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2023年3月の読書メーターまとめ

ぱせり
読んだ本
14
読んだページ
3500ページ
感想・レビュー
14
ナイス
170ナイス

2023年3月に読んだ本
14

2023年3月のお気に入られ登録
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2023年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ぱせり
中庭のオレンジの木は、三つの物語に登場し、21の物語の上に枝を広げているみたいに思える。21の物語のひとつずつが、爽やかな香りを放つ美しいオレンジみたいに思える。ショートショートといいたいくらいの短さなので、隙間時間にちょこちょこと読むのがいいかも。オレンジのひと房、ひと房を味わって楽しむように。
が「ナイス!」と言っています。

2023年3月の感想・レビュー一覧
14

ぱせり
時間をかけて手紙が手許に届く。大切に運ばれてきた手紙の、紙に書かれた文字の間から、「たいせつなもの」があふれてくる。こんな手紙を受け取ったら、どんなにうれしいだろう。いつか私もこんな手紙で誰かを喜ばせることができたら、どんなにうれしいだろう。てがみを大事に運んでくれる人に、心を込めて、ありがとう。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
長い長い時間をかけて、いったいどこに辿り着こうとしているのだろう。許しでもなく償いでもなく共感でもなく。「わたしがここにいるのはあなたがここにいないから」という言葉、それは、一面こういうことでもあるのだ。「わたしがここにいるのはあなたがここにいるから」穏やかに(ほとんど明るい気持ちで)物語を振り返りながら。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
夢のなかでも現実の世界でも、たくさんの比喩が現れる。やさしく書かれているけれど、そのふところはかなり深い。「じぶんの夢を、まもれるのは、じぶんしかいない」という言葉が力強く心に響く。物語のなかを一緒に歩いてきたあの子たちから、これからその道を進もうとしている子どもたちに向けられた贐のようだ。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
そもそも、キオスクから出られなくなってしまったところから、困ったというよりも、それはそれで一つの快適と言えないこともない、と思うほどに、オルガの生き方はポジティブだ。大きなオルガのささやかな暮らし方がかわいらしいな。くすくすと笑いながらページをめくっているうちに、おおらかな幸せが寄せてくる。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
主人公のモノローグのなかにあらわれる、ノアの箱舟から飛びたち小枝を咥えてもどってきた鳥が心に残っている。世界は変わった。さらに変わりつつある。それでもここで人は生まれる。人は生きていく。不思議な明るさが満ちてくるのを感じているが、それは、ずっしりと重たい覚悟からくる明るさなのだ。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
行きずりの「わたし」の目を通した物語である。あちらでもこちらでもドラマが起こりつつあるけれど、そのドラマの上をさらっと渡り、頬をちょっと撫ぜて吹きすぎていく風のようだ。さばさばして潔いと思うし、また物語のある場面や横顔が、そこだけ静止した画像のように心に残る。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
中庭のオレンジの木は、三つの物語に登場し、21の物語の上に枝を広げているみたいに思える。21の物語のひとつずつが、爽やかな香りを放つ美しいオレンジみたいに思える。ショートショートといいたいくらいの短さなので、隙間時間にちょこちょこと読むのがいいかも。オレンジのひと房、ひと房を味わって楽しむように。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
愛する人を救出したいという思いは純情で一途と思うが、こんな不快な賄賂を差し出すために奔走する彼は、小狡い小心者のエゴイストでもある。怪物の極端に醜悪な描写は、莫自身の一部であるかもしれない。繰り返し出てくる処女、処女、処女という言葉が、不気味な迷路の、人を惑わすインチキな道しるべにも思えてくる。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
人の決まり事の中で暮らしていると、ときどき忘れてしまうのだけれど、時間はゆっくりたっぷりある。それが、相手を大切にすることや居心地の良さに繋がっていく。期待はするけれど、しすぎないようにしたい。そして、もしもあちらがこちらにちょっとでも心寄せてくれたら、それはどんなにうれしいだろう。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
書斎を出入りする家族や従僕。警察。それぞれの思惑が散らばったり寄り集まったり、ぐるぐる回ったり。舞台の上で、唯一、異質な他人スタークウェッダー。舞台が進むにつれてこの男は存在感を増すし、得体の知れなさが際立ってくる。退場するときには、物語を見事に浚っていった。登場も退場も、あまりに印象的で鮮やかだ。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
なぜ被害者が罪の意識に苦しまなければならないのか。告発の声をあげようとするだけで脅されなければならないのか。家族がなぜ恥を感じてしまうのか。山の影の大きな暗がりは、身を隠す場所というより、自分を解放するようにと手招きをしている場所だった事、影はこちらを覆い隠すものではなく、仲間であり、わが家である事に気づく。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
ジョスリーヌの何度も書き直されるリストと、六分おきにリセットされる彼女の父親の記憶とが被る。でも両者が決定的にちがうのは、前者には莫大な元手があることで、後者には何もない(空白)ということ。そして、不思議、平和で幸福だと感じるのは、空白しかないところから紡がれる六分のリストのほうだ。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
人と山羊と一緒に暗し両者の境界は、ゆるくなったとしても、なくすことはできない。でも、時間をかけて築いてきたものもある。それを思うとき、人はやっぱり動物と暮らせたことをありがたく思う。動物も、少しは人と暮らせたことをうれしく思ってくれるといいな、と我が家の動物を撫ぜながら、私は思っている。
が「ナイス!」と言っています。
ぱせり
宇宙旅行あり、時間旅行、超能力、クローン人間、宇宙人もやってくる。物語はドタバタのお笑い、ロマンス、民話ふう、スリラーっぽいのもあり、バラエティ豊か。一作読むごとに次を期待しながら、あっというまに七作読んでしまった。好きなのは『さびしい奇術師』哀感と優しさがこもっている。笑ってしまいたい。そして拍手したい。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2009/03/01(5773日経過)
記録初日
2008/01/05(6194日経過)
読んだ本
2826冊(1日平均0.46冊)
読んだページ
706909ページ(1日平均114ページ)
感想・レビュー
2799件(投稿率99.0%)
本棚
92棚
性別
外部サイト
URL/ブログ
http://d.hatena.ne.jp/kohitujipatapon/
自己紹介

読みたい本・読んだ本の記録として、読書メーターを使っています。いまは、いただいたナイス(ありがとうございます)のチェック・お返し等、一切しておりません。申し訳ありませんが、どうぞご了承ください。



積読本は、ほんとは積読本ではありません。
大好きな本の表紙が見えるところにあると嬉しいな、と思って並べています。



-わたしの宝本- 
「にぐるまひいて」 ホール/クーニー
「リトル・シューベルト」 ゴフスタイン
「ジョー アンド ミー」 プロセック
「こうちゃん」 須賀敦子/酒井駒子
「少女ソフィアの夏」 トーベ・ヤンソン
「たんぽぽのお酒」 レイ・ブラッドベリ
「プラテーロとわたし」 J・R・ヒメネス
「夜と薔薇」 森雅之

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