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2024年10月の読書メーターまとめ

An
読んだ本
7
読んだページ
2160ページ
感想・レビュー
7
ナイス
156ナイス

2024年10月に読んだ本
7

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

An
図書館の予約でずっと待たされた本。津村さんの語り口は物腰が柔らかく静謐で、穏やかな気持ちにさせてくれる。ヨウムが賢くて音楽や人との会話を好み、蕎麦粉の挽き具合を検分できる力があって、時折律や理佐とのやり取りの中で見せる可愛らしい仕草にホッコリする。律と理佐がそうであるように、蕎麦屋と水車小屋を取り巻く人たちの多くは人生の影を背負っていて、だけど手を携えて生きることで人生の意味を再発見できる、というメッセージを強く感じた。東北の震災やコロナ禍を背景に選んだのも、人生の光と影を描きたかったからじゃないかな。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
7

An
そっかぁ。有川浩さんの作品を追いかけてこの本に出会ったんだけど、そもそもがライトノベルを目指していた方だったんだ。空に浮かぶ謎の生命体「ディック」から「フェイク」が飛行機事故で剥落し、プラナリアのように分裂して個体として独立して、携帯で人間と意思疎通ができる。そこへ来て自衛隊の航空隊に強気な美女パイロットがいて、ツンデレのシーンが伏線に張られていて最後はハッピーエンドのロマンスまでついている。面白そうな展開だけを抽出して作られたような作品、20代だったらもうちょっと入り込めたかなぁ。
が「ナイス!」と言っています。
An
「ツバキ文具店」と「キラキラ共和国」の続編があると知って早速図書館に予約をお願いしたんだけれど、コレが届くのに半年以上待たされた。手紙の代書屋を営む事で物語が展開する構成は、このシリーズに期待していた通りで面白かったけれど、伊豆大島を2泊3日かけて旅行するあたりは、観光旅行の描写が取ってつけたような期待とは異なる場違いな空気を感じた。娘のQPちゃんやミツローさん、パンティやバーバラ夫人と、作中の人物におかしなあだ名が付いているのは、理屈抜きで好き。作品の持つ雰囲気をコメディタッチに優しく面白くしてくれる。
が「ナイス!」と言っています。
An
図書館の予約でずっと待たされた本。津村さんの語り口は物腰が柔らかく静謐で、穏やかな気持ちにさせてくれる。ヨウムが賢くて音楽や人との会話を好み、蕎麦粉の挽き具合を検分できる力があって、時折律や理佐とのやり取りの中で見せる可愛らしい仕草にホッコリする。律と理佐がそうであるように、蕎麦屋と水車小屋を取り巻く人たちの多くは人生の影を背負っていて、だけど手を携えて生きることで人生の意味を再発見できる、というメッセージを強く感じた。東北の震災やコロナ禍を背景に選んだのも、人生の光と影を描きたかったからじゃないかな。
が「ナイス!」と言っています。
An
恋愛をテーマによくここまで多様なショートショートを書けるものだなあと、職業作家さんの熟練の技術に感心してしまった。お年寄りから子供まで、色々な人物を主人公に生活の一部を切り取って見せることで、その人を取り巻く話題から人生の背景を浮かび上がらせて、そこに幸福の形が見えるように物語が進行して行く。作品の終わりには、角田さんのもとに寄せられた読者の体験をまとめたページがあって、読みながらニヤけたり照れたりしている人も多いと思う。
が「ナイス!」と言っています。
An
ネタバレ「人形たちの白昼夢」は十二粒の宝石を使ったアンティークジュエリーのような小説集だ。物語は細部まで意匠が凝らされ、文章の1行1行が香り立つほどに艶めかしい。しかし十二の宝石が囲む中央の台座にはとびきり大きな宝石の代わりに、黒々とした破綻が据えられている。暴力だったり、無理解だったり、恐怖だったり、そんな現実社会の基底に広く横たわる照度がはっきりと存在している。よって、それぞれの物語の入り口には肌寒い不穏が、薄い霧のように立ち込めている。(あとがきより抜粋)
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An
面白かった。日本語の豊かさを教えてくれる。毛利から徳川の時代を背景に銀の採掘場で繰り広げられる一人の女性の話なんだけれど、行間から滲み出てくる風景や人物の心情に虜になって、艶めかしく移ろいゆく世界にゆったりと身を任せるように浸ることができた。図書館で半年以上待たされたのも納得。一冊手元においてもいいかもしれない。
が「ナイス!」と言っています。
An
これはすごい本だ。フィクションばかり読んできたから、物語の起承転結にばかりに目が行ったけれど、こちらは作者の実体験がそのまま文章になっているので、話のオチがない。だけど、そのフィクションに比べたら粗野で乱暴な話の展開が妙に面白く感じられた。海外の見聞録がそのまま作品になっているなんだけど、事実は小説より奇なり、という言葉を地で表現している。面白い。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2023/02/05(660日経過)
記録初日
2022/04/06(965日経過)
読んだ本
272冊(1日平均0.28冊)
読んだページ
93497ページ(1日平均96ページ)
感想・レビュー
272件(投稿率100.0%)
本棚
57棚
血液型
O型
現住所
北海道
自己紹介

皆さんと読後の感想を共有したいです。2022年秋頃から通勤中の車内でkindleで読書が習慣化し、最近は月15冊程度を読むようになりました。面白い本を紹介してください。

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