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2024年3月の読書メーターまとめ

めまい
読んだ本
5
読んだページ
1546ページ
感想・レビュー
5
ナイス
50ナイス

2024年3月に読んだ本
5

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

めまい
めっちゃくちゃ好みだった。最近『PERFECT DAYS』を観てきたがとても似ている。人間同士の微かな繋がり、というよりそれをはみ出し、自分の認識の外側=無意識の世界で繋がり拡がろうとする、不思議な無常観を感じる。世界には切れ目がない。「時間」を何か一枚写真の連続として、単細胞のように解析できるものだと思い込んでいると、痛い目をみる。過去の恋人に会う時とか。カラスにはそれが薄く、曖昧な記憶の中で、貯食し、群れをつくり個を味わう、という生態がたいへん無常でとてもよかった。カラスのごはんが美味しそうで凄い。
が「ナイス!」と言っています。

2024年3月の感想・レビュー一覧
5

めまい
めっちゃくちゃ好みだった。最近『PERFECT DAYS』を観てきたがとても似ている。人間同士の微かな繋がり、というよりそれをはみ出し、自分の認識の外側=無意識の世界で繋がり拡がろうとする、不思議な無常観を感じる。世界には切れ目がない。「時間」を何か一枚写真の連続として、単細胞のように解析できるものだと思い込んでいると、痛い目をみる。過去の恋人に会う時とか。カラスにはそれが薄く、曖昧な記憶の中で、貯食し、群れをつくり個を味わう、という生態がたいへん無常でとてもよかった。カラスのごはんが美味しそうで凄い。
が「ナイス!」と言っています。
めまい
難解だが、とてもとても面白い本。詩的と言われているように、抽象度の高い概念や論述のオンパレードなのだけれど、この書き方でなければウィニコットの示す心の世界は表現できないのだろうなとわかる。面白い。フロイト親子の精神分析論をベースに独自に心的発達論を展開。移行対象に関する理論が有名なのだろうが、個人的にはその元になる、外的対象を内在化させ→かつその内的対象を外在化させる、という対象イメージの取り込み方の理論が面白かった。人は生まれた時は個体ではなく、個体-環境からなるユニットなのだというのも。
が「ナイス!」と言っています。
めまい
めちゃくちゃ面白い。当時はどう考えても非科学的だっただろう「夢判断」という命題。フロイトが「夢は願望充足である」という前提を設置したことで、意味不明だった夢のストーリーがするすると読み解けてしまう。人は本能の奥底に利己的領域を抱えている。だから自分の領域を超えた夢判断はしたくない。そして夢の真意は意識下に沈み込む。この抑制を取り払い、夢と意識を安全に結びつける方法、まったく安心して「夢」を解読する方法=「願望充足」の方法を発明したフロイトは本当に天才的。第一と第二の検閲機関の話も面白かった。
が「ナイス!」と言っています。
めまい
アタッチメント理論を中心に、人間の心理発達を独自の視点から説明する。高橋先生の著作はいつも結論を用意してくれる、とても親切な先生だなと感じる。自分は愛着障害なのではないかと悩む人が増えていると感じるが、そもそも「愛着」が何なのかという理解が本当に難しい。それは光や温度を求めようとして手を伸ばす、方向感覚や身体運動のようなものなのではと最近思うようになってきた。高橋先生の穏やかな言葉は、そうした心の奥深くにある原初的感覚をそっと呼び覚ましてくれる気がする。
が「ナイス!」と言っています。
めまい
長々した語りが繰り返し続くので、難しいかなと身構える。が、思ったよりもわかりやすくて面白く読めた。主張は厭世観で塗り固められている。でもインド仏教の思想と対比させたり、享楽と本能を抜きにして語れない生殖の連鎖について何度も説いていたり、なるほどと思わせるポイントがいくつもあって面白かった。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2022/01/26(815日経過)
記録初日
2022/01/26(815日経過)
読んだ本
439冊(1日平均0.54冊)
読んだページ
113690ページ(1日平均139ページ)
感想・レビュー
238件(投稿率54.2%)
本棚
6棚
血液型
A型
自己紹介

純文学好き/海外国内問わず/詩もエッセイも読みます/好きな作家☞夏目漱石、谷崎潤一郎、江國香織、金原ひとみ、カズオ・イシグロ、ポール・オースター、アンソニー・ドーア

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