ネオ・リベラリズムの言説は「強い言説」なのである。力関係の世界ですべての力を味方にしているからこそ強く、また打破することが困難な言説なのである。p.154
過去および現在の社会運動の歴史的成果と連結している言葉と伝統と表象の遺産の信用と価値を失わせることを狙ったネオ・リベラル派の「思想家」たちの絶え間ない活動に対して固有の意味で 象徴的なたたかいを推進しなければならない。pp.165-166
[2/2]口のなかに血の味がすると主人公は言います。それはかれの口のなかにほんとうに血が流れているのではなく、これまでかれが暴力組織に属していたあいだ、傷つけてきたひとたちの血の味の幻覚なのです。その罪の意識のスティグマが消えるまで、かれは戦い傷つかなければならないと思っているわけです。この物語は主人公にとって、いろいろなひとびとを傷つけてきたことへの贖罪の物語であると同時に、いままでの裏社会の生きかたとは真逆のひとびとを救うヒーローとして生きるという、失われた青春を取りもどすための物語でもあるのです。
momonoriと申します。〈SNS文学シリーズ〉と題して、「ネットに書いたものを出版して残す」という活動をしています!
「積読本」のところにこれまで出版した本をならべておきますので、気になるかたがおりましたら見てくださいね。
よろしくお願いいたします。
最後に、わたしの感想に「ナイス」をつけてくださる皆さまには感謝しかありません。本当にありがとうございます。
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