正しさなど誰にもわからないんです。だから、きみももう捨ててしまいなさい。 もしくは、選びなさい

正しさなど誰にもわからないんです。だから、きみももう捨ててしまいなさい。 もしくは、選びなさい

だって、こんなにも思い出せないものばっかりで、でも思いだせるのもあって、とつぜん思い出すこともあって、でも、思い出せないものがほっとんどで、でも、もしかしたら思い出せないことのほうがすっごく大事だったことがあったとしたら

夜に歩くのは、昼に歩くのとはまた違う喜びだと芙美子は思う。人々がみんないまこの瞬間を愉しんでいることがわかり、その一点において同法だと思えるからだし、風景が濡れたように色を濃くして美しいからでもあり、川の匂いが強くなるからでもあってた。