理科要素がたくさん、な一冊。理科がとてもとても苦手なわたしには合わないかも、と買った後に思ったけれど、全くそんなことはなかった。【エイリアンの食堂】が一番のお気に入り。キュッと胸が締め付けられるような感覚があるけれど、温もりもある。泣きそうになった。降水確率とか素粒子とか火山とか、難しい言葉はたくさん出てくるけれど、どれも丁寧に紡がれているからスッと入ってくる。いい本だなあと思った。

理科要素がたくさん、な一冊。理科がとてもとても苦手なわたしには合わないかも、と買った後に思ったけれど、全くそんなことはなかった。【エイリアンの食堂】が一番のお気に入り。キュッと胸が締め付けられるような感覚があるけれど、温もりもある。泣きそうになった。降水確率とか素粒子とか火山とか、難しい言葉はたくさん出てくるけれど、どれも丁寧に紡がれているからスッと入ってくる。いい本だなあと思った。

女子的生活を満喫する女子の話、と思ったらかなり違ったので、少し戸惑ったところはある。性的な描写もかなり多くて、ちょっとだけ期待外れな感じもした。けれど、みきさんが心の中で思うことに共感したり刺さったりする場面が多くて、大半は楽しく読むことができた。テンポもよくて読みやすくもあった。ため息が漏れるほど意地の悪かったりはっきりしなかったりする登場人物達が多いけれど、そんな人達も気にせずに自分がそうでありたい自分でいるみきさんが清々しくて、羨ましかった。

伊坂さんの作品、好きだなと二冊目にして思う。登場人物がとてもいい。息をしている感じがよく伝わってくる。彼らの今後が気になってたまらなくなるほどに、世界にのめりこんでしまう感じ。人と人との繋がりがとても大切に描かれているところが好き。