米澤穂信さんが描く男女の高校生と聞くと「古典部シリーズ」が思い浮かぶが、同じライトでもテイストが違っている。古典部の奉太郎は、省エネ主義で自ら事件に首を突っ込み、推理する事はほぼない。逆に小鳩君は事件に出会うと首を突っ込み、推理してきたけれど、ある事をきっかけに小市民を目指す。ちなみにヒロインにあたる、千反田と小佐内さんも真逆だ。そんな２人の前に望んでもいないのに、謎が現れて解かざるを得ない状況になるけれど、それによって起こる２人の関係に胸がズキっとする事がある。ここは古典部と共通する部分だと思う。

ベリーダンサーの田中さんの姿を見て笙野が言った一言は、男の自分から見ても確かに酷い。そんな彼の人格を形成したきっかけの話を知って、同情して次のページを捲った時に見た彼の行動に思わず笑ってしまった。そこからの朱里が怖くて、怖くて。もちろん、やり過ぎなのはダメだけれど、男女だけでここまで考え方に違いがあるんだなと思った。それは田中さんと三好さん、朱里と進吾にも言える。同時に田中さんと朱里は、年齢は離れているけれど、互いを補いあえて、尊敬している部分もある良い関係だなと思う。

谷川俊太郎さんの詩に触れたのは、恐竜人間に収録されている詩をamazarashiの「季節は次々死んでいく」のＭＶで観たのが最初だったと思う。詩は短い言葉でハッとさせられる事もあれば、読んでもどういう事なんだろうと思う事もある。そこから自分の想像力をどう飛ばすかで、見える景色は読む人それぞれで違ってくると思うし、再読した時も、その時の年齢や感情で異なって見えてくるとも思う。谷川さんもその時だからこそ、これらの詩を生み出せたのだと思う。

米澤穂信さんが描く男女の高校生と聞くと「古典部シリーズ」が思い浮かぶが、同じライトでもテイストが違っている。古典部の奉太郎は、省エネ主義で自ら事件に首を突っ込み、推理する事はほぼない。逆に小鳩君は事件に出会うと首を突っ込み、推理してきたけれど、ある事をきっかけに小市民を目指す。ちなみにヒロインにあたる、千反田と小佐内さんも真逆だ。そんな２人の前に望んでもいないのに、謎が現れて解かざるを得ない状況になるけれど、それによって起こる２人の関係に胸がズキっとする事がある。ここは古典部と共通する部分だと思う。