以下の諸点が、日本文学最高峰と評される故なのかと想いました。これだけの長大な物語を創造した点、1000年読み継がれた点、平安時代の美意識や文化が詳細に描き込まれている点、情緒豊かな点、多くの登場人物の家系的な関係に矛盾や祖語がみられない点・・・。それとコスパ(99円)も抜群、これは電子技術のお影です。
他方、長大であるが故にタイパは悪く、通読で疲労困憊です。また、恨めし、哀し、恥ずかし、などネガティブワードが多く、この点が気になってくると、疲れが増してきました。
「桐壺」から始まる長い長い源氏物語。このあたりがやっと4合目。そこで展開されるこの極楽的情景は、ここまで読み進んできた者だけに与えられる、ご褒美のように感じました。ヤッタネ!
当時の道長政権幹部の、道長はじめ公任・貞信・行成さらには実資・・・。 「光る君へ」でスッカリおなじみになった彼らは、キッとこうした船遊びを体験しているんでしょうね。うらやましいですね。
「光る君へ」でおなじみになった、藤原道長をはじめ、道長政権幹部の、公任、貞信、行成に実資。政務や政略に明け暮れる彼らにとっても、この「初音」あたりの極楽浄土を彷彿させる場面は、救いや癒やしになったかもしれませんね。
本は「宝の山」。読書は、「宝の山」を宝を探しながら登ること。一冊一冊、どんな宝が見つけられるかを楽しみに、ユックリと登っています。頂上(読了)に辿り着いた満足感も、いいものですね。
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