読書に対する考え方に関して、共感できるものが多く読みやすかった。ただ、取り上げられる本は今まだ読んだことのない本が多く、特に韓国の近代文学は存じ上げない方ばかりでこれを機会に読んでみる。

読書に対する考え方に関して、共感できるものが多く読みやすかった。ただ、取り上げられる本は今まだ読んだことのない本が多く、特に韓国の近代文学は存じ上げない方ばかりでこれを機会に読んでみる。

途中のシュミレーションはマンアフターマンと三体を足したような感じではあったが、AIに関する議論の入門書としては分かりやすかった。 最後は哲学的であり、これも面白かった。 自然を征服してきた西洋文明が、ついに「意識」までも想像しようとしているようだということは分かった。 ただ、人間の意識は複雑で真似ることはできても「意識」を作り上げるにはまだ時間がかかるのではないだろうか。

再読本 一度目はストーリーや当時の言葉遣い、風俗についていくため、深く読めなかった。 二度目の今回は男の浅はかさと、君江や鶴子といった強く生きる女性に着目して読めた。 清岡の浅はかさは呆れるし、ストーカー気質は後半にかけて気持ち悪くなる。 君江と鶴子の心象においては、2人の育ちの違いが感じられる描き方となっている。

つゆのあとさきの副読本として

アマチュアとプロの思考をデータで比較しているのは興味深かった。プロ棋士の瞬時の判断の裏には膨大な知識の蓄えがある。天性のセンスもあるが、努力を怠らないことが重要なのかも。 著者の一人、勝又六段が、人間が作り上げた定石はわかりやすさを重視し、恐怖や、恐れに左右されているのではないかと語っているのが怖かった。AIの強さはディープラーニングによる読みの深さもあるが、恐怖を感じないという強さもあるのだ。恐怖は人類のストッパーであったが、恐怖を感じることのないAIが身近にある社会を生きていかねばならないのだ。

女給の内面が描かれた小説だろうと読んでみたが、どちらかといえば多様な男たちが描かれた作品だった。 君江の内面も丁寧に描かれていて魅せられるのだが、君江と接する男たちの多様な行動が面白い。 話の筋もサスペンス調に始まったかと思えば、話が進むと登場人物の内面が深く描かれ文学として面白くなる。 2度目は内面に焦点を当てて、読んでいきたい。