馴染みのメンバーの短編集。 面白く読めたが、やっぱり長編の方が著者の良さが出る。 まだ読んでないのもあるから、楽しみにしたい。

ここまで完璧に伏線を回収した作品はあっただろうか。 途中生々しい場面もあったが、それを差し引いても見事な展開で、これが著者の一番じゃないかと思う。 『マリアビートル』もパンチが効いてて良かったが、今作は幾つもの人生が交差してて、奥にあるものにまた魅力される。 最近読んだ作家が(あぁ、これを真似してたか)と分かったが、全く違う。 力量の差だね。

初読み作家。 性や人種差別がテーマの難しい話だった。 黒人、しかもゲイだと更に生きづらくなる。 殺された2人の息子の為に、父親たちが復讐を果たす。 闘うシーンは迫力があり、映画を観ているようだった。 言葉遣いも(多分)そのまま訳してるんだろう。 ルメートル、ホロヴィッツが優等生に感じるくらいだ。 これは日本より海外でかなり評価された作品だろう。 非常に面白かった。