悲しいのですが、こちら最終巻となっていたので、１巻と合わせて上下巻という感じでしたね。 読みたかった部分を全部入れてくれていて、本当にうれしい。物語の性質上、主人公の透衣君はヒロイン２人のうち１人を選ばないといけないのだけど、そこまでの葛藤がすごく恋と愛。 周囲の大人も、初動がちょっと……なだけでいい人ではあるんだろうな、という点が２巻では特にみえたような感じがしました。 全編通して「貫き通すむずかしさ」に胸は苦しいけど、明るい未来はきっと待ってる。そんな印象のラスト、非常に良かったです。

ヒロインの彼女が「赤瀬奈紺」であるために必要なことを全部書きました！！どーん！！！って感じでしたね。私の中の晴明が「名前とは呪なのだ博雅」ってしたり顔で言ってます。はい。 （深呼吸）好き！！！！！！！！！

良い！！！本当に良い！！！！ 三崎ちさ先生の書く、神経の図太いはわわ系女子が好きな方は絶対に好き。私は大好き！ 今回は自己評価低めの女の子主人公でしたが、しっかり「自分にはこれが出来ないから、その代わりこっちは頑張ろう」と健気に頑張って来たことが報われるようなお話が大好きなのです。 それに何より、嫁ぎ先の皆さんがマジでいい人……！ドッグトレーナー系イケメンヒーローのシャルルさん然り、侍女の女の子や義姉も本当に良い人！なので安心してニヤニヤしてました……へへ……いいぞ……！ソニアちゃんは良いぞ！

葉桜ちゃん………君に人の心はないのか………… というのが読了時の感想ですがそれはそれとして。 なかなかに小学生男子が好みそうな下ネタ満載すぎて笑ってしまいました。なのでオールオッケー！！！！！ 煩悩を打ち払うために思い浮かべるのが友人なのににっこりしちゃいました。財前君いい人……。 「オトナ」になりたい葉桜ちゃんが、大人になりきれないみんなを巻き込んでドタバタしていくのがよかったですね。葉桜ちゃん以外基本みんな常識人なのに、ここまでドタバタできるのすごくない？？

とある華族のご令嬢が家を飛び出すとき、なんていったと思います……？ 「よっしゃーーー！！！！」 ですって、奥さん。 そんなつよつよヒロインが異国の地でまどろっこしいマナーやらエチケットに悪戦苦闘しながら、社交界で戦う姿が好きな人には是非読んでほしい！ もちろん（一応）王子様ポジションの東堂政宗さんも大活躍ですが、一応です。一応。 短編が4つ入っているのですが、どれも骨董のお話盛りだくさんで知的好奇心も刺激される楽しい作品でした。４話めっちゃ好き！！！強い！！！

すごかった。その一言に尽きます……語彙力。 何も知らないし感じようとしない少女、ミミズクの透明で純粋な目線から見える景色が本当に美しくて。思い込みかもしれない、気のせいかもしれない。でも彼女にとってはこう見える、素晴らしい世界なんだろうな。 二つの夜の月、昼の月、という描写が狂おしいほど好きです。 夜の森の静けさから始まる前半、救われてしまった後の王国での暮らしの後半。彼女にとって何が幸せで掴みたいものなのか。それを知るまでの過程がすごく好きです。