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2024年10月の読書メーターまとめ

君塚
読んだ本
9
読んだページ
4118ページ
感想・レビュー
9
ナイス
202ナイス

2024年10月に読んだ本
9

2024年10月のお気に入り登録
3

  • 戦士フンデル
  • ミステリにゃん
  • YA

2024年10月のお気に入られ登録
2

  • 戦士フンデル
  • ミステリにゃん

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

君塚
執筆陣の並びに惹かれて。「潰える」という表題は絶望的だけれど、個別作品では理不尽や不可解に抗う人々が中心的に描かれている印象だった。それが報われるかどうかは別として。個人的に好みだったのは阿泉来堂「ニンゲン柱」と原浩「828の1」。前者は因習村ホラーのセットアップにイヤミス的な味付けがされていて(またおなじみのキャラクターも登場して)満足度が高かった。後者は、実はこれが一番怖かったかもしれない。現象のアイデア、謎解きを含めた構成、終盤の畳み掛ける描写、全部良かった。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
9

君塚
信仰と愛情の館ミステリ。幻想的な叙述、意外性がありつつ論理的な仕掛け、キャッチーなキャラクターと、作家の魅力が存分に感じられる。作品の最大の特徴となっている突飛な設定について、決してふざけてるのではなくて、正面からそれを真面目に扱っているのが良かった。こういうバディものは初めて読んだなぁ。何を信じるのかが問われる読書体験だった。
が「ナイス!」と言っています。
君塚
愛は勝つみたいな話だった。本当に?この種の生存競争というアイデア自体はいろいろ類例がありそうだけれど、それをホラーとして位置づけて描き切っているのが良い。確かにホラーだよなぁこれ。ちゃんとこわい。そして、個人的にこういう構成が癖過ぎて駄目だった。悪夢の趣向とか堪らない。
が「ナイス!」と言っています。
君塚
なるほどなぁだった。一作品としてとても完成度が高い。お洒落タイトルから始まって、過去と現在を繋ぐ物語の構築はよく練られていたし、理系ミステリとしても真っ当なものになっている。その上で、美しさには不完全な要素が求められるという言説が、あまりにも作品に嵌っている。時に非合理なS&M二人のコミュニケーションをシリーズにおける不完全性だと位置づけると、それがミステリ部分と直接的な関係がなかったとしても(また今読むと厳しい描写があったとしても)、絶対に欠かすことのできないものなんだろう。
が「ナイス!」と言っています。
君塚
600ページに詰め込まれる呪具と因縁と策謀。展開は所々強引ながら、ここまでの内容を一冊にまとめ上げられたら何も言えない。大量の呪具のそれぞれに語られる禍々しく惨たらしい伝来がまず魅力的だし、それに多重的な解釈をつけながら展開するストーリーがまた面白い。最近のホラーでありがちな要素である、オカルト系ユーチューバーも良いアクセントになっていた。何より作家が恐ろしい。もう大御所って言っていいよね…。それが新しい要素も取り入れつつ、こんなエネルギーに満ちた作品を生み出すのかと。
が「ナイス!」と言っています。
君塚
ネタバレいつも以上にポエティックかつ内面的・観念的で、どういうテンションで読み進めればいいのか考えてしまう。謎解きに関しては、全体像は理解できるし、なぜ密室を作るのか?に対する回答も面白かった。一方で、個別点では「それが成立するかどうか判断するの厳しくね?」って箇所が少しあった気がして、なかなか推理するのが難しかった。服装とカツラ万能すぎじゃね?とかクレーンでの処理が5分以内で終わるのをイメージするの難しくね?とか。
が「ナイス!」と言っています。
君塚
書籍化の際にどこまで意図したのはわからないけれど、各作品のホラーとしての描き方が「潰える」と対照的な部分があって面白かった。あちらがわけのわからないものに抗う物語だとすれば、本作は怪異に惹き付けられる、あるいはそれを受容する物語という色彩を帯びている。このスタンスの違いが各作品の印象に強く影響を与えていて、悍ましいながらも時に魅惑的なストーリーは人によっては堪らないんだろう。「堕ちる」ってタイトルはとても嵌っていると思った。
が「ナイス!」と言っています。
君塚
ネタバレちょっと感動してしまった。消失トリックの基本的な発想自体は割合わかりやすく、まさに伝統的な手法だったわけで、出題時点では肩透かしに近い感覚があった。だけどそれもおそらく計算で、定義と自由を巡る問答の上に要素が美しく整然と並べられていく。終わりの対話シーンびっくりしちゃった。一方で、動機のごちゃごちゃした部分はさらっと処理されている気がして、大衆のどろどろした愛憎とかはあんまり興味ないのかなこの作家…って気持ちになった。
が「ナイス!」と言っています。
君塚
執筆陣の並びに惹かれて。「潰える」という表題は絶望的だけれど、個別作品では理不尽や不可解に抗う人々が中心的に描かれている印象だった。それが報われるかどうかは別として。個人的に好みだったのは阿泉来堂「ニンゲン柱」と原浩「828の1」。前者は因習村ホラーのセットアップにイヤミス的な味付けがされていて(またおなじみのキャラクターも登場して)満足度が高かった。後者は、実はこれが一番怖かったかもしれない。現象のアイデア、謎解きを含めた構成、終盤の畳み掛ける描写、全部良かった。
が「ナイス!」と言っています。
君塚
前作が理系ミステリとして凝ったアイデアで構築されていたのに比して、今回のハウダニット部分には目新しいものはなく、またあからさまに材料が提示されているので予測もつきやすい。ただ、動機が何なのかというところは様々な可能性があっていろいろ想像できたし、サスペンス要素や終盤の意外性のある展開は楽しかった。舞台を踏まえると、背景については全然別の種類の嫌な話を予想してたなぁ。でもこれもあの閉鎖的な空間に付随した嫌な話ではあるんだろう。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2024/05/01(212日経過)
記録初日
2016/08/21(3022日経過)
読んだ本
178冊(1日平均0.06冊)
読んだページ
66400ページ(1日平均21ページ)
感想・レビュー
62件(投稿率34.8%)
本棚
6棚
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