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2025年11月の読書メーターまとめ

PSオットット
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2025年11月に読んだ本
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2025年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

PSオットット
地位、名誉、金を手に入れた人は不老不死を望むらしく、実際に公言している有名人が何人かいる。欲望を次々と満たしても際限がないのだと思う。「蜘蛛の糸」は地獄の罪人が天国から垂れてきた糸にみんながしがみついて切れてしまう話だが、人間界を表している気がしないでもない…。多くの人はパブリックでは一般人だが、プライベートでは欲望実現のために生きる。しかし完全に満たされることは常にないので、唯一の光だと錯覚したものに飛びつこうとしてしまう。天国から糸を垂らしたお釈迦様は、虚無こそ悟りだとわかっているから天国にいられる。
が「ナイス!」と言っています。

2025年11月の感想・レビュー一覧
27

PSオットット
資本主義は拡大し続けることでしか存続しえない。そのためにデザインや広告等で、人間の欲望を刺激したり新たな欲望を開発し、消費を促し続ける。欲望は抑圧の反動で出てくるので、人間の自由を原理とした社会ではない(マルクスが人間疎外を指摘している)。日本で許される自由は、他人に迷惑をかけなければ好きなことをして良いものだと個人的に認識している(公共の福祉に反しないこと)。恐慌や破綻を回避しようとすれば、軍需による「最終需要」の創出に待つ他はない。条件付きで魅力的なシステムではあるが、大きな課題もあると思われた。
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PSオットット
色んな本に手を出し雑多になっていた頭の中が整理されて有り難かったです。私の興味範囲が簡潔に説明されており、著者の明晰さに感服いたしました。標題の「逃走」というのは自由を得られそうな意味で魅力的にも聞こえますが、社会の仕組みや身の程がわかってない時に飛び付くと危険な面もありそうな気がしました。突出した才能がない限り、逃走するスキゾ型とは反対のパラノ型が地道な努力で地位を得るし、年を取ってもスキゾ型を継続するのは無理があるからです。ブックガイドにある本は何冊か興味があるので読んでみようと思いました。
が「ナイス!」と言っています。
PSオットット
社会の存立構造を大筋で理解でき、大変タメになった。人の欲望と社会規範(法や倫理など)の関係がどうバランスしたら平和なのか、ヘーゲルの「欲求の体系」理論による貢献が大きいようだ。他人を害する欲求は規制で抑圧し、解放して良い欲求をうまく利用し(主に労働などで)、社会を回している。不満は文化面(スポーツ観戦、イベント、祭り、SNS、推し活…etc)などでガス抜きしているのかも。それで足りないなら能動的な自己表現をする。不満が解消できな過ぎると病理となり怖いことになるのかもしれない。
が「ナイス!」と言っています。
PSオットット
文学理論の本を読み、作り手側の意見が気になり読んでみた。著者が言うには、小説の唯一の存在理由は、学問ではわからないが小説だけが発見できるものがあるとのこと。例えば、過去の捉えがたい瞬間や、決断や行動に介入する非理性的なもの(愛?)、物事の判断基準に絶対はなく暫定的または相対的であること(それがわかってないとイデオロギーや宗教となる)…など。諸科学の発達によりいろんなことが可視化された現代において小説に何が書けるのだろうか。最近の小説を読んでみようと思った。
が「ナイス!」と言っています。
PSオットット
1999年の対談だが、当時も今も国家や人間、グローバルな世界の在り方は課題だらけなのだと思った。いずれも人間が起点になるので、人間の定義の確立が最終的には必要だと思うが、先人たちの長年の叡智の積み上げがあってもまだわからないことだらけのようだ。浅田彰と海外の著名人の対談は知的過ぎて驚いた。中でも、「日本的な消費社会における人間は、安逸と退屈の中で、ニーチェのいう「最後の人間」(末人)のように退化するのでは」という示唆は個人的に納得してしまった…。気概というかアニマルスピリッツが衰えたのかもしれない。
が「ナイス!」と言っています。
PSオットット
消費社会の背後にある精神分析的な意味を哲学的に説明されていた。ボードリヤールは「現実の完了」と表現し、「進歩と繁栄」という近代化の目的が、記号型の消費社会以外に行き先がなくなったとした。消費社会はモノ=商品という記号(かわいい、オシャレ、個性的など)を媒介とする差異のシステムであり、人々はこの差異のネットワークに自分を位置づけて自己表現するために消費する。最近では、他人に差をつける「差別化」から、自分にこだわる「個別化」に転換している。SNSを見ると、確かに何らかの記号を発している人々がいる気がする。
PSオットット
2025/11/27 11:20

10億円のアート作品には、10億の「使用価値」はなく、購入できる身分を誇示するための顕示的消費となる。このようなような欲望は観念的なもので実体がなく、満たされることがないので際限がない。欲望の追求を繰り返してしまう原因を、ラカンは「欠如」という概念で説明した。「欠如」は決して埋まることがなく、その代償として目先の欲望に振り回されてしまうのかもしれないと思った。

が「ナイス!」と言っています。
PSオットット
2002年の本だが、政治、経済、文化など世の中にあるものを概観でき、省庁が縦割りで管理しているのもわかった。仕事を通して自分にできることを踏まえると、先人と他業界の人のおかげで今の生活を享受できていることのありがたみがよくわかった。素人知識ですが、20数年が経ち新たに出てきたのは、スマホ、SNS、AI、NISA、電子マネー、電子図書、暗号通貨、マイナンバー制度、IPS細胞くらいしか思いつかなかった。これからは、超電導リニア、給付付き税額控除、核融合などでしょうか…。
が「ナイス!」と言っています。
PSオットット
2012年の世論調査だが、当時はまだ豊かさを実感できており国民の心にもゆとりがあったように見える。震災後だったため原発や政治への不信感はあるものの自身の生活全般には7〜8割が満足している。10数年が経ち、コロナや海外の戦争、インフレ、税負担増、少子化の進行、SNSの台頭、コンプラやガバナンス意識の向上…などで日常の緊張感が増えて現在は余裕がなくなってきていると思われた。日本には打つ手がなく詰んでいるという意見があるし、将来の大地震からの復興で日本を作り直せるとの意見もあるが、私は素人過ぎてわからないです。
が「ナイス!」と言っています。
PSオットット
冷戦の終結で資本主義が勝利したのでマルクス主義の印象はあまり良くなかったが、それは誤解であり資本主義の欠点を指摘するのがマルクス主義のようだ。過剰さがバブルを生む、資本家が労働者から搾取し格差の拡大、労働者は歯車となり人間性を疎外されている、資本の無限拡張が前提のため先進国が後進国を搾取するグローバル化など。資本主義が成熟したら社会主義革命が起こるらしいが、以前から政治主導で部分的に社会主義化している気もする。しかし浅田彰や柄谷行人の言っていることは難しい…。
が「ナイス!」と言っています。
PSオットット
ディズニーランドは非日常を楽しむ場というイメージが強い。一方で、日常では「一般的な人間である振る舞い」を要求されるため、その抑圧からの解放とディズニーの設計との関係が気になっていたが、心理効果を狙って建物や道幅の縮尺まで計算されており、神話や象徴を使って一つの映画作品のように設計されているとのこと。また、自分が主人公になったような幻覚作用は、心の中の「子供性」や、庶民の胸の内に潜む「スター性」「変身願望」を五感を通して訴求することで生じるらしい。著者はTDLプロジェクトに参加していたようだ。
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PSオットット
2012年の中高生の幸せ度は90%だったらしいが、今は50〜60%のようだ。当時はデフレ経済だったもののまだ日本を豊かに感じ、学校が平等主義で競争がなくなり、親子の距離や価値観が近かったのだそうだ。一方で、今も変わらないと思うがSNSトラブルやLINEの人間関係疲れがあった模様。また、少子化が進んで日本社会は段々厳しくなるという認識は中高生に浸透していたようである。「社会は結果的に変わるのであって人為的にどうこうできるものではない」という養老孟司の言葉を思い出した。
が「ナイス!」と言っています。
PSオットット
心理療法を小説で説いた本だった。中でも、「対象喪失」は多くの人に待ち受けている危機に思われた。家族や仕事など精神的に頼りにしていた依存対象がなくなると心身が病むというものだった。人生のストレス度ランキングというものをネットで見たことがあるが、そういうものかもしれない。私の親は人生を引き上げてくれた恩人に毎日感謝していると言っていたが、そのような対象は心の中で生き続けており失うことがないので、心強いと思った。
が「ナイス!」と言っています。
PSオットット
日本は資本主義社会であり、それをよく知るために最適なのが「資本論」だが、早々に挫折した経験があった。本書はエッセンスが抽出されてわかりやすかったし、聞いたことのあった「下部構造が上部構造を規定する」ことの意味がわかった。経済力(下部)が政治や法律(上部)の在り方を決めるらしい。そうなると失われた30年は政治だけの問題ではなく、経済力の問題も大きい。政治が財政出動したとて、個人がもっと消費をし、労働者や経営者がこれまで以上に付加価値を生み出さないと経済の拡大はできないだろうと思われた。
が「ナイス!」と言っています。
PSオットット
昔の自分を見ているようで暗い気持ちになった。「何者かになりたい」や「自分探し」に囚われる若者は多いのだろうか。エリクソンの発達段階理論でもアイデンティティ形成の時期が定義されているし。登場している識者の方は処方箋がわかっているように見受けられたが、若者にとっては劇薬なので気を使って敢えて言わないのだろう。シビアな言い方にはなるが「「理想の自分」という思い込みを破壊せよ」ということのような気がした。それを言ったら話が終わってしまうので、ネオリベ的な社会からの無言の要請がそうさせているとの見解もあると思った。
うりぼう
2025/11/15 21:10

PSオットットさん お気に入りありがとうございます。よろしくお願いします。

PSオットット
2025/11/16 05:58

コメントありがとうございます。こちらこそよろしくお願いします。

が「ナイス!」と言っています。
PSオットット
「自己とは「他者」である」と、この本でも言われていた。精神医学の本でもそう書いてあった。某哲学者は「私とは何か」を若者に考えさせて混乱させていた。その時、言葉を用いて考えて語るのだが、その言葉は今まで外部から自分にインストールしたものである。外部とはどこかの他者が使っていた言葉である。故に「自分が考える自分とは「他者」である」ということだと思う。他人が使っていた言葉を自分の言葉のように使うのが人間であるということだろうか…。接する言葉や人間関係に気をつけないと自分に合わないものが伝染してしまう。
PSオットット
2025/11/14 13:14

理系のツールは数学だが、人文系のツールは構造主義だと聞いたことがある。定量ではなく定性なので根拠のない疑似科学という批判もあるそうだが、自分が納得すればそれでいいと思う。論理的にハマっているので納得してしまうところがある。

が「ナイス!」と言っています。
PSオットット
「本能的な欲求(食欲、睡眠欲等)は満足することが出来る。でも欲望は決して満足しない。そして人間の活動はほとんどがこうした「満たされない欲望」のうえに成立している。たとえば「資本主義」システムがそうだ。いろんな問題解決を常に先送りしながら成立しているこのシステムは、その究極的な解消がありえないことが、成立のための根拠になっている。」→これに近いことを資本主義の上位層に言ったら頭がオカシイと言われたことがある。しかし、欲望を次から次へと叶えても全然満たされないとも言っていた。ラカンはすごいと思った。
が「ナイス!」と言っています。
PSオットット
地位、名誉、金を手に入れた人は不老不死を望むらしく、実際に公言している有名人が何人かいる。欲望を次々と満たしても際限がないのだと思う。「蜘蛛の糸」は地獄の罪人が天国から垂れてきた糸にみんながしがみついて切れてしまう話だが、人間界を表している気がしないでもない…。多くの人はパブリックでは一般人だが、プライベートでは欲望実現のために生きる。しかし完全に満たされることは常にないので、唯一の光だと錯覚したものに飛びつこうとしてしまう。天国から糸を垂らしたお釈迦様は、虚無こそ悟りだとわかっているから天国にいられる。
が「ナイス!」と言っています。
PSオットット
高度成長期に企業はボードリヤールの本をバイブルとして、モノの機能だけでなく、記号価値(カッコいい、かわいい、オシャレetc)を付加価値として大衆消費社会を煽ったという批判の本。身近なモノから家まで、すべてに当てはまると思ったし納得させられたが、現在の経済行き詰まりの状態でも「もっと消費を!」という方向は変わっていない。それでも消費が増えないのは日本人の大半の懐が寂しいのと、爆発的ヒット商品がなかなか生まれないことから大衆の目が冷静になっている(宣伝に踊らされにくくなっている)のだと思う。
が「ナイス!」と言っています。
PSオットット
「純愛」っていう言葉があることを知ってしまったから、そういうものがあると思わされていると思う。知らないことを知ると批判精神を忘れてそっちへ引っ張られる。それに、「愛」は物理的な実体がない概念なので人によって如何様にも解釈できる。モノだけの世界でただ生きてたらつまらないから、概念のような言葉の世界で人は遊ぶ。巻末の対談で吉行淳之介が男女関係のメカニズムを言ってしまっているが、男の妄想が爆発している純愛っぽい物語はなかったのが残念…。
が「ナイス!」と言っています。
PSオットット
昭和の文豪の教養小説を集めた短編集。北杜夫が最近読んだ小説の中でもとても面白く、父親が斎藤茂吉だったらしいのだが、生きてた時のエピソードや進学に際してもらった助言の手紙、死の前後の出来事など、文章もとても上手いと感じた。北杜夫も斎藤茂吉も精神科医だったらしい。その他の著者のは、短編なのに途中で長く感じてしまい記憶もあまり残らず途中で断念しました…。
PSオットット
2025/11/08 23:40

解説で三浦朱門と高橋健二の対談があり、こちらもとても面白く、ドイツでは人の成長を描いた教養小説の名作かあるらしい。ゲーテ「詩と真実」、ヘッセ「車輪の下」など。「人生の門出に立った若い人たちは、青春や人生は一回限りだしどう生きたらいいかで迷う」とあったが、私は全く考えていなかった。そもそもどんな選択肢があるのかも知らなかったから漫然と進学や就職や恋愛をし今に至る感じだが、そういうものなのだろうか…。

が「ナイス!」と言っています。
PSオットット
40年くらい前の本。当時の消費社会は記号の差異化で新しいモノやサービスが売れて経済が潤い、大衆もその生活を楽しんでいたと思うが、現在はデパートに安価なチェーン店が並ぶほど記号論が通じなくなっている。大衆の懐に余裕がなくなっているのと将来(年金)への不安もあるのだろう。情報の民主化で他人の暮らしぶりも想像がついてしまい、自分探しという名の個性の競い合いがバカバカしくなり世の中がシラけている雰囲気すら感じる。何か打開策はないのかと考えさせられる本であった。
が「ナイス!」と言っています。
PSオットット
フロイトのエディプスコンプレックスに関する論考を読んでいて生きづらさの正体は「抑圧」ではないかと思った。フロイトは、人が社会の中で生きていくための準備として、とある欲望が去勢されることを説いたが、社会生活を送っている我々が自身を抑圧しているものは多岐にわたる。社会規範、タブー(禁忌)等様々だが、あらゆる人を不快にさせてはならないことを強いられると、無味乾燥であったり一般的に好まれるものを褒めるような趣向になる。したいことがあるのに「〜ねばならない」という抑圧があると強迫神経症のようになったりもする。
PSオットット
2025/11/07 08:58

森鴎外「山椒太夫」の精神分析的論考も素晴らしかった。最近読んで印象に残っていたのだが、登場人物の親子関係から生じる親と子それぞれの心理傾向が見事に描写されているようだ。なお、森鴎外はフロイトの本を読んでいたらしい。

が「ナイス!」と言っています。
PSオットット
知的な刺激があり大変面白い本でした。文学には様々なテーマがあるため、文学理論の対象は幅広い思想、哲学が扱われ、その分個々の理解は浅くても良いのかもですが、そうそうたるメンバーのため、(マルクス、ヘーゲル、デカルト、フロイト、、ソシュール、ハイデガー、上野千鶴子…etc)、要点すら理解できないところが多々ありました。不明点を調べながら何度か読まないと到底理解ないできだろうという感想です。ナショナリズム、ヒューマニズム、精神分析、環境、ジェンダー等幅広いです。
が「ナイス!」と言っています。
PSオットット
社会学や精神分析の概念が多用されており、前提知識がないと読み通すのが難しい…。ネオリベ(新自由主義)は、規制緩和により「機会の平等」が与えられたが結果は「自己責任」だと解釈した。このような市場原理で優勝劣敗の競争がされる分野で世間的な勝ち組か否かを分けられるのだろう。思いつくのは地位、名誉、お金、モテなどだろうか。各人が自己利益の最大化を求めてひしめき合う世の中のような気がするが、物質的な豊かさが一段落したら精神的な豊かさという名の記号(肩書き?)の獲得競争になっているのかも。
PSオットット
2025/11/07 08:51

人はなぜ記号を求めるのか、承認欲求や自我実現欲求を埋めるためだろうか。しかしそれは物理的実体のないフィクション(虚像)である。金メダルを取ってもまだ実感が湧かないとコメントするアスリートもいることだし…。本書では人生の基盤になるようなものを持つことを推奨されている。O.ヘンリの言葉を借りれば、「人生を通して考える値打ちがあるものを持つ」などがそうなのかもしれない。

が「ナイス!」と言っています。
PSオットット
計画経済(共産主義)は社会変動が法則性に従うという信念があったらしい(マルクスエンゲルス)が、倒れた。逆に言えば資本主義は市場に任せて法則性は見い出だせないのだと思う。利息という概念があることによりお金が自動的に増え、紙幣も増刷するからお金が無限増殖する前提の世界にいる。過去に恐慌や金融危機も起きたし、お金の信用がなくなったら崩壊する可能性があるシステムにいるという恐ろしさを感じた。個人的にはジリ貧のままで良いから、現政権には大きく舵を切る政策によりドカ貧にならないようお願いしたいところだが…。
が「ナイス!」と言っています。
PSオットット
フランス現代思想を中心に大変わかりやすく勉強になった。人間の精神や社会の構造を大筋で理解するのに最適でした。国家が暴力的で抑圧的な装置というのはやや否定的な表現と思いましたが、それがあるから治安が良く、安定した衣食住の確保、人との関係を持てる面もあると思いました。気になるところでは昨今の少子化の原因は解明されているのでしょうか…。YouTube見ていたら某進化生物学者はわかってるのにハレーションを恐れてはっきりとはおっしゃりたがらない風でしたが、欲望の分析から恐らく解明可能かもしれません。
が「ナイス!」と言っています。
PSオットット
個の形成の挫折が心の病の原因かもとのこと。自分は何者か、社会の中の位置付けに満足しているかなどか…。ラカン理論だと「生身の自分」−「理想の自分」−「世間体」の三角形の中で自我が揺れ動くとされている認識なので、行き過ぎた理想や社会からの要求(一般的な人間であること)や抑圧(社会規範)に生身の自分が我慢しきれないと病になるのかも。ラカン、ドゥルーズ、フーコーなどのフランス現代思想が日本の精神医学にも一定の影響を与えているようなので、引き続き学ぶモチベーションになった。読んでよかったと思える本。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2024/11/27(380日経過)
記録初日
2017/10/12(2983日経過)
読んだ本
179冊(1日平均0.06冊)
読んだページ
48954ページ(1日平均16ページ)
感想・レビュー
179件(投稿率100.0%)
本棚
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性別
現住所
東京都
自己紹介

主に哲学や精神分析、社会学に興味があり、人間や社会について深堀りしています。
知らないと不安、知っても不安、そのジレンマを読書を通して感じ続けています。

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