読書メーター KADOKAWA Group

2024年12月の読書メーターまとめ

椎名
読んだ本
21
読んだページ
5615ページ
感想・レビュー
21
ナイス
247ナイス

2024年12月に読んだ本
21

2024年12月のお気に入られ登録
1

  • エデ

2024年12月にナイスが最も多かった感想・レビュー

椎名
ネタバレ「俺たちを閉じ込めるのは見当違いな恐怖ではなく、見当違いな憧れなのかもしれない」これが全てなんですよね、これは決してこの制度があったからこうなったというストーリーではない。本来簡単な問題を勝手に難しくしているのはいつだって人間であり自分自身だ。開幕からそれでこのタイトルなのか、と驚かせられたが、そのハードルをしっかりと越えていく作品だった。互いに騙す側にはなり得ないからこそ、騙す側としてやってきてくれれば信じられるというのは非常に納得のいく話でもある。
が「ナイス!」と言っています。

2024年12月にナイスが最も多かったつぶやき

椎名

ここ一年近くソシャゲのシナリオ、ノベルゲーム、自身の創作と小説を読む以外のことも着手していたこともあるが、最近は特に文学フリマで買った本なども読んでいてなかなか読書登録ができない。あんまりここの読了数にとらわれてはいけないとわかってはいるものの、文字は読んでいるんだけどなあと思う毎日……。

たか厨
2024/12/08 20:17

前々回の文学フリマで買った本にすら、まだ手を付けてない怠惰な私ですが、同人誌でも、ご自分で読メに登録しちゃえば良いのでは……? プロの作家さんもフリマで本を出してる時代ですし、需要はあると思います。それに椎名さんが書かれた、文学フリマで買った本の感想を読んでみたいです。

椎名
2024/12/09 01:35

商業でも書かれている方で、厚めの本だったりすると登録してしまったりするのですが(迷惑だったりしないかなーという躊躇いはありつつ……)、完全に趣味の延長っぽい方だったりするとどうなんだろう……と余計に考えてしまうんですよね……!前々回の本にすらまだ手をつけられてないものがあるのわかります、本当に読むものが多すぎて、嬉しい悲鳴なのですが。感想読んでみたいと言っていただけて嬉しいです、なるべく書いていきたい所存です。

が「ナイス!」と言っています。

2024年12月の感想・レビュー一覧
21

椎名
様々な設定、ストーリーが展開される15ページの物語を詰め込んだアンソロジー。執筆陣が豪華過ぎてお腹いっぱいです。三秋先生の「されど世界の終わり」は雰囲気抜群、斜線堂先生の「じゅうごしゅうねん、おめでとう」はこの小説ならではの切り口で、ここでしかやれないことをやってくれた感と、文章という媒体を最大限生かしていて凄い。時雨沢先生の「前略 十五の僕へ」も王道で読める展開ながら非常に綺麗に纏まっていて、こういうのでいいんだよなと思わされる一編。どれも非常に面白かったが、個人的に好きな作品はこの辺り。
が「ナイス!」と言っています。
椎名
表紙から期待通りの一冊、姉妹巻でありれな子巻でした。妹という文字通り嫌でも一緒にいる、互いの姿を見続けるしかなかった立場だからこその癒着しきった感情はただ好きや嫌いという言葉ではもはや言い表せないものになっている。それでも、だからこそかつて憧れた姉の姿を、変わるんだという言葉を祈り願うように信じていたのだ。れな子の使った方法を「タイムマシン」と呼ぶのが非常に美しくて良い。おまけイラストで紗月さんの変装が見れて眼福。アニメ化も決まったことであとがきが長過ぎて笑ってしまった。楽しみですね。
が「ナイス!」と言っています。
椎名
一巻ではあくまで主人公にとっての、他人からは理解できなくとも当人にとっては自然体の普通の「好き」であることを描いていたが、この二巻ではかなりハッキリと、良くも悪くもわかりやすく他者と理解し合えない好きの意味の違いが描かれていた。元カノも出てくることで物語自体も大きく進んだが、それ故に一気に畳みにかかっている気がして不安になってしまう……。
が「ナイス!」と言っています。
椎名
ミステリ×デスゲームものだと思って読み始めたが結構なゴリ押しチートものだった。どちらかと言えばミステリー寄りではある……か? しかしながらデスゲームを根本から覆していくやり方は軽快で、あるようでなかった展開は非常に楽しく読めた。翻弄される主催者側が段々可哀想になるほどだったが、最後の最後までなかなかグロいことが起きているにも拘わらず、主人公と語りのテンションが一貫しすぎていて逆に不気味ではあった。気になる伏線、設定が様々残されていて、続きの気になる引き。
が「ナイス!」と言っています。
椎名
面白かった。この作者のバシッとキマっている部分とそうでない部分の抜けたやりとりは他の作品と変わらずで、それこそがこの美学を何より大切にされる本作にマッチしている。映画のモチーフも多く、知っているとにやりとできるのも良いですね。色々大事なこと、こうしたほうがいいことなんてものはあっても、結局大切なもの、動機となることはもっとわかりやすいものなんですよねって。
が「ナイス!」と言っています。
椎名
新章突入。アナザーエデンやドッペル、様々な設定をテセウスの船のパラドックスと重ね合わせることで読者にも考えさせようとしてる造りが上手い。言ってしまえば過去の自分と今の自分もそのパラドックスに該当する。虹の色が何色か、その国ごとに差異があるという話も面白い。言葉が生まれて認識が定義され、人の思考を決定付ける。実際これは非常に明確な事実であると思えるし、プログラムに心が宿るより余程信じられる話だ。物語を越えて自分が何をどう認識するか、ということに意識がいく巻だった。
が「ナイス!」と言っています。
椎名
この引きは予想していなかった。かつての因縁の相手が登場することで悪意に翻弄されながらも、梨玉の純真さをもって変化していく雪蓮の姿が描かれているからこそラストがくる。しかしとにかくやっている試験や内容は非常に地味なものではあるので、よくこれをここまでエンタメとして作れるなと感心してしまう。あとがきでもその苦悩は書かれていて、そりゃそうだよなあと。
が「ナイス!」と言っています。
椎名
ネタバレ「俺たちを閉じ込めるのは見当違いな恐怖ではなく、見当違いな憧れなのかもしれない」これが全てなんですよね、これは決してこの制度があったからこうなったというストーリーではない。本来簡単な問題を勝手に難しくしているのはいつだって人間であり自分自身だ。開幕からそれでこのタイトルなのか、と驚かせられたが、そのハードルをしっかりと越えていく作品だった。互いに騙す側にはなり得ないからこそ、騙す側としてやってきてくれれば信じられるというのは非常に納得のいく話でもある。
が「ナイス!」と言っています。
椎名
ミステリ、科学、そして生物、どの要素も非常に上手くマッチしており親和性が高かったこともあるだろうが何より調理が上手いのだろう。前作も気になっていて読めていなかったのだが、必ず読みたいと思えて良かった。連作短編形式ではありながら最初の謎から最後の謎まで地続きになっていて、ラストの花言葉の締め方まで作品の色が一貫していて纏まりがいい。ヒロインの性質を理解した上で、全てを話すと言い切った主人公もかっこいい。良いシリーズが始まって嬉しい。
が「ナイス!」と言っています。
椎名
ネタバレ「おれの気持ちはどうなるのっ! そいつらにめに物見せてやらなきゃ気が済まないっ!」、結局全部こういうことなんですよね。おれの、ぼくの、わたしの気持ちはどうなるの、自分にあったはずの楽しい時間は、向けられていたはずの愛情は、どうなるの。幼少期、成長過程における環境と人格形成の話であり、諦めて大人になるしかなかった子供の話だ。望みすぎなんじゃないか、生きてさえいればいいのではないかという冬と春の想いすらもここに繋がるのは上手過ぎて唸ってしまった。だから姿を見せなかったし、だからラストで会いに来たのだ。
が「ナイス!」と言っています。
椎名
ネタバレオーディションシーンが呆気なく、それまでのやりとりでマスコットキャラや敵キャラとして出演したらという話が出てきていたので先は読めてしまっていたが、それでもやはり見ているのは辛かった。それも由美子がこれまで積み上げてきたキャラクター適性、憑依型というのも含めて、この道に辿り着いてしまったのがわかるからこそだ。その夢を持った人間にこのキャラクターをやらせたらどうなるか、それを見てみたいとどうしようもなく思ってしまう。そこに確実に物語が、演技以上のものが生まれるとわかっているから。今後が楽しみだ。
が「ナイス!」と言っています。
椎名
ライバルとなるホームズキャラの登場。どこまでも真実のみを追い求め、それを明かすことを自分なりの正義とするというキャラクター性は確かに杜屋と対象的だ。ワトソンとしてのポジションであったり細々したミステリ用語なんかも含めて、ここからミステリに傾倒していく子供がいるんだろうなあと思える造形が良い。毒も薬も使いようで、それは真実と嘘も変わりない。だからこそどう使うか、何を正義とするかは時と場合、そして人間の判断のみに委ねられる。何が悪かハッキリしないから面白い。
が「ナイス!」と言っています。
椎名
ネタバレここまでハッキリとメタフィクションです、と言ってそれをやってるのはなかなか見ない、個人的には非常に楽しく読めたがかなり実験的/挑戦的な一作だなあと思う。特にラストで行われるプロローグに戻る(戻される)というのが面白い試みで、ちゃんと改めてプロローグを読むとぐっとくる、あっと思わされるシーンに仕上がっているのがすごい。また完璧主義、それを望まれていることをハードルにしてしまい、完成させられないからこそ、どれだけ稚拙でも完成させたものを尊く思うのもよくわかる。完成させるというハードルこそ何より越え難いものだ。
が「ナイス!」と言っています。
椎名
元々ザスニに掲載された短編からこう広げるとは思わずなるほどなと思わされた。いとうのいぢ先生の描き下ろしピンナップの女神モチーフを再利用しての展開も上手い。数年ぶりの新刊として、個人的には良い意味で外伝的に楽しめた一冊。その上できっちり本編としてオチを付けるのだからやはり上手いなあと思わざるを得ない。やっぱり単純に文章と構成が秀でているんですよね。
が「ナイス!」と言っています。
椎名
こういった一つのテーマに絞ったイラストと文(詩)の組み合わせの絵本というのはなかなか珍しい形の作品だが、個人的には非常に好みでもっと増えて欲しい体裁だ。天使の顔、表情、空気感は独特で、一切の人間味や色、温度が失われている。焦茶さんのイラスト表現は独特で、一目見ただけでこの方の作品だとわかるが、その中でも天使のような存在は多く描かれていた。先日発売された岩倉先生の小説を読んでいたこともあり、感じることの多い一冊だったが、特に第二部の「告別」「question」の詩は素晴らしい。
が「ナイス!」と言っています。
椎名
ホストと家出少年のブロマンス作品。いやあ、竹宮ゆゆこだなあという感想がまず出てしまうのだが、非常に良かった。誰かと繋がれると宣伝されたコミュニケーションアプリ、その中でユニフォームだけを着た、ひとりぼっちのアバター。どこにも届かないSOS。その苦しみと地獄にあった孤独の十年間が、ただ一人のためのものとして、時を超えたかのように煌めいて、目印となったこと。どこまでも疾走感のある、正しく閃光のような一瞬一瞬を切り取った作品だった。ディズニー、いつ行く?という台詞がぐっとくる。
が「ナイス!」と言っています。
椎名
文学フリマにて購入。元々脱法小説として書かれていたものだが、七年経ってから書かれた続編がこれまた良かった。タイトル通り滅亡したあとの世界でシェルターにこもってなんとか生き延びている探偵と怪盗のストーリー。何を書いてもネタバレになってしまうのだが、描き下ろされた表紙が読み終わってから見てみると非常に秀逸で感動してしまった。またあとがきで続編を書いたのは過去の文学フリマで続き待ってますと声をかけてもらえたからだとあり、イベントで直接声を届けられる意味を感じられて良かった。
が「ナイス!」と言っています。
椎名
凄いものを読んだ……。これはどこまでが私小説として書かれたのか、を最初に考えてしまうし、どうしたってあのイラストレーターのことを考えずには、思い出せずにはいられない。だからこそこの作品についての、あくまで個人的なものであったとしても感想となる言葉を出すのは躊躇せざるを得ない。詩、小説、絵、どういう媒体であっても創作というものは少なからずその人の心を、魂を曝け出すことと同じで、それらを何万という人間の目に触れさせるということ自体とても恐ろしく狂気的に感じる。しかしそれでも、生み出せずにはいられないのだ。
が「ナイス!」と言っています。
椎名
雑誌に掲載されていたSSのまとめ……なのかな、あまり詳しくないんですが。1と違って様々な組み合わせを楽しめたが、中でも好きだったのはやはり槙原と神波のやりとりだなあと思う。子供が介さないこの二人の応酬はとてもラフで、だからこそほんの少し互いの芯に触れられるような、危うさよりも健全なコミュニケーションを感じられる。一番好きだったのは「主よ、御許に近づかん」。自分のものだからこそ悲しみを愛してしまう、それを弔ってしまおうというのは感嘆させられた。想像するだけで美しい光景。
が「ナイス!」と言っています。
椎名
誕生日&人気投票コンビSSの再録や新規書き下ろしを含めた短編集。ほぼネット上で読めるものだとは思うのだが、こうして纒めたものがまだ入手可能というのは非常に嬉しい。どれも好きだったが花のホームパーティーに招かれた回はこの面子でどう話が転がるんだ……という疑問など綺麗に解消する、全員が失ったもの、もう戻らない過ぎ去ったものを回想するような一本になっていて上手いな……と思わされた。神波が何故か槙原の実家に行く話もかなりお気に入り。神波を真に救えるのって実は槙原だよなあと思ったり。
が「ナイス!」と言っています。
椎名
ネタバレ現実で起きたことと起きたかもしれなかったこと(虚構)は本質的には同じ、そうなんですよね……。このストーリーでまずシラノ・ド・ベルジュラックの引用から入るのが上手い。もしこのときに、こんなことがあったら。このときに、こんな人に出会えていたらという本人すらも自覚していない望み、虚構の記憶を植え付けるという事業が発展しているというのは面白い設定。嘘や想像、ありもしないはずの運命という夢、自分自身の求めた嘘に、如何に価値を見出すか、そこに本物を見出せるかどうか。そうあるべきだったという世界への抵抗。良い話でした。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2011/09/29(4852日経過)
記録初日
2006/06/27(6772日経過)
読んだ本
4844冊(1日平均0.72冊)
読んだページ
1274256ページ(1日平均188ページ)
感想・レビュー
3473件(投稿率71.7%)
本棚
5棚
血液型
A型
現住所
東京都
自己紹介

作家買い多めにラノベ読み。なるべく感想書きたい。

読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう