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2025年1月の読書メーターまとめ

隠居
読んだ本
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感想・レビュー
18
ナイス
11ナイス

2025年1月に読んだ本
37

2025年1月のお気に入られ登録
1

  • 義視

2025年1月にナイスが最も多かった感想・レビュー

隠居
この手の本(漫画)を読む度にいつも思うが「アスペの特性を知らなさ過ぎ」「障害者対応を知らなさ過ぎ」「臨床心理学や精神医学の知識がなさ過ぎ」「見る目がなさ過ぎ」「対話が不足し過ぎ」「言葉が遠回し過ぎ」「一人だけで考え過ぎ」「自分目線過ぎ」等、本人の問題と思われるものが多く、ごく基本的な配慮や努力、知識で大半の問題は解決できただろう。健常者が徒手空拳だけでアスペと付き合おうと思うから必要以上の問題を引き起こして破綻するのだろうな、という感想。画風もあるが他の類書より愛情を感じるエピソードも多いだけに残念。
が「ナイス!」と言っています。

2025年1月の感想・レビュー一覧
18

隠居
「障害者に上手く対応する知識がギャルにあってたまるか!」という声もあるが、この御時世なら心理知識は学校で教えるべきだろうし人権からも必要だ。その意味では政府の不手際で国民のマッチングが必要以上に失敗している問題とも言える。ただでさえ出会いが無い人や結婚できない人や子を持てない人も増えてるのにクリアしても知らずに障害者と結婚してしまい、対応が上手くできず相談相手もおらず勉強方法すら分からないまま精神を病んだり虐待をしたり離婚に至ったり差別に走ったり自殺したり貧困に陥ったりする。これが社会問題でなく何なのか?
隠居
この手の本(漫画)を読む度にいつも思うが「アスペの特性を知らなさ過ぎ」「障害者対応を知らなさ過ぎ」「臨床心理学や精神医学の知識がなさ過ぎ」「見る目がなさ過ぎ」「対話が不足し過ぎ」「言葉が遠回し過ぎ」「一人だけで考え過ぎ」「自分目線過ぎ」等、本人の問題と思われるものが多く、ごく基本的な配慮や努力、知識で大半の問題は解決できただろう。健常者が徒手空拳だけでアスペと付き合おうと思うから必要以上の問題を引き起こして破綻するのだろうな、という感想。画風もあるが他の類書より愛情を感じるエピソードも多いだけに残念。
が「ナイス!」と言っています。
隠居
「それはアスペルガーと言うよりADHDの症状では?」「それはアスペルガーと言うより本人の問題では?」「それはアスペルガーと言うより貴方の問題では?」「それはアスペルガーと言うよりただのコミュニケーション不足では?」「それはアスペルガーと言うよりただの説明不足では?」というエピソードが多く納得も共感も生じなかった。アスペルガーに接するのが辛いのが可哀想で病気だの被害者だのという事になるなら、ADHDや鬱病、境界性、統合失調症、知的障害、痴呆その他が相手でも同じなはずだがどういうわけかそういう話は殆ど聞かない
隠居
C~D級の漫画を読むつもりでいたらB級の良作に出会えたという程度には楽しめた。少し浅い理屈が終始振り回され過ぎるのと、キャラの消費が少し雑なのは気になるが、テンポは良いし、安直な理屈っぽさも敢えてこういうのをやってみたと思えば受け入れは可能な範囲。牧野がお気に入りだったので最後まで活躍してくれたのは嬉しい。ギャグらしいギャグは皆無で終始真面目で暗く悲惨でグロい話だがそう見せかけて実はギャグなのではと思う所もある。それにしても最後の落ちをつけた指導者とは?調べてみたが私が思っている正体は誰の予想とも違った。
隠居
今風のフェミニズム的世界観と異世界転生物、そしてゾンビ系ホラーアクションの組み合わせで面白かった。絵も綺麗。ただ時々真面目に描いているのか真面目な顔でふざけているつもりなのか、よく分からない部分はある。これはゾンビ系ではよくある事な気もするが、そのキャラがここで死ぬの!?という感じで結構な勢いでキャラがあっさり退場する。少し見せ場不足?特に29話がショックだった。あと怪物扱いだからなのか規制が妙にゆるい。結末も結構好き。しかし近年は本当に救いの無い壊れた世界観の漫画が増えた。それだけ日本が限界なのだろう。
隠居
一応ちゃんとした(?)精神科医も関与してはいるようだが全体的に一方的・一面的で周囲の印象や解釈、感情ばかりが強調されており、障害者本人の意識や声、感情は著しく軽視され切り捨てられていると思う。そのためアスペルガー理解もかなり皮相で解像度が低く偏見を助長しかねない、と言うより現に既に間違いなく助長しているだろう。分かりやすい漫画や単純なレッテルや図式ばかりに飛び付いて満足して思考停止するのではなく、もっと幅広く調べたり目の前の人間にしっかり向き合う事が大切だと思う。それくらいは障害者対応としては初歩的常識。
隠居
一応ある程度は前向きな内容だが「そもそも、それはアスペルガーではなくADHDでは?」と思う内容もチラホラ混ざっているのが気になる。そう言うと二つはしばしば併発しているものだと言われるだろうが併発を扱っているなら尚更「アスペルガー」だけを強調して本を売るのは誤解を招く。他の病気や障害が雑に混同された本が公に広く売れていたら相当な問題になるだろうに、これが許されて野放しになっているのは非常に疑問が残る。世間の「アスペ差別」は根強いどころかより加速して見えるが、そもそもADHDの欠点まで担わされてる可能性がある
隠居
他の漫画と同じく「困っているのは常に自分(達)の側で障害者ではない」という本来であれば公にできないような悪質な健常者の意識と目線で貫かれている。「困ったさん」などと可愛いんだか馬鹿にされてるんだか矮小化されてるんだか分からない時代錯誤な呼び方をされている人達にも言い分や事情や苦しみや悩みや合理性や複雑さがあるだろうという観点は殆ど見られない。弱者の目から見て極めて一方的で酷いと思う。黒人を「真っ黒さん」、ホームレスを「きちゃないさん」、引き籠りを「怖がりさん」、自殺者を「サヨナラさん」と呼ぶようなものだ。
隠居
この手の本は少し俗っぽいという偏見があり軽視していたが、実際に開いてみると意外と豪華で邦訳が未だに(殆ど)存在しないミジリーやハンプシャー、スクルートン、ジャネット・ラドクリフ・リチャーズなど一流の大物有名哲学者も多い。テーマも自由、進化、正義、芸術、性、神など幅広い。内容も結構高度な主張が分かり易くまとまっている。参加している哲学者の入門書にすら使えるのではないかというほどだ。沢山のインタビューが詰まっていて一つ一つは決して長くないはずだが充分な満腹感も得られる。訳文も自然だ。総合的に見てむしろ必読書。
隠居
異様に重厚で詳細なドイツ経済学史だが最早「思想史」と言うか「哲学史」と言っても差し支えない。何せ「経済学史」を名乗りながらディルタイやらリッカートやらロッツェやらシュティルナーが解説されているのだ。そんな経済学史があるのかよ?恐らく少なくとも日本語で読めるかぎりでは、このような本は他には一冊も存在しないだろう。そもそもドイツ的経済思想の特質である共同体志向が現代日本では極端に馴染みの薄いものであるのだから尚更である。おかげで非常に貴重な読書体験を楽しめた。海外の経済学史のレベルと面白さ、独創性に感服。
隠居
現代批評に関心のある日本人では知らない人がいない佐々木氏の膨大な批評集。かなり広範なジャンルの様々な作品が論じられており本書を読むだけで既に過ぎ去った懐かしい「平成」という時代を感じ思い出す事ができる。尤も短評が主な事もあってか事前にイメージしていた圧倒的な達人芸というよりは案外普通の文章ばかりだという印象を抱いた。変な観念性も不必要な衒学もドギツイ個性的主張もなく至って素朴な淡い批評ばかりだ。尤も陰惨で深刻で戦闘的な「令和」とは対極の、この素朴な軽やかさこそが「平成」の特質だったのかも知れない。
が「ナイス!」と言っています。
隠居
T.E.ヒュームは30代前半で夭逝しているが本書を読んだ限りでは、そういう若者にありがちな「粗削り」な思考という感じで、充分に洗練されているという印象も天才的な創造性があるという印象も受けない。ファシズム親和的な反ヒューマニストと聞いていたが実物は普通に人道的・倫理的で中途半端な妥協的主張ばかりしているという印象すら受ける。正直なところ少し期待外れであまり学ぶ事が無いが、これはT.E.ヒュームではなく研究者である著者の実力不足・理解不足かも知れないので、次はT.E.ヒューム自身の著書に挑む他はないだろう。
隠居
大変興味深く有益な内容のはずだが少々読み難いのは著者の問題と言うより「ドイツ観念論」を主題とする上での必然か。読みこなせればカント・フィヒテ・シェリングの自我論を一気に詳細に知る事ができるが、その潜在的効用を引き出すには既に相応の哲学的実力が不可欠となるだろう。ヘーゲルの評価が矢鱈と高いわりにヘーゲルが本格的に論じられないのは残念極まりないが著者は複数のヘーゲル論を出版しているようであり、そちらを読むまでこの系譜が行き着くヘーゲル的境地の具体的開示はお預けという事らしい。正直もっと簡単な言葉で勉強したい。
隠居
冗長で無味乾燥とした堅物的な眠くなるような文章を書きそう、という失礼な偏見に反して、激しい意欲と確固とした自信に漲ったフッサールの文体には生き生きとした若々しい勢いがあり、予想を越えて夢中にさせられ、とても面白い読書体験ができたが、本書の具体的主張について評価的に踏み込んで云々するのは、やはりせめてミルの論理学くらいは直接勉強しなければ公平とは言えないだろう。その種の心理学主義的とされる論理学研究が戦後日本では殆ど一切読めないというのは、それこそまさにフッサールの働きの威力があったからなのだろうか?
隠居
論理学も心理学も素人なので本書の主張の妥当性は評価しかねるが、その意外なほど情熱的に徹底された「心理学主義」への痛烈な批判の数々は強い印象と刺激、示唆を与えると共に、その批判の執拗さの故に却って「論敵」として全面的に否定されている様々な「心理学主義」の理解にも役立つ。残念なのはフッサールが全力で超克しようと戦っている「心理学主義的論理学」なるものが現代日本の我々には全く馴染みが無く翻訳等も皆無に近い事だが、その知的状況で最も多く真剣に「心理学主義的論理学」を取り上げているのがフッサールなのだから皮肉である
が「ナイス!」と言っています。
隠居
京都学派を代表する哲学者による非常に分厚く深い理解に貫かれた哲学史。多種多様で長い歴史を持つ類書でも一冊でこれだけの分厚さと精度の本は日本には未だに殆ど存在しないだろう。これだけの人数の哲学者を我が物として自由自在に概説・論評できる実力は見事と言う他ない。専門であるカントの章が露骨に長大なのは笑った。だが他の章も満腹感を得るには充分な分量である。京都学派の重厚な古書と聞くと過度に難解な文章を想像するが驚くほど明晰で平易なのもポイント。一生使いたいと思える私にとって最良の哲学史本となった。
隠居
実質的には他の哲学者との比較集。想像以上に多彩な内容で非常に読み応えがあり且つ平易で楽しい。文献情報なども充実しており、まるで『ディルタイ読本』かと思うような親切で贅沢な内容となっている。ディルタイ思想の面白さにも、日本のディルタイ研究の水準にも感動した。ディルタイには今後益々強い関心を持っていきたい。最後に一言不満点というわけでは全くないが本書の内容は先の読本や『ディルタイと哲学者達』とでも言うべきもので、あまり「現代」との直接的接点を感じられる内容ではなく何故このタイトルになったのかは少し謎であった。
隠居
さすがに古い情報や理解も散見されるものの日本史上でも最上級クラスの哲学者による極めて重厚な哲学史であり今読んでも圧倒的な読み応えで得られるものが多い。決して無味乾燥とした教科書的情報の羅列や無個性的な記述に止まらず、あくまで著者自身の立場から独自の論評を加えていく点も面白く好感が持てる点で期待を裏切らず、それを広範な対象全員に対して貫いて行くのだから感服する。既述の古さのため所謂フランス現代思想や分析哲学は全く触れられず精々サルトルやラッセルまででウィトすら登場しない。だがその分そこまでの情報は詳細である

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2021/07/22(1306日経過)
記録初日
2014/06/24(3891日経過)
読んだ本
5045冊(1日平均1.30冊)
読んだページ
1592934ページ(1日平均409ページ)
感想・レビュー
1018件(投稿率20.2%)
本棚
26棚
自己紹介

やる気がないので自分用の一言感想しか書きません。哲学を中心に雑食。口は少し悪め。6000冊の感想を書いたら全てを引退予定。今は最後の命を燃やして本を読んでいます。生物学と東洋思想(神仏儒道)と三島由紀夫の勉強がしたいと思い続けているのに実際には無関係の本しか読んでません。最近はヘーゲル、サルトル、ラカンに興味津々。2025年はドイツ観念論と精神分析と仏教の勉強がしたいです。感想があるのが「実際に読んだ本」で、感想がないのは「読む予定の本」と「読んでいる途中の本」です。

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