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2024年8月の読書メーターまとめ

たくみ
読んだ本
19
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感想・レビュー
19
ナイス
259ナイス

2024年8月に読んだ本
19

2024年8月にナイスが最も多かった感想・レビュー

たくみ
ネタバレ前から読みたくて気になっていたら直木賞受賞した。本作は罪にまつわる短編だが、罪をテーマにしても著者の作品の幅広さを感じさせる。霊的な話、罪の意識に苛まれる人、狂って罪を犯そうとする人、人を助けようとする人等。オススメは練炭自殺の話にとリストラされた料理人の話。あとスパイスとしてコロナの話が使われる。前作に共通して言えるのは「騒ぎすぎ」「掌返しすぎ」という指摘。そもそも私はコロナに冷めていたしこんなもの東日本大震災に比べたら大したものでないと思っていた。ただ東京が一番の感染源だから騒いていただけでは?と。続
が「ナイス!」と言っています。

2024年8月の感想・レビュー一覧
19

たくみ
ネタバレ結末の面白さが光る物語だと思う。内容としてはありがちなSFもの。高性能なAIを用いて最愛の人を蘇らせたように自分自身に見せる。それに夢中になる主人公は徐々に人間として壊れていく。周りとの関係も壊し、AIに洗脳されきるが、そこからの結末が意外性の強いものだった。AIはこの結末を見て本当に心と知能を持ったのだなと感じた。序盤の幼少期に何か伏線があるかと疑って読んでいたがなにもないのは残念。
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たくみ
心が病んでしまっている人がテーマのような短編集。最初のDV野郎をボコる話は気持ちよかった。なんか霊的な話もある。なんか全体的に気持ちのもちよう一つのようにも思う。エンドロールは最後まで、が特に好きな話。これはどっちなんだろう。短い物語だから起承転結から読後感に思うものを残す名作短編だと思う。
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たくみ
ネタバレ確かに書かれていることは私達と本当に変わりない、ちょっと変なこだわりがある面白いけどちと面倒くさそうな人なんだけど、所々に素人では書けない一文があり、やはり文を売ることができる作家は違うんだなと思わせるエッセイ集。文章力って測るのが難しい概念だけど、それが高いと間違いなく思わせる著者の文の力を感じる。鬼の初恋、コーヒーと結婚の中にある一文が特に好き。「私が鬼のままでも恋をしてくれるひとを、ずっと探していた」「二倍になった悲しみを、やんなっちゃうねと言い合うことができるなら素晴らしいことだと思ったのだ」
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たくみ
ライトノベル的な設定、特殊能力を付与された青年たちの物語なんだけど、本多さんが書くとその独特な文体と会話のノリのおかげで楽しめる内容になっている。次回のシリーズも読んでみよう。昴くんの能力の概要が気になる
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たくみ
ネタバレなんと主人公は裁判官になった円ちゃん。結構前に司法試験受ける云々の話があったよな。無事合格できて何より。内容はまあ忙しい裁判官の省力化は良いけど、それ以上のことにAIを用いるのはちょっとね、という話。過去のものを踏襲することにかけては人間よりも処理速度は速いし正確だけど、変わっていくことができないからデータの新規入力が必要なんだろう。新しい価値観に合わせる、考え方を変えるということができないからこそAIに使われることなく人とAIは両輪とならなければいかんのだろうと思わせる作品だった。
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たくみ
普通や常識みたいなもの、現在の価値観に過剰に忌避感を持つ世界を違和感しかない状態で作り上げたフィクションは読んでいて疲れることがわかる。そして著者の書く作品が昔と比べて純粋にフィクションとして面白くなくなってきており、伝えたいことが山程あるのだろうがおもしろくないために伝わらない、読まれないという悲しさがありそう。多様性を認めることがここまで読んでいて頭が痛くなりそうな話ならば私は自分を含め多様性はさほど認められなくて良い、人に必要なのは断絶であると感じてしまう。
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たくみ
怖さと不思議さが絶妙なバランスで、凄惨な死を遂げるとかわかりやすい怖さとは別のものがどの話にも入っている。おとな、は変質者的な不気味さがある。懺悔室はこの中では正統派ホラーな話たが、結局昔の友人が何をしたのかが私では読みきれなかったが、それでもこの展開はかなり怖い。憤死はもっとも私のイメージする著者らしいテイストの作品。人生ゲームはなんだったのか分からないが死神でもなく人生ゲームの精霊?みたいな存在が現れる。彼は悪いことはしないし人生ゲームに丸つけるだけだが主人公達は翻弄される。どれも面白かった。
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たくみ
ファンタジー✕刑事もの、吸血鬼を西洋風にするでなく日本に古来から存在する一族とし、それが現代に生きているという設定。ホラーテイストが強く割とあっさり登場人物が死にまくるのは読んでいて驚き。当初は警察がこの事件にどのようにして迫っていくのかを両方の視点から描いていくと思っていたが、本作は警察、所謂普通の人間がひたすら翻弄されていく作品。このあたりにもう少し緊張感があると更に良くなった印象。スピード感がありだるくない長編、不死者の悲しみも良い。主人公の相手役のヨシキが魅力に乏しいのがちょっとね。
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たくみ
物語の閉じ方が想像できなかったが、なるほどそうきたかと。稲作が始まることで良い土地を争い人同士が殺し合う。狩りをしていきていた人々は動物を殺すが人は殺さない。稲作が始まり村ができて人が生み出した最もくだらない、でも捨てることができない発明である上下関係が生まれた。上下関係は人の欲望を肥大化させ人同士の殺し合いをはじめる。結局弥生編は今の変わらない愛を育んだ二人の物語だった。対して現代からそれを見てどう考えるか、どう捉えるか。稲作が諍いの元は疑問で良い狩り場でも人同士はあらそうのでは?とも思う。
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たくみ
いくらフィクションといえど学校内で人が短期間に死にすぎだろ、まともな人間ならばこの学校から子どもを転校させるだろ。学校全体がクローズド・サークルなのかとか思いながら読んでいた。人は死ぬわ殺される奴らにろくな人間いないわでちょっと人間が作り物すぎて話が頭に入らなくなりそうだった。
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たくみ
不倫専業主婦の話は見ていてクソウザかった。何がウザいかってお前の不倫してるその男は明らかにお前の夫より家事もしないし金も稼がないのに頭に虫の湧いたような惚れた弱みとかで勝手に理想化する。しかも結婚した理由はこの世で最も下らない同性間の幸せ自慢。こんな社会の産廃が人を見下す資格などなかろうに。同棲している二人の話、そしてその友人のアイリッシュ音楽の演奏家さんの話はすごく好み。人の愚かさやそれを愚かと切り捨てられない切なさが素晴らしく私の好きな恋愛小説だった。
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たくみ
震災復興を描いた作品なのだがシリーズ過去作と比べるとパンチが足りない印象。震災復興後、仮設住宅から新居へ引っ越すことに纏わるトラブル。そこに震災前後で被災者となったもの、被災を逃れたものの間にある断絶、それぞれの葛藤を描いているがやはりパンチに欠けるんだよな。具体的に何が悪いと言えないんだけど。
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たくみ
相変わらずの良作子供向けミステリー小説。毎回テーマが変わっているが楽しく、また考えさせる要素がしっかりしている。注意深く読まないと真相までたどり着けない、誰が何故、どうしてそれをやったのかすべて正解をするのは大人でも難しい作りになっている。考えることによって子どもでも辿り着けるようにしているのも◎。このシリーズは先に読んでその後に子どもに買ってあげている。そして一緒に考える。これが楽しい。密かに重田くんの華ちゃんへの淡い恋心をおじさんは応援している。
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たくみ
ネタバレ著者渾身の力作。溢れてくる激情の表現が素晴らしく、主人公である二人の小説家の苦しみや苦悩がこれでもかというほど伝わってくる。物語の主人公になれるのは日の当たる場所の人間だけ、そうでなくては面白い売れる物語は書けない。確かに一つの真理だけれど、色々読んでいるとその限りでないのがわかる。一也は小説を愛したい、そして父を肯定したいからこその現実との境界に苦しみ続けたんだと感じた。小説に限らず物語は願いであるというのには納得。だからなれない自分を描くこともあるのかもしれない。
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たくみ
ネタバレタイトルの意味を最後に教えてくれるのだが、その時背筋がゾクっとした。それまでのストーリーは個別で見てもどれも素晴らしく、葬儀という死、つまりそれは故人の過去に向き合うことだがそこから先を見て生きることをどの話も主眼においている。だからこのタイトルなのかな?と思った。同時に森野はずっと突然事故で両親を喪いその時点に囚われすぎてしまい明るい先のことを考えることができなくなっていた。神田と森野の関係は前作から好きで2人が幸せになってくれたらなぁと思っていた。自分に子どもがいると森野の両親への問いかけに涙腺が緩む
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たくみ
ネタバレ結末まで見えてくるとまあこういう終わり方しかないよね、と思える内容。本筋はカウンセリングを受けている中で誰がハンターなのかだったけどこれは意外な人物だったが整合性も取れておりお見事。最後に個人名義の絵本作家になったことそのものはベタな展開だけど嫌いじゃないよ
が「ナイス!」と言っています。
たくみ
ネタバレ前から読みたくて気になっていたら直木賞受賞した。本作は罪にまつわる短編だが、罪をテーマにしても著者の作品の幅広さを感じさせる。霊的な話、罪の意識に苛まれる人、狂って罪を犯そうとする人、人を助けようとする人等。オススメは練炭自殺の話にとリストラされた料理人の話。あとスパイスとしてコロナの話が使われる。前作に共通して言えるのは「騒ぎすぎ」「掌返しすぎ」という指摘。そもそも私はコロナに冷めていたしこんなもの東日本大震災に比べたら大したものでないと思っていた。ただ東京が一番の感染源だから騒いていただけでは?と。続
が「ナイス!」と言っています。
たくみ
前作を読んでみたくなる。個人的には本作に描かれている考えに賛同しかねる点も多い。昔の文学は素晴らしく、今のものは安っぽいみたいな表現は嫌い。これは小説は素晴らしいもので漫画は下らないみたいな考えに通じるもの。ただ本筋で描かれていることは理解できるし、大本となる存在、お金に対してはただ悪としての存在でなく尊敬の念を示していた点は好感が持てた。似たような作品で「この本を盗むものは」と比べてはるかに面白く、不思議な世界にも入り込める。
が「ナイス!」と言っています。
たくみ
こういう世界を想定して作る小説は現実の世界への観察力が大事で、どこまで現実世界に超能力が認められた世界をうまく描くかがポイントになる。その世界づくりが下手だと全然話に入り込めないのだが抜群に上手い本作。超能力師が超能力士じゃないのは力士になるから反対されたとか、笑ってしまうがありそう、とか超能力の検定とかのありそうさ加減、超能力に対する超能力がない人の認識、超能力がなくても、超能力以前の問題でその能力が重要な点、あと事務所の超能力がないおばちゃんの存在。すべてがピタッとはまっている良作
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2011/08/02(4808日経過)
記録初日
2007/05/09(6354日経過)
読んだ本
1507冊(1日平均0.24冊)
読んだページ
466728ページ(1日平均73ページ)
感想・レビュー
1491件(投稿率98.9%)
本棚
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