これまたお借りした人気作家さんのミステリー短編集。相変わらず謎解きが難解だけどストーリーが面白いので十分楽しめた。特に2つ目と4つ目の話はSF展開が自分好みで凄く良かった。他の著作と比べて残虐性が控えめな分、突出したインパクトこそ無いけど読みやすくてとっつきやすいかも。まあソレでも十分残酷なんだけども。

容姿は良いが要領の悪い浪人生の男が、バイト先の先輩に連行された店で出会った女性に翻弄されていく話。鬱屈した日々を漠然と過ごす主人公が、ヒロインの毒に侵食され暴走していく。共通点なんて全くない人物像なのに、彼の没落には凄く共感した。自分も悪魔の囁きさえあればこんな風に狂うんだろうかとひたすら考えさせられた。中盤からの退廃的な空気が自分にはトニカクしんどい。

これまたお借りした人気作家さんのミステリー短編集。相変わらず謎解きが難解だけどストーリーが面白いので十分楽しめた。特に2つ目と4つ目の話はSF展開が自分好みで凄く良かった。他の著作と比べて残虐性が控えめな分、突出したインパクトこそ無いけど読みやすくてとっつきやすいかも。まあソレでも十分残酷なんだけども。

お借りした本。「多分あなたがコレに該当することはないだろう」と言われたけど…。色んな誤解を恐れずに表現するなら、作中紹介されたいくつかの性犯罪者の特徴や思考にある程度理解できる部分があった。決して他人事ではなく、いずれ自分が道を踏み外す可能性があるという恐怖があった。作中の加害者の仲間入りを果たさないよう、真っ当に生きよう。取り敢えず明日は引き篭もらず外に出る。そして日々のストレスで鬱屈した思考回路を矯正しよう。取り敢えず将来の不安が増えた。でもこの恐怖心は死ぬまで維持しておきたい。

容姿に優れない住人には着ぐるみ姿を義務付けた観光街の話。きらびやかな舞台の裏側で人々の醜い本性が発揮されていく。主人公が容姿とか趣味嗜好で鬱屈する過程がカナリ共感できた。色んな媒体で活躍されている作者さんらしく、普段の本と表現方法とかの勝手が違って新鮮。何故だか昔読んだ海外の退廃的な自伝を思い出した。