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2024年10月の読書メーターまとめ

seba
読んだ本
3
読んだページ
1536ページ
感想・レビュー
3
ナイス
411ナイス

2024年10月に読んだ本
3

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

seba
ネタバレ司法における原則「一事不再理」とは、判決が確定した刑事事件の審理のやり直しは認められないことをいう。裁判官にとって、過去に自分が下した判決が本当は真実ではなかったのではという疑いは、職としての己の正義をも揺るがすほどの重大なしこりとなるのかもしれない。だからこそ、結末で最終的に烏間が言明した内容に希望を感じられた。かつての父親の犯罪は冤罪だったのではないか――裁判所書記官の傑がタイムリープにより過去を変えていく物語であり、構造上読んでいる箇所の時系列を捕捉するのが難しく、分量の割に読むのにかなり苦労した。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
3

seba
ネタバレ司法における原則「一事不再理」とは、判決が確定した刑事事件の審理のやり直しは認められないことをいう。裁判官にとって、過去に自分が下した判決が本当は真実ではなかったのではという疑いは、職としての己の正義をも揺るがすほどの重大なしこりとなるのかもしれない。だからこそ、結末で最終的に烏間が言明した内容に希望を感じられた。かつての父親の犯罪は冤罪だったのではないか――裁判所書記官の傑がタイムリープにより過去を変えていく物語であり、構造上読んでいる箇所の時系列を捕捉するのが難しく、分量の割に読むのにかなり苦労した。
が「ナイス!」と言っています。
seba
シリーズ二作目。黒白の間での百物語はまだまだ続くようだ。おちかは今作では完全に聞き手に徹しており、話の内容と自身の心の闇を照らし合わせることもなく、そのため現状維持といった様子。それでも少し吹っ切れたのか朗らかさも見せるようになり、遠からず解放を得られそうな気配がある。仲間も次々と増え、皆それぞれ頼もしさがあるのだが、中でもおちかにとって忘れもしない人物と同じ読みの名を持つ、良介の今後の役回りに個人的には期待している。余韻の残る「暗獣」は切なくも親しみやすい。「藪から千本」のような趣の話がもっと読みたい。
が「ナイス!」と言っています。
seba
ネタバレ第一に、宮沢賢治に対するイメージが変わった。国語の授業や便覧などで表面的に触れて抱いた清廉な印象に対し、本作で描かれる彼は実に奔放。そんな人物ならば、確かにかの『雨ニモマケズ』も諧謔ものとして綴ったのかもしれない。物語の視点は、タイトル通り賢治の父・政次郎。時代的なこともあって厳格な父親に育てられた彼は、自身のことについては賢治と異なり、抑制型。自分の通って来た道と息子が進もうとする道は、同じところもありやはり全く別のものでもある。それを意識しつつ父親としてどうあるべきか悩む姿に、普遍的で篤い愛があった。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2022/07/25(852日経過)
記録初日
2021/10/22(1128日経過)
読んだ本
597冊(1日平均0.53冊)
読んだページ
216235ページ(1日平均191ページ)
感想・レビュー
597件(投稿率100.0%)
本棚
6棚
外部サイト
自己紹介

基本的に旧Twitterにいます。而立したかどうか怪しい年頃です。2023年は意識的に濫読を実践していましたが、今年はもう少しじっくりと読書を楽しもうと考えています。

読んだ本の感想を書く上では、その作品が描こうとしているテーマから外れないようにしたいと考えています。人物誤認系の叙述トリックが好物。

■読んだ本登録キリ番
100冊目 殊能将之『ハサミ男』
200冊目 我孫子武丸『殺戮にいたる病』※-5
300冊目 東野圭吾『白夜行』※-5
400冊目 知念実希人『硝子の塔の殺人』※-5
500冊目 伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー』
(※の横の数字は次のキリ番までの期間中に登録解除した本の数)

■読書が好きになったきっかけの本
宮下奈都『羊と鋼の森』
青山美智子『赤と青とエスキース』
伊坂幸太郎『AX アックス』

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