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2024年10月の読書メーターまとめ

ベルディ
読んだ本
20
読んだページ
6152ページ
感想・レビュー
20
ナイス
225ナイス

2024年10月に読んだ本
20

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ベルディ
シリーズのファンにとって待望の一冊。自分はあっちよりこっちの方が好きです。大学が舞台の学園ミステリをあまり読んだことがないので、『最初でも最後でもない事件』と『宗教学試験問題漏洩事件』の2つは特に楽しかったです。前者は動機の推理、後者は事件の規模の割にかなり本格風トリックで嬉しくなります。 「とある日常の謎」については夫婦関係に焦点が当てられる日常の謎ミステリです。夫婦という題材にせよ、日常の謎にせよ、今まで本格の中の本格を書いてきた今村昌弘とは一風変わった作風といった印象で、読了後に心が温まるお話です。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
20

ベルディ
特殊設定ミステリって要は「オレの考えた最強のルール」の中で謎解きが行われるわけなので、ネタ切れ気味のトリック界隈に新風を吹き込ませるのが魅力です。(例:エレファントヘッド) 本作の設定は寄生獣みたいな感じ。蛇だけど。 部屋密室・蛇密室・肉体密室の三重の密室をどう突破するのかに引っ張られてずっと読んでましたが、なるほどその手があったかと思わずニヤリとするトリックでした。想像を絶するほどではありませんでしたが、個人的にはこういう作品は好意的に評価したいところです。
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ベルディ
ティーン向けは楽しいねぇ。 少年時代はつゆ知らず、これは匂うなあ…小林芳雄少年と明智小五郎のただならぬ関係…怪しいロマンスの雰囲気が… 頬を赤らめたり、○○させたり、『暗黒星』でもそうだったが、明智はひょっとして美少年嗜好が強いのだろうか。考えすぎ?
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ベルディ
怪人二十面相はその存在自体がミステリアスな神出鬼没の超人というイメージでしたが、意外と協力者をお金で買収したり、明智と煽り合ったり、子供に一杯食わされたりと、人間臭いのが意外でした。 少年達が寝る間も惜しんで、夢中に読んでいる姿が目に浮かびます
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ベルディ
犯人の意外性、真相の納得感という点で乱歩の他の通俗長編と比べても出色の出来ではないでしょうか。大体の流れが同じでも面白いのが凄い 『一寸法師』も収録。明智小五郎って日本三大探偵なのにダークな奴だな。こちらは結末がお決まりパターンから逸脱していて好きです。
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ベルディ
鮎哲サンのせいで松本清張が読みたくなり、清張を崇拝する祖母から借りた『眼の壁』を本棚から取り出した次第。 手形詐欺事件を苦に自殺した上司の仇を撃つべく、萩崎は記者の友人と組んで調査に乗り出す。相手は右翼の大物。事件の鍵を握る女の影。萩崎は密かに恋心を抱く。 『ゼロの焦点』とは違って、ラストはあっけない点や黒幕の背景がボカされた点が悔やまれるところではあるが、テンポも良いし、サスペンスとしてもすこぶる面白い。
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ベルディ
鮎川哲也というより鬼貫警部シリーズ?はやはり激渋です。このアリバイトリックは流石にリスクありすぎだろというようなつまらんツッコミはさておき、やはり鬼貫の捜査プロセスを楽しむものです。たとえ容疑者に犯行が絶望的に不可能に見えたとしても、あらゆる可能性を検討し、一縷の望みに賭け続ける鬼貫サンが魅力なのです。そして犯人の動機にも… 同じ終戦直後の日本の暗部を描いた松本清張のアレと同時期連載なんてすごい偶然ですね
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ベルディ
来年から社会人なので読んだ次第 仕事も夫婦生活も愚痴を溢す人ほど長続きをするという説にはその根拠も含めて納得。 したくもない"非生命活動"を1日8時間もさせられる究極の阿呆は生物の中でも人間だけ。そう思うと知的生物とは一体なに?
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ベルディ
語り口のなめらかさは1959年の作品だとは到底思えません。今年出版されたと言われても、レトロなアイテムが出てくること以外に違和感は抱かないでしょう。ただ65年前であることを考慮しても、鮎川哲也・横溝正史・高木彬光あたりが既に台頭していたわけで(たぶん)、本格ミステリとしてはそこまで傑出した出来だとは思えません。柔らかくて温かみのある筆致と適度にゆる〜くほのぼのした雰囲気で凄惨な連続殺人が起こるというそのギャップが受けたのかもしれませんね。当時は女流の本格推理作家というのも大変珍しかったそうです。
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ベルディ
滅びの文学として、その美しさは『斜陽』に劣る。こちらは太宰治の生涯を赤裸々に綴った自叙伝であるから当然か。気弱な青年が限りなく人間に近づくためにしてきた行動によって、周りから人間失格の烙印を押される。反人間・狂人とはあくまで世間=他者からの評価に過ぎない。
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ベルディ
まさに青天の霹靂…実にショッキングな出来事であった…私が好きな某推理漫画の中でベストトリックに堂々と認定していたものが、まさか1892年で既に編み出されていたなんて… ソチラの方ではトリック露呈の可能性を著しく低めてはいるものの、ほとんど本作のアイデアの流用であった。少年時代にソチラで味わった時の衝撃を本作の評点に加味して9点とする。密室の元祖であることやシンプルかつ独創性の高いトリックであることから『黄色い部屋の謎』より評価されるべき作品だと思う。トリックだけでなく幕引きも完璧。
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ベルディ
シリーズ1作目。後の『頼子のために』『一の悲劇』に繋がるような親子がテーマの内容です。警視のオヤジが初っ端から息子の頭脳をアテにしすぎていて笑いました。あの信頼関係はシリーズを通して徐々に構築されてきたのではないのですね。 肝心の密室トリック、ひさびさの「読者への挑戦状」に心が踊りましたが、いささか簡単すぎましたね。映像を思い浮かべながら読んでいくと、明らかに怪しい奴がいるんだなこれが(笑) ああもうこいつで決まり決まり。と思っていたら…まさかの…嗚呼…私はいつまでこういうのに騙されるんでしょう…
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ベルディ
シリーズのファンにとって待望の一冊。自分はあっちよりこっちの方が好きです。大学が舞台の学園ミステリをあまり読んだことがないので、『最初でも最後でもない事件』と『宗教学試験問題漏洩事件』の2つは特に楽しかったです。前者は動機の推理、後者は事件の規模の割にかなり本格風トリックで嬉しくなります。 「とある日常の謎」については夫婦関係に焦点が当てられる日常の謎ミステリです。夫婦という題材にせよ、日常の謎にせよ、今まで本格の中の本格を書いてきた今村昌弘とは一風変わった作風といった印象で、読了後に心が温まるお話です。
が「ナイス!」と言っています。
ベルディ
関東大震災の1年後の東京のルポルタージュ。前半は江戸っ子の人口減少問題について論じられる。そこには「一般に或る人種が文化の絶頂に達すると人口が減少する」と書かれている。これには驚いた。この言説が1924年で既に議論の的になっていることに。そして結婚相談所があった事も衝撃。本書を読まなければ、私は100年前の東京の姿など知る由もなかっただろう。100年で科学技術は恐ろしく進化を遂げたが、人間の性質はたいして変わらない。100年前の日本にも現代とさほど変わりのない生活や慣習があったのだと思うと感慨深い。
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ベルディ
戦後の没落貴族はどう生きるか。主人公の決断は恋慕の末に取った弟の行動や貴婦人を貫いた母親とは対照的。かず子の思想、幸福の形は尖り過ぎている。それは物語のテーマである革命のための美しい滅亡に相応しい何か… 太宰治が世代を超えて現代も読まれ続ける理由がわかります
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ベルディ
『殉教カテリナ車輪』に続き、図像学×本格ミステリ。とはいえこちらは前作ほどの親和性を生み出せていない印象。前作と流れも似ているが、風変わりなヒロインや田舎特有の人間関係の狭さとどこか退廃的で荒んだ登場人物たちが魅力。ミッシングリンクものとしては前例があるかはわからないが、結構ユニークな動機。やはり密室がほしいところ。 ※飛鳥部勝則を刊行順に読んでいく計画が入手困難な『N・Aの扉』のせいで頓挫しそう
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ベルディ
○○のジョン・ディクスン・カー巡りの旅。3作目はフランス。 密室×2は正直しょぼい…最近読んだ「スウェーデンのディクスン・カー」や「中国のディクスン・カー」と比べても派手さがまるでない。でもこのしょぼさがなんか嫌いになれない…というか好きだ。怪奇、憑依、密室、メタネタなどサービス精神旺盛なのに、ここまでコンパクトにまとまっている点も評価したい。日本の作家だったら500ページは優に超えそうw
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ベルディ
犯人やトリックは見え見えで前半で真相のほとんどが看破できてしまう。犯人の行動には必然性を感じないし、プロットの瑕疵にも突っ込みたくなる………のにどうしてこんなに夢中になって読んでしまうのか分からない。乱歩の卓越したストーリーテリングの力というものを見せつけられた。戦前にこんな特大のエンターテイメントがあれば少年たちが夢中になるのも当然だよねぇ
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ベルディ
知人に勧められて読みました。 ひとつの絵画が色々な人の心を繋ぎ止める、なんともハートフルお話。普段は人間の悪逆非道な所業を楽しんでいる自分にはもったいないくらい人の温かみを感じられる連作短編集。油断していたらエピローグでやられた。
が「ナイス!」と言っています。
ベルディ
ネタバレ博学で利発で勇敢でたくましく思えた主人公がその実、死を恐れる等身大の人間であったことが本作の最大のサプライズ。幾度も発生する謎の現象が科学的に解明される知的興奮。協力して困難に立ち向かうバディものとしての面白さ。この二つが絶妙なバランスでブレンドされた素晴らしい作品だと思います。
が「ナイス!」と言っています。
ベルディ
ネタ改題案:『星を絶つもの』 『星を継ぐもの』に並ぶ大傑作の匂いがぷんぷん。己の知と技術を頼りに未知の生物の謎を解析していくプロセスが実にアカデミック。自分自身が普段研究で用いる解析理論・手法が登場してとても楽しい。星が違えど物理法則は宇宙共通。自然科学がいかに普遍性のある学問であるかを思い知らされる。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2023/01/15(681日経過)
記録初日
2022/10/04(784日経過)
読んだ本
408冊(1日平均0.52冊)
読んだページ
152340ページ(1日平均194ページ)
感想・レビュー
400件(投稿率98.0%)
本棚
18棚
外部サイト
自己紹介

ミステリばっか読んでます。

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