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2024年11月の読書メーターまとめ

本のロマンス
読んだ本
4
読んだページ
1212ページ
感想・レビュー
4
ナイス
254ナイス

2024年11月に読んだ本
4

2024年11月のお気に入り登録
3

  • たんたん
  • マラソンマン
  • あまね

2024年11月のお気に入られ登録
4

  • とも@読メ野鳥部
  • たんたん
  • マラソンマン
  • あまね

2024年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

本のロマンス
主人公の「藤原能信」は道長の四男。されど、傍流の高松系であるが故、裏街道での歩みを余儀なくされます。その能信の「望むものは何か」、 本書のテーマですが、それは結局のところ、道長・頼通らと同様に「出世と権力」であると読み解きました。裏街道からの権力闘争ならではの手練手管や、裏街道に伴う悲哀や屈折した心理が厚く描き込まれ、史実の列挙に止まらない面白さがありました。
NORI
2024/11/16 00:33

道長の四男という、これまたマニアックなポイントを突いた作品があるのですね。永井路子さんは、私も好きな小説家ですが、これはノーマークでした。読みたい本に入れておきます。ご紹介ありがとうございます。

本のロマンス
2024/11/27 17:25

人間の本性に切り込むような、以下の台詞も印象に刻まれました。 ✰人間にとって、いちばん辛いのは・・自分ひとりが辛いめにあわされていると感じたときだ。みんなが不幸ならまだ救いがある。✰一々の官位の昇進よりも、対立する相手との比較感に、人間はいかに悩まされるか ✰帝のきさきになるなんて、幸運の絶頂だ、贅沢言うな、と世の人は思うかもしれないが、そういうもんじゃないんだ。✰幸福に馴れきっている人間は不幸には脆い。✰人間が一人死ぬ。泣いて悲しむのはひと握りの肉親だけ。

が「ナイス!」と言っています。

2024年11月の感想・レビュー一覧
4

本のロマンス
桓武・平城帝以前の、ライバルを誅殺して権力を掌握する、そんな強権独裁から決別し、文治主義なる平安朝の基礎を築く・・かかる嵯峨天皇と藤原冬嗣の功績が描かれ、興味深くかつ共感大でした。そんな中、人間と社会の本質に迫る台詞が多出し、作品に深みも感じました。例えば、✰真剣な苦悩のないところに、真の宗教的な探究は生れない。✰温裕、弘雅は、その下に、白刃以上のすさまじさを秘める。✰事件というものは人の心を裸にする。✰どんなことでも、その気になれば人を陥れる道具にはなる。✰死に臨んだ人間にはある凄さのようなものがある。
本のロマンス
2024/11/27 12:55

冬嗣の漢詩の「一県千家花ならぬはなし 」との句は、穏やかな世の到来の象徴するものに思えます。やがて生まれる、中宮定子や彰子の文化サロンは、その最も華やかな花なのでしょう。その花と平穏が、民衆の津々浦々にまで拡がることを望みたいものです。

本のロマンス
2024/11/27 12:55

主役の嵯峨天皇・藤原冬嗣のほか、脇役陣も桓武・平城帝に藤原薬子、坂上田村麻呂に、遣唐大使の藤原葛野麻呂、さらには最澄・空海・・・など個性派の大者ぞろいで、その言動や心情が生き生きと活写されており、大河ドラマを観るかのような興趣と興奮を感じましたよ。

が「ナイス!」と言っています。
本のロマンス
主人公の「藤原能信」は道長の四男。されど、傍流の高松系であるが故、裏街道での歩みを余儀なくされます。その能信の「望むものは何か」、 本書のテーマですが、それは結局のところ、道長・頼通らと同様に「出世と権力」であると読み解きました。裏街道からの権力闘争ならではの手練手管や、裏街道に伴う悲哀や屈折した心理が厚く描き込まれ、史実の列挙に止まらない面白さがありました。
NORI
2024/11/16 00:33

道長の四男という、これまたマニアックなポイントを突いた作品があるのですね。永井路子さんは、私も好きな小説家ですが、これはノーマークでした。読みたい本に入れておきます。ご紹介ありがとうございます。

本のロマンス
2024/11/27 17:25

人間の本性に切り込むような、以下の台詞も印象に刻まれました。 ✰人間にとって、いちばん辛いのは・・自分ひとりが辛いめにあわされていると感じたときだ。みんなが不幸ならまだ救いがある。✰一々の官位の昇進よりも、対立する相手との比較感に、人間はいかに悩まされるか ✰帝のきさきになるなんて、幸運の絶頂だ、贅沢言うな、と世の人は思うかもしれないが、そういうもんじゃないんだ。✰幸福に馴れきっている人間は不幸には脆い。✰人間が一人死ぬ。泣いて悲しむのはひと握りの肉親だけ。

が「ナイス!」と言っています。
本のロマンス
「キルケゴール先生」の、絶望やら罪やらに関する熱弁やった。されど、わては凢夫ゆえ、理解のおよばぬ点が多々あり、難解やった。そんな中、自分らの生き方に関しては、✰「世間様に振り回されず、おもねず、主体的に生きなはれ」✰「ありのままの自分を大切にするんや!自己喪失や自己否定をしたらあかんで」✰「信仰は大切や!神の恩寵に照らされれば、自分の存在が見えてそれが救いになるんや」・・・といったメッセージを受止めたんどすが、こなところでよろしおすか、キルケゴール先生?
本のロマンス
2024/11/09 09:22

キルケゴール先生によると、世間的には一見幸せであっても、それが長いものに巻かれる的な本来の自分を捨てる処世によるんやったら、「絶望」に当たるとのことや。そな、考え方もあるんやな。

本のロマンス
2024/11/09 09:22

後半は、人はなぜ「信仰」せんのか、いろいろ考察されておられた。例えば、 「自分自身を偉く見せるため、自分を天才にみせるため、信仰に背を向ける」、或いは、「神の恩恵が大きすぎて信仰に戸惑う」、そんな輩も多いらしい。さすが大哲学者、鋭い人間観察どすなあ。

が「ナイス!」と言っています。
本のロマンス
再読です。小説というよりも、藤原彰子および周辺の動静(特に後一条政権以降)を辿る年次記録として読むと、中々の力作で読み応えがありました。✰道長系(例えば:妍子→禎子→後三条天皇)のみでなく✰中関白系(例えば:敦康→嫄子→祐子)の動静とその相互の関係性(例えば頼通は嫄子を養女に)が紐解かれ、様々な人間模様の長大な絵巻を見る思いがしました。時代が下るほど、登場人物の知名度は低くなりますが、それだけに新しい発見というささやかな喜びに沢山出会えました。彰子様、87年にもおよぶ長い長い人生、本当にお疲れ様でした。
本のロマンス
2024/11/04 08:21

初読時と同様に、国母として、菩薩道を追求しつつ、和と仁政を尊び万民の救いを祈願する、そのような彰子様の姿勢に大いに共感しました。

本のロマンス
2024/11/04 08:23

一方、道長の最晩年は、病苦にさいなまれ断末魔の苦痛を味わったらしい。自分の権力増強に汲々とし、敦康親王や東宮敦明らを蹴落としたりしてきたことの祟りなのか?怖いですね!

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2023/06/04(550日経過)
記録初日
2023/05/04(581日経過)
読んだ本
102冊(1日平均0.18冊)
読んだページ
30261ページ(1日平均52ページ)
感想・レビュー
100件(投稿率98.0%)
本棚
9棚
自己紹介

本は「宝の山」。読書は、「宝の山」を宝を探しながら登ること。一冊一冊、どんな宝が見つけられるかを楽しみに、ユックリと登っています。頂上(読了)に辿り着いた満足感も、いいものですね。

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