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2022年5月の読書メーターまとめ

ぱせり
読んだ本
19
読んだページ
4235ページ
感想・レビュー
19
ナイス
124ナイス

2022年5月に読んだ本
19

2022年5月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ぱせり
ポアロものは、お屋敷やリゾートホテルなどを舞台にした殺人事件。パーカー・パインは、休暇中に迷惑なよろずごと相談から。ミス・マープルは、事件も思い出話も安楽椅子で。適材適所、それぞれのに相応しい事件、それぞれらしい挑み方が楽しい。あと一篇は鏡が見せる不気味な場面から始まる幻想小説。バラエティ豊かな短編集。
が「ナイス!」と言っています。

2022年5月の感想・レビュー一覧
19

ぱせり
もし戦争がなかったら、どれも、みんな、身の回りにある当たり前の風景だったはず。それらは、こんなにも美しいものだったのか。儚いものだったのか。油断をすれば、あっというまに手からすり抜けていってしまうほどに。周囲から色が消えれば消えるほど、小さな差し色が心に残る。命が軽く扱われるほど、小さな命の尊さが迫ってくる。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
町は、少しずつ変化している。消えていくものがあり、これから始まるものがあり、続いていくものがある。すべて、ここにある。この物語の語り手は、「月舟シネマ」の看板犬ジャンゴ。表紙の絵がたぶんジャンゴ。犬は笑えないといわれるけれど……間違い探しみたいなサプライズがうれしい^^
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
その出来事がどういうスタンスでどのように書かれているかで、受け取り方がすっかり変わってしまうことがある。そう思うと、怖くもあるし、物の見方の多様さに気づかされておもしろくもある。特に印象的なのは、食べられる植物でなんとか命を繋いでいる彼が「でも、とても幸せそう」に見えた、という言葉だった。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
簡素、質素というくらいのしんとした清々しさと、冷たい雪も囲まれてみればこんなふうに温かいものだな、と思うような温もりと湿気とが、画面全体から立ち上るようだ。同時に、ぬくもりは、悲しみに通じている、とも感じる。最後のページ、晴れ晴れとした美しい画面に置いてきぼりを喰わされたようで、ただ名残惜しい。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
日本の『つるにょうぼう(つるの恩返し)』では、つるの女房は小さな部屋にこもって機を織る。『かものむすめ』の娘は(すでに正体を知られてもいて)庭に出て、大空の下で糸を紡ぐのが、大陸のお話らしいな。家の内や外、咲いている花や生活の道具、衣装の模様や刺繍など、隅々まで楽しい。
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ぱせり
絵本を読んでいるうちにだんだん、小さなリィーヤと大きなトラとがよく似ているように思えてきた。もしかしたらトラもそんなふうに思っていたのではないかな。リィーヤはほこりたかき主にとってのもうひとりの自分。リィーヤのなかにもほこりたかき主がいる。最後に寄り添い合うトラと小さな女の子はとても居心地がよさそう。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
次々にあらわれる元素の間から、きらっと光る美しいものを見つけて、目を瞠る。だけど、それは長くは続かない。最後に残るのは、重たい問いかけである。わたしは、「盲人の国に少なからず存在する、単眼の人物の一人」だろうか。「正直で無気力」な一人だろうか。
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ぱせり
亡くなって、ずっとあとになっても、おばあさんは、大切な孫娘を助けにやってきてくれたのだと思う。故郷の美しい自然や懐かしい人々を伴って。わたしは、少女の作者のあとを喜んで走り、森番や粉屋の夫婦に挨拶をする。一章読むごとに、侯爵夫人の呟いた言葉「幸福なひとだこと!」をしみじみと味わう。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
ポアロものは、お屋敷やリゾートホテルなどを舞台にした殺人事件。パーカー・パインは、休暇中に迷惑なよろずごと相談から。ミス・マープルは、事件も思い出話も安楽椅子で。適材適所、それぞれのに相応しい事件、それぞれらしい挑み方が楽しい。あと一篇は鏡が見せる不気味な場面から始まる幻想小説。バラエティ豊かな短編集。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
物語の最後に、「わたし」の名前を呼ぶ声が聞こえて、はっとする。おぼえるのが大変なくらい沢山の人物の名前が出てきたのに、「わたし」の名前だけが、今まで出てこなかった。それなのに、そのことに気がつかなかったなんて。名前が、姿のない少女を生きた少女に変えたように感じた。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
「自分のなかにうごめいている表現欲を、「詩」と「彫刻」にすっきり分離してやろう」ほかのものも、すっきり分離できないものも、なんとか分離して整理しようとしたんじゃないかな。そのようにしかできなかった(中途半端でいられなかった、すっきり分離するしかなかった)人の人生を痛ましく思ってしまう。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
相手への深い思いは、ほんとうに一途で美しくて、そのせいで、幸せそう、よりも、苦しそうだった。自らの才能の命じるままに創作すること、自分らしく生きること。智恵子はそのように生きるつもりで故郷を出たのに、「精神を病む」という形でしか叶えられなかったのだろうか。
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ぱせり
特別なことは何もなかったと思う。ただ、彼にとって山は、どこに住んだとしても帰りたい場所だった。そこで生まれたとか、長く住んでいたとかは、関係なくて、帰りたい、と思える場所が胸の内にあるということが(そして、帰ってきたことが)きっと何よりも特別なことだったのだ。失意の時も含めて、どれもこれも名残惜しい日々。
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ぱせり
中学の終わりから高校までを過ごした町。町のどんよりとした空気は、住人達の雰囲気に似ている。「私」の友人たちはその雛型のようだ。同時に、この閉塞感は、思春期の「私」そのものでもあったと思う。でも、思い出に残るのはきっと、ちらっと見えた(ような気がする)ほの明るい光景。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
始まりはどこかで何かが進行している渦中。動いている小舟を岸から追いかけて、何とか足をぬらさないで乗り込むことに成功した時の嬉しさに似ている。二つの異空間が同じ空間に投げ込まれて、何かがねじれたような感じ。その立ち場が変わるわけではないのにすっと反転する瞬間、空気がふと変わるような微妙で繊細な描写を楽しむ。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
夜の部屋、夜のベッドは、きっと姿を変えて、さがしものの子どもをどこにでも連れていってくれる乗り物になるのかもしれないね。(最後のページはすみずみまで眺めたい。そうだったの!と嬉しくなってしまうから) 眠りたくない誰かさんが、絵本を見ながらあくびをこらえている姿が見えるようだ。なんてかわいらしい♡
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
複雑なものよりも単純なもののほうが理解も説明も難しいなんて不思議。単純さを突き詰めると気高さも醜悪さも途で強い。怖ろしくもある。人は見たいものしか見ないのだろうか。見たはずのものも歪んで見えてしまうことに気がつかないのだろうか。ミステリは、ミステリと銘打った作品のなかにあるとは限らない。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
全ページカラーのダイナミックな写真集として楽しんだ。また会えてうれしいよソーントゥーズ・パックという気持ちで! エッセイは『オオカミの知恵と愛』の内容と被る部分が多いが、プロジェクト地の後日譚、野生の群れが住み着いたが皆殺しにされてしまった事が心に残る。私たちがオオカミと共存するためには課題がたくさんある。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
私たち人間がオオカミを悪者にするのは神格化と同じくらい極端だ。オオカミをことさらに憎悪、迫害してきたのは人間の側に理由がある。擬人化されているわけではないのに行動の様子を眺めれば、彼ら、私たち人間の集まりになんと似ているか。「人間はオオカミに自分の姿を映しだし、それを憎んでいるのだ」という言葉が心に残る。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2009/03/01(5773日経過)
記録初日
2008/01/05(6194日経過)
読んだ本
2826冊(1日平均0.46冊)
読んだページ
706909ページ(1日平均114ページ)
感想・レビュー
2799件(投稿率99.0%)
本棚
92棚
性別
外部サイト
URL/ブログ
http://d.hatena.ne.jp/kohitujipatapon/
自己紹介

読みたい本・読んだ本の記録として、読書メーターを使っています。いまは、いただいたナイス(ありがとうございます)のチェック・お返し等、一切しておりません。申し訳ありませんが、どうぞご了承ください。



積読本は、ほんとは積読本ではありません。
大好きな本の表紙が見えるところにあると嬉しいな、と思って並べています。



-わたしの宝本- 
「にぐるまひいて」 ホール/クーニー
「リトル・シューベルト」 ゴフスタイン
「ジョー アンド ミー」 プロセック
「こうちゃん」 須賀敦子/酒井駒子
「少女ソフィアの夏」 トーベ・ヤンソン
「たんぽぽのお酒」 レイ・ブラッドベリ
「プラテーロとわたし」 J・R・ヒメネス
「夜と薔薇」 森雅之

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