文化祭、青春、怪盗と魅力的な要素で彩られた本作は、文化祭で暗躍する怪盗〈十文字〉が神山高校の文化祭を掻き乱す。古典部は過剰発注した文集〈氷菓〉に苦戦しつつ、怪盗〈十文字〉を捕まえようと奮闘する。容疑者は少なく見積もっても1000人。主人公〈折木奉太郎〉は、その中から怪盗を見つけ出す事が出来るのか？等身大の高校生的描写だけではなく、ほんのりと苦味のある青春も表現しているが、それが物語に厚みを与えている。文化祭か、随分と懐かしい……

文化祭、青春、怪盗と魅力的な要素で彩られた本作は、文化祭で暗躍する怪盗〈十文字〉が神山高校の文化祭を掻き乱す。古典部は過剰発注した文集〈氷菓〉に苦戦しつつ、怪盗〈十文字〉を捕まえようと奮闘する。容疑者は少なく見積もっても1000人。主人公〈折木奉太郎〉は、その中から怪盗を見つけ出す事が出来るのか？等身大の高校生的描写だけではなく、ほんのりと苦味のある青春も表現しているが、それが物語に厚みを与えている。文化祭か、随分と懐かしい……

エラリー・クイーンのハリウッド編開幕。導入部分はそこまでだが、事件が起きてエラリーが介入し出したらいつもの面白さが始まる。海外作品だと頻繁にある、家族を庇う為に口を噤む事件関係者には多少の呆れはあるけれど、エラリーが記者に扮装して事件に関わる部分は面白い。結局ブッチャーには会えてないのは可哀想で笑った。流石に次の作品では会えるとは思うけど……

年末の風物詩である【このミス】を読むと、いよいよ今年も終わりか……と感慨深くなる。そして一位は、青崎有吾の【地雷グリコ】が掻っ攫う事となった。特段驚く事もなく、そらそうよという感想。来年は1月に有栖川有栖の単行本未収録作品を集めた【砂男】が発売されるので、本当に楽しみ。他にも米澤穂信の古典部シリーズ新作長編など期待出来る作品が多数有り、退屈しない年になりそうだ。

古典的名作である【黄色い部屋の謎】は、2〜3年に一度くらいの頻度で読んでいる。なので、かれこれ5回目くらいの再読にはなっている……にも関わらず、その面白さを読む度に再認識する。惜しむらくは、次作の【黒衣婦人の香り】の新訳版が出ない事。ずっと待ってるんですけどね……

密室を扱った推理小説のガイドブック。古本屋などで見掛けても表紙に惹かれなかったという理由でスルーしていた作品も多数載っていて、認識を改めるキッカケになったが……本作は積読本を増やす『魔の本』なのかもしれない。

このシリーズはやはり面白い！世にも珍しい働くウィムジィ卿や１人二役を演じるウィムジィ卿など、このシリーズを読んで来た読者なら絶対に楽しめる展開だった。事故死の男についての調査が麻薬組織の摘発という大規模な事件に発展する流れは読んでてワクワクする。次は名作、ナイン・テイラーズだ。