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2024年10月の読書メーターまとめ

エンゼルフレンチ
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10
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感想・レビュー
10
ナイス
88ナイス

2024年10月に読んだ本
10

2024年10月のお気に入られ登録
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  • Kyosuke
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2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

エンゼルフレンチ
ネタバレ完璧な構成、展開。研ぎ澄まされた文体。もはや何も言うことはない。個人的に戦後文学の中でこれ以上に感銘を受けた作品は無いし、これからも出てこないだろう。三島の戦争体験、あらゆる芸術に対する造詣の深さ、軍国主義下における身体的コンプレックス、青年僧の放火、「美への嫉妬」、様々な要素がベストタイミングで揃った奇跡みたいな作品。………三島の「たとえ全てを破壊してでも絶対者に到達する」という論理には理解し難いものがあるかもしれない。だがそれでいいのだ。何せ「他人に理解させる」気など、三島にはさらさらないのだから。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
10

エンゼルフレンチ
ネタバレこう言ってしまうと身も蓋もないが、自分はロリコンでもなけきゃ「不感症」でもないので、作者の性癖や思想に関しては特に共感するものはなかった。ただ、こうして惜しげもなく自己開示をし、性癖が生じる根っこの部分まで突き詰めるという哲学的営み、つまり自己について考え尽くすその姿勢自体には感動した。特にロリコンについての、「10〜13歳頃の、第二次性徴の分岐点にいる自分自身に対して射精しているのではないか」という分析は素晴らしいと思う。「ノーマル」か性的倒錯者かを問わず、性癖について考え尽くすこの姿勢は見習うべきだな
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エンゼルフレンチ
ネタバレ作者の自選集というだけあって、どの短編においても長編の傑作群に通ずるようなキーワードやエッセンスが散りばめられている。作家の真髄が色濃く反映されているという点では、まさに三島のベスト短編集といえるだろう。……ただぁー!!!「花ざかりの森」入れたんは失敗やなぁ!自作解説で三島自身も「もうあんましこの作品好きじゃないんやけど、編集者がこのタイトルにしたい言うから仕方なしに入れたんや」的な事を言っていたし、文章の堅さもあって個人的に辟易した。正直「三島の若書き」という価値しかないと思う。読み飛ばしてok
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エンゼルフレンチ
ネタバレかわいらしい「ぼのぼの」の作者が描いたとは思えないほど不気味なホラーコミック。コンセプトは…世界のバランスが崩れた時、「不幸」は必ずあなたの身に降りかかる。そして世界のバランスは必ず崩れる。故にあなたは必ず不幸になる…みたいな感じかな。とにかくじわじわと日常が侵蝕されていく展開と、キャラクターに感情移入がしにくいタイプの、生気のない作画(この場合いい意味で)が相まって不安を煽られる。どうなっちまうんだ。
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エンゼルフレンチ
ネタバレ性格の不一致(?)から離婚の決意を固め、お互いに公認の浮気までしているのに、中々踏み切る事ができずにズルズルと関係を続けている夫婦の話。そもそもは谷崎潤一郎と佐藤春夫との間の「妻譲渡事件」が元になっているらしい。…結婚したのにやっぱり「娼婦型」の女と遊んでいたい、という主人公の心理はよう分からんのどすけど、結局は男の幼稚なエゴイズムっちゅーやつでよろしいのか?…「『女を神として崇めるか、玩具として弄ぶか』どちらか一つしか出来ない」みたいな一節には自分もドキリとさせられた。他人と対等になるって難しいね。
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エンゼルフレンチ
ネタバレ「アドルフ」をついこないだ読んだせいか、妙に既視感のある読書になった。(なぜフランス文学は年上の人妻と不倫しがちなのだろう?)ほんでスラムダンク並みの唐突なオチ。
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エンゼルフレンチ
ネタバレ完璧な構成、展開。研ぎ澄まされた文体。もはや何も言うことはない。個人的に戦後文学の中でこれ以上に感銘を受けた作品は無いし、これからも出てこないだろう。三島の戦争体験、あらゆる芸術に対する造詣の深さ、軍国主義下における身体的コンプレックス、青年僧の放火、「美への嫉妬」、様々な要素がベストタイミングで揃った奇跡みたいな作品。………三島の「たとえ全てを破壊してでも絶対者に到達する」という論理には理解し難いものがあるかもしれない。だがそれでいいのだ。何せ「他人に理解させる」気など、三島にはさらさらないのだから。
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エンゼルフレンチ
ネタバレ傑作。作者の人生経験に裏打ちされた的確な心理描写や、個人個人の人間性による避けられない悲劇に、強烈に共感させられた。結局のところ、人間は様々な面においてどうしようもなく未熟で、中途半端で、決して振り切った独立も依存もしきれないものなのだろうな。世界中、現在進行形でこういうカップルたちが悩んでそうだぜ。まあ、そのどうしようもない宙ぶらりんの状況がつまり、この作品が古典として今も生き続けている理由に他ならないのだろうね。再読必至。
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エンゼルフレンチ
ネタバレ「あなた無しじゃ生きていけない」と陳腐なラブソングやドラマなんかではよく言われるが、それを実際に行動で示せる人間はどれほどいるだろうか。まあ失恋したのに死んでいない人を否定したり、自殺を無条件で肯定する訳ではないが、結局ウェルテルぐらいの、死に接近するほどの情熱(狂気?)を一瞬間でも持って生きないと、人生に張り合いはないのかもしれないな。おそらくウェルテルは自殺したけれども、決して不幸な人生ではなかった。ゲーテはそうした思いを作品に込めることで友人へのレクイエムとし、自己回復のきっかけにしたのではないか。
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エンゼルフレンチ
ネタバレ三島由紀夫が少年時代に心酔した作品。特にクライマックスにかけて段々と盛り上がっていくような技巧的な構成力を賞賛し、傑作だとしていたが、…自分はいまいち入り込めなかった。確かにマオがフランソワへの情熱を自覚するシーンでは一気に炎が燃え上がるような迫力があったのだが、そこに至るまでの冗漫さ加減とぱっとしないオチがなぁ…。もう一度読んで色々と吟味してみたい。
が「ナイス!」と言っています。
エンゼルフレンチ
ネタバレ夫の毒殺を図るけどなんやかんやで失敗して、反省する事になったテレーズさんの話。「なぜ私は夫を毒殺しようとしたのか?」まあ色んな理由があるだろう。結局はサイコパス気質があった、結婚制度やそれに付随する人間関係が鬱陶しく、そこから解放されたかった、夫の目の中に不安の色を見たかった(つまり恐怖の対象としてでも、自分に関心を持って欲しかった?)など。それらをまとめると、テレーズはどうしようもなく未熟で残酷で自意識過剰な女だという事になるが、その要素はかなり自分にも重なるので共感を禁じ得ない。生活は毒がないと退屈。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2021/06/17(1261日経過)
記録初日
2021/07/13(1235日経過)
読んだ本
161冊(1日平均0.13冊)
読んだページ
51892ページ(1日平均42ページ)
感想・レビュー
131件(投稿率81.4%)
本棚
5棚
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