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2024年5月の読書メーターまとめ

本のロマンス
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感想・レビュー
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ナイス
155ナイス

2024年5月に読んだ本
7

2024年5月のお気に入られ登録
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  • 無題

2024年5月にナイスが最も多かった感想・レビュー

本のロマンス
前帖の「御法」で他界した紫の上。源氏はその悲嘆に明け暮れます。世の無常が色濃く漂います。しかし、源氏はまだいいよ。「紫の上」を失っても、他にまだ何人もの愛人がおり、立派な子供やかわいい孫がおり、多くの人々からの慰めがある。天涯の孤独や極貧になったわけではないよ。その後の源氏の消息は書かれていませんが、「紫の上」は心の中に復活し、その心の中の「紫の上」と共に余生を穏やかに歩んだのではと、想像します。
が「ナイス!」と言っています。

2024年5月の感想・レビュー一覧
7

本のロマンス
グダグダ言いながら色恋の誘惑や煩悩にウツツを抜かす男と女。その執着のねちっこさ。それらがイヤというほど展開されていました。“これこそが人間のサガでございます”と紫式部が訴えたかった主題なのでしょう。一方、「紫の上」さらには「源氏」が、エロスを超えたアガベー的な情愛を周囲に示す側面は、紫式部が理想と考える人間像であるのかもと想えました。また終盤の第53帖「手習」で、俗世への未練を潔く断切り出家した「浮舟」は、実にアッパレ、爽快感と共感を覚えました。
本のロマンス
2024/05/30 17:18

以下の諸点が、日本文学最高峰と評される故なのかと想いました。これだけの長大な物語を創造した点、1000年読み継がれた点、平安時代の美意識や文化が詳細に描き込まれている点、情緒豊かな点、多くの登場人物の家系的な関係に矛盾や祖語がみられない点・・・。それとコスパ(99円)も抜群、これは電子技術のお影です。

本のロマンス
2024/05/30 17:19

他方、長大であるが故にタイパは悪く、通読で疲労困憊です。また、恨めし、哀し、恥ずかし、などネガティブワードが多く、この点が気になってくると、疲れが増してきました。

が「ナイス!」と言っています。
本のロマンス
幽邃な宇治の山水に囲まれた閑居で暮す八の宮。その八の宮もはかなく他界し、人生の哀れと無常が色濃く漂います。そん中、「何事も思うままにならぬ人生なのだから悲観ばかりはせずに」音楽などで人生を楽しむようにと、生前に娘たちに説く八の宮の言葉や、「人にはそれぞれ独立した宿命がある」として死後に残される娘たちへの情愛を断切るよう八の宮に諭す阿闍梨の言葉など、我が身に照らし人生訓として吟味に値する言葉に出会えたことは、大きな収穫でありました。
本のロマンス
2024/05/26 17:23

若宮や若君の色恋沙汰よりも、本帖のような、仏道や哲学的思索に富む部分の方が、共感するところ大きく感じます。

が「ナイス!」と言っています。
本のロマンス
「源氏」と「紫の上」がこの世を去った後、玉鬘や薫などが主役級に登場するが、役者の格落ちの感は否めません。そんな中、玉鬘の二人の姫が、春、桜舞う宵に碁に興じる場面が光彩をはなっています。それにしても、代替わりしても、同じような色恋沙汰が次から次へと・・・・。「そうですの。人間のサガは、代替わりしても変わることなく、大河の流れのように受け継がれていくのでございます」。紫式部からのそんなメッセージが、聞こえてくるようです。
本のロマンス
2024/05/24 17:02

ここでやっと7合目到達。残すは宇治10帖。頂上までマダマダです。

が「ナイス!」と言っています。
本のロマンス
前帖の「御法」で他界した紫の上。源氏はその悲嘆に明け暮れます。世の無常が色濃く漂います。しかし、源氏はまだいいよ。「紫の上」を失っても、他にまだ何人もの愛人がおり、立派な子供やかわいい孫がおり、多くの人々からの慰めがある。天涯の孤独や極貧になったわけではないよ。その後の源氏の消息は書かれていませんが、「紫の上」は心の中に復活し、その心の中の「紫の上」と共に余生を穏やかに歩んだのではと、想像します。
が「ナイス!」と言っています。
本のロマンス
源氏の40歳の祝賀を中心に、色々な出来事が綴られる帖でした。その中で、「紫の上」は女三の宮や明石と心を通わせ情愛を注ぎます。その姿に、明石や源氏が称賛し紫式部も讃美します。観音菩薩のごとくの慈悲と情愛を周囲にふりそそぐ「紫の上」は素晴しく、利他の心による即身成仏を体現しているやにも思えました。故中宮定子の遺児(敦康親王ら)を引取って育てた「中宮彰子」と通ずるところがあります。人との争いは避け、この世を和顔愛語の極楽郷にすることを、紫式部は望んでいたのかな・・・そんな風に想えてきました。
本のロマンス
2024/05/17 16:32

長い長い物語で難行苦行、青息吐息です。ここでようやく5合目を越えました。 一休みしたい気分です。

が「ナイス!」と言っています。
本のロマンス
豪華な邸宅群の「六条院」。そこには、源氏が阿弥陀様のごとく、薄幸の婦女子を引取り浄土さながら幸せに住まわせています。そこには大きな池があり、公家らの弦楽も交えて、船遊びの宴が開かれました。荘厳された空間と華やかな絢爛たる船宴の情景がうかびあがり、ただただ素晴しく、極楽世界を観る想いがしました。圧巻でした。晴れ晴れと展望が開ける思いがしました。尤も後半では、源氏が「玉鬘」に言い寄る場面に転じ、「またそれか」と前途に霧が立ちこめる感がしました。
本のロマンス
2024/05/11 18:09

「桐壺」から始まる長い長い源氏物語。このあたりがやっと4合目。そこで展開されるこの極楽的情景は、ここまで読み進んできた者だけに与えられる、ご褒美のように感じました。ヤッタネ!

本のロマンス
2024/05/11 18:09

当時の道長政権幹部の、道長はじめ公任・貞信・行成さらには実資・・・。 「光る君へ」でスッカリおなじみになった彼らは、キッとこうした船遊びを体験しているんでしょうね。うらやましいですね。

が「ナイス!」と言っています。
本のロマンス
色欲にかまけ女遍歴を繰返す、そんな源氏も、第21帖「少女」前後から慈父的な行動、すなわち、「六条院」という豪勢な館を造営し、そこに薄幸の婦女子を引取り面倒をみる、そんな場面が目立ってきました。その「六条院」は、美しい庭園を擁する荘厳された館、そこでは皆、和眼愛語で不自由なく生活を楽しみ、時にはこの第23帖「初音」での新年の祝賀のように公卿を交えた豪華な祝宴が開かれる、まさにこの世の浄土のごとくです。人を救いこうした浄土に連れてくる源氏は、まさに阿弥陀如来のごとくで、すこぶる共感・敬服しました。
本のロマンス
2024/05/09 21:24

長い物語ですが、挫折せず、ここまで読んできてよかったとも思いました。

本のロマンス
2024/05/09 21:25

「光る君へ」でおなじみになった、藤原道長をはじめ、道長政権幹部の、公任、貞信、行成に実資。政務や政略に明け暮れる彼らにとっても、この「初音」あたりの極楽浄土を彷彿させる場面は、救いや癒やしになったかもしれませんね。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2023/06/04(387日経過)
記録初日
2023/05/04(418日経過)
読んだ本
81冊(1日平均0.19冊)
読んだページ
24122ページ(1日平均57ページ)
感想・レビュー
79件(投稿率97.5%)
本棚
9棚
自己紹介

本は「宝の山」。読書は、「宝の山」を宝を探しながら登ること。一冊一冊、どんな宝が見つけられるかを楽しみに、ユックリと登っています。頂上(読了)に辿り着いた満足感も、いいものですね。

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