話は変わるが、第二部の闇堕ち構想の可能性、?勘弁してほしい。笑 本作の唯一の安らぎ要素がダークサイドに呑まれるなど発狂ものだ。いやでも、そんなシナリオでも、読みたかったに決まってる。どんな思想を読者に植えつけてくれるつもりだったんだか。
嫌悪感と諦めの眼差しを持って、彼を避けなければならないのかもしれない。然し、アンヌもそうはできなかった。結局は、誰しもがあの、低俗な愉しさへの憧れを、捨てられずにいるのかもしれない。サガンが本作を書いたのは、今の私と同じ、18歳の時。一夏のアバンチュールに、良心の呵責に、唐突すぎる悲しみとの出会い。自分と比べて、流石に早熟すぎる気もするけれど、逆にこの歳でなければ、こんな全能感、自己正当化、脂ぎった性欲だったりを、小洒落たエッセンスで味付けすることは出来なかったに違いない。実に蠱惑的で、大好きな作品。
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