シュミットによるサークへのインタビュー『人生の幻影』の全訳が掲載されているので、初心者にはこれかグリフィス号(6巻)をオススメします。 とりあえず通過儀礼として読んでおくべきと思うし、勿論影響を受けすぎないことも大切であるが…一般的にハリウッド最盛期と言われる50年代をレッドパージ/テレビジョン/独立プロダクションといった観点から解体し「崩壊の時代」としてしまう視座は今なお新鮮かと。ハスミン直々の50年代史、爆笑必至のS・フラー談など現代では考えられないほど濃密な体験が待っている。

シュミットによるサークへのインタビュー『人生の幻影』の全訳が掲載されているので、初心者にはこれかグリフィス号(6巻)をオススメします。 とりあえず通過儀礼として読んでおくべきと思うし、勿論影響を受けすぎないことも大切であるが…一般的にハリウッド最盛期と言われる50年代をレッドパージ/テレビジョン/独立プロダクションといった観点から解体し「崩壊の時代」としてしまう視座は今なお新鮮かと。ハスミン直々の50年代史、爆笑必至のS・フラー談など現代では考えられないほど濃密な体験が待っている。

ひとまず買ってすぐ読みました。何をもって実践編なのかは全く不明で、単に過去の評論集という感じでいいと思います。季刊リュミエールから五つも再録されているのは面白い。その多くが現代と四半世紀以上の隔たりがあるにも関わらず、一貫してディテールや一人の作家を弁証法的に暴いていくことに固執する姿勢は読者(見落としている者、観てすらいない者)を突き放し、ある物恥ずかしさへと誘う。この本のため書かれたとしか思えない『殺し屋ネルソン』賛で始まり、『燃える平原児』で締め括られる世論操作には身構えつつひたすらに楽しめばよい。