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エーリッヒ・フロム(3)北野 貴大(1)野村 駿(1)三宅 香帆(1)天野 瀬捺(1)大槻 奈巳(1)大原扁理(1)長倉 顕太(1)ジェニファー・L・スコット(1)佐藤直樹(1)25%エーリッヒ・フロム8%北野 貴大8%野村 駿8%三宅 香帆8%天野 瀬捺8%大槻 奈巳8%大原扁理8%長倉 顕太8%ジェニファー・L・ス…8%佐藤直樹著者グラフ上位10名
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まお
新着
現秋田大学所属 野村駿氏の著書。野村氏の博士論文を大幅に加筆・編集して完成したのが本書である。野村氏は本論において「バンドマンにおける夢追い」に着目し、夢追いを選択・維持・断念の3段階に分類。その上でバンドマンのインタビューをもとに彼らがいかにしてその夢を選択し、維持し続け、果てに断念してゆくのかという過程を連続的・包括的に考察している。多様性が浸透しつつある現代においても、1960年代の高度経済成長期に確立した「標準的ライフコース」の規範性・呪縛性が、彼らの夢追いを断念させる要因なのかと思っていた。
まお

しかし、逆に彼らの夢追いを強固なものへと変化させる要因にもなっていた事実は興味深い。本論ではライブハウスという特殊性を帯びたコミュニティへの参画が、夢追いの推進力となっていることが指摘されていた。彼らの社会に対する反芻性は「ライブハウス共同体」に端を発しているともいえる。また、バンドマンは集団性を帯びたひとつの「チーム」である。前記は「音楽」という芸術表現の形式によって確立されているだろう。

07/17 22:06
まお

「人との繋がり」が夢追いの原動力になっている反面、それが時として夢の断念の要因にもなっていた事実を踏まえるととまさに「諸刃の剣」であると実感した。もちろん「断念」の要因は、家庭や労働などの社会的領域に存在することから一概に「人」であるとは断言できない。だが、バンドマンがインタビューで「ちょっと孤独」と述べていたように夢追いとは孤独との戦いであり、彼らはその孤独をライブハウス共同体や仲間たちとの「相互行為」によって解消しているのだと実感した。この「相互行為」は夢を追う全て人にとって必要な要素になるだろう。

07/17 22:10
0255文字
まお
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國分功一郎氏の著書。自分の身体的感覚が言語化されているような一冊だった。「暇」は客観的で何もすることがない時間、「退屈」は何かしたいのにできない感情であり主観的。今の自分は「常に退屈しているんだ」と感じた。ハイデッガーが定義していた「第二形式の退屈」という状態は、現代の人々において「労働」の時間が当てはまるのではないか。退屈から逃走するために人々は労働という行為に束縛される。もちろん労働の対価は様々にある。しかし、退屈から逃れるために行動したものの、再度退屈な状態へと陥る負のループがあるように感じる。
まお

社会が豊かになる反面、人々が不幸になるというものは皮肉であるとも感じる。人々が遊動生活から定住生活へ移行したことにより政治経済の基盤や文化が誕生する。近現代の労働においてもフォーディズムが確立したことにより労働者に休暇の権利付与という労働観の転換が行われる。人々の生活は確実に豊かな方向に向かって行っている反面、日常的にぼんやりとした不幸があるのはなぜかと考える。『資本論』でマルクスが述べたように、労働日の短縮により自由の王国が確立されることで人は幸福になるのか…。

07/14 22:44
まお

退屈から脱却する方法は「なにかにとりさらわれること」。人々は動物と比較して環世界を次々 移動できる。特定の世界に停滞せず移動するためには何が必要なのか。それはあらゆることに興味を持つこと。その対象を楽しむこと。深く思考することと同時に衝動という反応を大切にし、積極的にその世界に飛び込むことなのだろうか。ある対象に奴隷となっている状態ではその対象に向き合うことができず、向き合うには訓練が必要だという。自分にとって何がとりさらわれの対象なのか。その対象を無意識的に排除していないか自分を見つめ直したいと感じた。

07/14 22:47
0255文字
まお
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社会心理学者 エーリッヒフロムの名著。社会・自分・他者に対して思っていた「なぜ?」という疑問に対する答えの多くが、この1冊に集約されているかのようだ。 人々が自由からの逃走して権威への服従を羨望することは、その個人が孤立や孤独感に苛まれるという「不安」に端を発している。この循環は2024年現代においても全く同じ現象が見られる上、自分自身もその循環に陥っていると感じる。人々が消極的な「〜から自由」ではなく積極的な「〜への自由」に向かっていくために必要なことは、歴史上でも見られた権威的組織への対抗..
まお

という手段も一つあるのかもしれないが、現代においては「不安や孤独に苛まれるかもしれない...という未知的であり未来的な感情に打ち勝つ」という自己の内部との戦い・葛藤の末に得られるのだと思う。 それは資本主義の発展に伴い、過度に個人化が進んだ社会だからこその問題であるように考えられる。本著でも述べられていたように、物質的な問題は資本主義社会の発展により解決しつつある。そのため、自由を獲得できる土壌はある。 現代の外敵権威は「常識」など匿名化しつつあある一方、人々に対する強制力は以前ほど機能していない。

07/07 22:33
まお

そのように鑑みると、人々が自由になれる可能性は時代の進歩とともに増しつつある。(フロムも本著において、「人間の歴史は自由の進歩の歴史」といっているように...)最後どのように行動するかというのは、各個人がもつ真の自発性に由来するのだと思った。図書館で借りて読んだものの、この本は買ってしっかり理解できるまで読み返したいと思う。 (2年前くらに図書館で借りた時は難し過ぎて途中で読むことを挫折したけど、今回は最後まで読み切ったと思うと少し自分を褒めたくなった)

07/07 22:33
0255文字
まお
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自分と社会・他者との繋がりという観点を天動説と地動説の差から考察した話は改めて目を惹くものがあった。本来的には「この世の中心」は存在せず、円の外周だけに人々が連鎖的に存在するのだと思う。集団という存在は大きな何かを生産できる機能を有する反面、世の風潮を作りあげ個人の没個性化や特定の別の集団への攻撃などを引き起こす機能もあることから、その負の要素は社会の必要悪であると実感した。おじさんがコペルくんに書いたノートを読み、読了後は自分の意思を大切に生きていこうと思わせてくれる一冊であった。
0255文字
まお
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大原扁理氏の著書。東京で月7万円の生活費で暮らすために実践した、隠居の方法およびお金の使い方・向き合い方を中心にまとめている。大原氏は労働時間や生活費を最小化することを目的としておらず、「自分がどうありたいか」という理想像を考え、その理想を実現するための手段として、「月7万円生活」を送っている。 すなわち、本書で語られている生き方やお金の使い方・考え方は「生き方」の一つに過ぎない。本書を出発点として各自が理想とする「自分らしい生き方」を模索し、実践してゆくことが重要であり、本書はその一助となる存在だろう。
まお

この本を読んでいる当時、自分は仕事を続けるか辞めるか否か迷っていた。ある一節で「同じことを続けていて自分がハッピーでないなら、思い切って変えてみるのも一つの手」と書かれていて、少しだけ肩の荷が降りたような気がした。改めて「自分はどうしたいのか」という観点に目を向け、主軸としたいと思った。 他にも忙しい日々で稼いだお金を使っても充実感は得られないこと、最低限の満足ラインを確認するなど共感できる部分が多くあり、心が不調となった時に読み返したいと思える一冊であった。この本はいまは売らずに家に保管したいと思う。

06/30 23:26
0255文字
まお
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ヒトとモノの関係における「所有」という概念を、人類学・経済学などの観点から論考してゆく1冊。1回目は2章「タンザニアのインフォーマル経済における所有・贈与・人格」を中心に読んだ。 タンザニアの人々は「所有しているモノ」を積極的に他者へ譲渡・転売することで自己の霊・魂をも分散させ、自己を打ち立ててゆく。そのような生き方があると踏まえると、「所有」とは永続的ではなく一時的な行為であり、人生の目的を達成するための手段や過程にすぎないといえる。 一方「モノの社会的履歴」という概念が本書で取り上げられていたように…
まお

モノそのものを所有することが価値であり目的になることもある。「幼少期の頃の思い出品」や「著名人のサインが入ったモノ」などが一例だろう。所有という行為を辞められない要因は人それぞれであり、さらにモノごとに異なることから一概に論じること難しい。本書から考えたことは、そのモノに何かしらの価値を感じている間は所有を手放すことができないということ。物が有する価値が人々に対して所有欲を生むもあると思うと、所有している対象は「モノ」ではなくそのものが持つ「価値」(社会的履歴・機能・デザインなど)なのかもしれない。

06/30 01:25
0255文字
まお
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1年ぶりくらいに再読。去年この本を読んだあたりから無意識に物を減らすようになった。本は積読しなくなり、家具は本当に好きなものだけを最小限に揃えた。広告の影響で物欲を掻き立てられやすい物質主義の社会。そんな世の中で自分らしい豊かな人生を歩む上で必要なの要素は、まず自分が何が好きで嫌いかしるという価値観と把握からだと改めて思う。
0255文字
まお
新着
聖心女子大学 大槻奈巳氏の著者。派遣労働者への各種調査を踏まえ「派遣労働は自由な働き方なのか」という問いを考察している。 本論では、主体的に派遣労働という働き方を選んだ者から「不本意非正規」として働く者の声まで多種多様で現実性に富んだ声が散見された。そのストーリーから、派遣労働者として働くことの自由さおよび不自由さは一義的ではなく労働者の過去の経歴や生活環境に大きく左右されるのだと実感した。そこには経済的要素も含まれるが、派遣労働の自由性や有意性をどのように認識するか、最後は労働者自身に委ねられている。
まお

正社員経験がある人ほど派遣労働という働き方を主体的に選び、同時に現状に満足している傾向がありそうだった。結論にもある通り、派遣労働は正社員と相対的に比較すると自由な働き方であり、契約期間や派遣先との関係などにおいては不自由さが生じている。前記の問題はアルバイト雇用で働く人々も同様であると考えられるが、間接雇用がもたらす不自由さ、問題は大きいと感じた。 また、有期雇用から無期雇用転換になっても満足度がさほど上がらなかった人がいる事実にも着目したい。 雇用の安定性を求める人が多いのは風潮としてあることから…

06/20 20:56
まお

無期雇用転換されたら諸問題は解消されることがあるのかと思いきや、待遇面などでの問題が大きく残っていることがよくわかった。 また、派遣労働者の満足度が上がる要因は「派遣先社員と良好なコミュニケーションがとれるか」だった。 このことから、派遣労働者における雇用の安定性も欠かせない反面、それ以上に待遇の改善及び良好な人間関係の構築が労働の満足度や労働者を取り巻く課題解決に繋がるのだと実感した。

06/30 01:29
0255文字

読んだ本
18

読みたい本
5

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2024/06/02(333日経過)
記録初日
2024/06/02(333日経過)
読んだ本
18冊(1日平均0.05冊)
読んだページ
4874ページ(1日平均14ページ)
感想・レビュー
14件(投稿率77.8%)
本棚
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