短編。高校生の男の子が主人公なので、入り込めるかな〜と危惧していたが、そんな必要がないくらい面白く読ませてもらった。登場する女の子たちは皆聡明で、人物に魅力があって良い小説でした。

3編収録。ストーリー性というよりも描写に引き込まれる。純度100%村田沙耶香

短編。高校生の男の子が主人公なので、入り込めるかな〜と危惧していたが、そんな必要がないくらい面白く読ませてもらった。登場する女の子たちは皆聡明で、人物に魅力があって良い小説でした。

友人に「私があまり読まなさそうな本お勧めして」と頼んだら本書を勧めてくれた。救いのない物語と分かりながらも読む手が止まらない。徳山が破滅へ向かってゆくその様は、見ていられないようでありながら、自分にとっては他人事なのでどんな破滅の未来が待ち受けているのかというワクワクした気持ちで読んだ。人の好奇心の怖い所。こんな結末の本は読んだことが無かったので新鮮だった。

初読み作家さん。なんやかんや最後は綺麗に収まってよかったなって感じでした。独り身生活が多いと、人と一緒に暮らすことが怖くなる気持ちがよくわかる。1人が楽だから。でもそれ以上に人と一緒に過ごすことは心地よかったりする。気持ちの持ち次第だってことは分かってるんだけどね