いつも笑っていて欲しい。救いのある悲しみ。息子がこんな風に感じていたと知った時はそれを知る前より苦しむのだろうか?子どもを信じ全てを知りたいと必死な母親たちを 見た後だから打ち明けてくれていれば他の道もあったのではないか、(自分ならそうして欲しい、なんとかしてあげたいと思う) ただ、過程で勝手な自分の信じたい道に向かって情報をつなぎ合わせていたのもまた同じ母親たちなのだと気づいたときにゾッとする。
後母親として一番知りたい息子たちの視点がないのも凄い。勝手に想像してあれこれ言うことで傷ついた人たちを見てよくないことだと思っているのに、周りの話を聞いて想像するしかないの
「犯罪を誘発させるというのは教唆のことですか」 「 ああ。カネが欲しい、愛情が欲しい、名誉が欲しい、白由が欲しい。普通の人間が当たり前に欲 して、しかし手に入らないものは沢山ある。欲が限界に近づくと倫理が曖昧になりやすい。そうい う人間の弱みにつけ込んで悪意を増幅させ、白分の手を汚さずに他人を殺していく」
「例えば、一つの言葉を説明するとき、我々はどうしても他の言葉を用いてその言葉を説明しなけ ればならない。『楽しい』とは、『楽しいことである』なんてトートロジー、辞書では許されない。 一つの単語は必ず別の単語との差異の中でしか、意味を持てない。『極寒』とは『寒い』よりも更 に厳しい寒さのこと。『薄ら寒い』とは『寒い』ほど寒くはないこと。こうやって分解して比べて いくことでしか、、言葉は意味を持てない。差の世界だけが言葉の意味を構成できる――
で。美令さんが真実を知ろうとするのを止めればよかった、というのに対しこれでよかった、と言えるのは強いし、覚悟とはこういうことなのかもしれないと思った。ラストの2人には希望を感じるが、やはり本当の加害者を思うとなんともしんどい。
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で。美令さんが真実を知ろうとするのを止めればよかった、というのに対しこれでよかった、と言えるのは強いし、覚悟とはこういうことなのかもしれないと思った。ラストの2人には希望を感じるが、やはり本当の加害者を思うとなんともしんどい。