本です。

主人公逸夫の周りに平凡ではないものがあり、平凡を嫌っていた逸夫が同級生敦子や祖母いくの闇を知っていくストーリーです。途中まで読んでいくと描写にすっかり騙されていたことに気づき、最後にあっとなってしまいました。

館シリーズ、十角館より好きでした。過去と現在が交互に描かれていて同じ登場人物と新しく加わってゆく人物たちとのやり取りも好きでした。トリックは館ならではなんでしょうね。

なんだか心が和む作品。こういう作品いいです。

中盤少し弛んだ感じはありましたが最後は好きでした。深冬と真白のキャラが好きです。