使える文字が1つずつ無くなる本。なのに、消失したことを露骨に表現している場面以外は違和感なく読み進められた。 主要そうな人物を呆気なく退場させ、中盤以降どのように進めるんだと思っていたが、最後まで雰囲気を崩すことなく成立させていて、ただただすごいなと。

夏への扉 #読了 sfに慣れ親しんでいるため、冷凍睡眠やタイムスリープなどのテーマには新鮮さを感じなかったが、主人公を取り巻く人物の裏切りや友愛は、作品として完成されていて良かった。 ご都合主義という意見も散見されるが、この明瞭さが名作としての地位を確立しているのだろうな。

心が子どものままのレニーと彼を支えるジョージの物語。 読み終える頃には、労働者や黒人、老爺など社会的に立場が弱く疎まれる存在の彼らに、どこかやり切れない感情を抱いた。 ただ、こうした悔いをしっかり表現しているからこそ、時代を反映した名作となっているのだと思う。

使える文字が1つずつ無くなる本。なのに、消失したことを露骨に表現している場面以外は違和感なく読み進められた。 主要そうな人物を呆気なく退場させ、中盤以降どのように進めるんだと思っていたが、最後まで雰囲気を崩すことなく成立させていて、ただただすごいなと。