共感する点が多かった。人付き合いが苦手な自分に似てしまった娘に憂いの眼差しを向ける小夜子。家族の問題は自分が解決することじゃないと言うナナコ。家に帰りたくないと号泣するナナコ。 学生時代も職場でも変わらない人間関係の面倒事に対し、何の為に年を重ねるの？と何度も問う小夜子。欲しいものはないか？と父親に気を遣われて、結局泣きそうな顔をさせてしまう葵。 そのひとつひとつが読んでて｢私だ…｣と苦しくなる。どのルートを通っても、別ルートを進むあの人は川の向こう。でもいつか出会えるかもしれない。年を重ねれば。

共感する点が多かった。人付き合いが苦手な自分に似てしまった娘に憂いの眼差しを向ける小夜子。家族の問題は自分が解決することじゃないと言うナナコ。家に帰りたくないと号泣するナナコ。 学生時代も職場でも変わらない人間関係の面倒事に対し、何の為に年を重ねるの？と何度も問う小夜子。欲しいものはないか？と父親に気を遣われて、結局泣きそうな顔をさせてしまう葵。 そのひとつひとつが読んでて｢私だ…｣と苦しくなる。どのルートを通っても、別ルートを進むあの人は川の向こう。でもいつか出会えるかもしれない。年を重ねれば。

丁度よい温かさ、柔らかさをもつ文体だなぁとばななさんの書く文章を読むと思います。 祖母、山での生活、サボテン…。山を降りても血肉となったそれらは雫石の中に根付いていて、同じ温度を持った人間関係を築いている。

コミカルに男性側の影の部分を描いている。家族に寄り添って写真を撮るニコンの話が、毛色は他と違うけどよかった。 山内マリコさんの本は初めて読んだけど、もしかしたらハマってしまうかも。

愛する人がいるのなら、しばりつけてはいけません。 ほんとそうだね。