積読チャンネルでの紹介を見て購入。とても読み応えがあり、後半は何度か涙が溢れた。 人が生きていくこと、そして死ぬということ。 ニュースで取り扱われる命の一つ一つに物語があり、誰かの記憶に残ったりしている。そういった当たり前のことを再認識することができた。 財を成すとか、多くの人に好かれるとか、人としての色んな価値基準はあるだろうが、そんなことより以前に、人は誰かの記憶や心の中で生きており、死んでもそれは残り続ける。たとえ何十年経っていたとしても。 人は人に忘れられた時に死ぬ、という話を思い出したりもした。

全体を通して独特な読書体験で、非常に面白い試みだと思った。さすがメフィスト賞受賞作。 殺人事件における探偵の推理を数理論理学で反証する。こんな変わった作品を読めることなどそうそうないと思う。 数理論理学はわからなくても、読者に近い立ち位置である主人公のフィルターを通すことでわかりやすくなっているので、大事なところはちゃんと理解できる。 ただ著者の『その可能性は既に考えた』でも思ったが、時折入るボケツッコミが申し訳ないが楽しくない。というかノリが古い感じがして、11月の気候のせいではなく寒気を感じてしまう。

積読チャンネルでの紹介を見て購入。とても読み応えがあり、後半は何度か涙が溢れた。 人が生きていくこと、そして死ぬということ。 ニュースで取り扱われる命の一つ一つに物語があり、誰かの記憶に残ったりしている。そういった当たり前のことを再認識することができた。 財を成すとか、多くの人に好かれるとか、人としての色んな価値基準はあるだろうが、そんなことより以前に、人は誰かの記憶や心の中で生きており、死んでもそれは残り続ける。たとえ何十年経っていたとしても。 人は人に忘れられた時に死ぬ、という話を思い出したりもした。

素敵なタイトルとミステリアスなあらすじに惹かれて。 楽しめた、が、この短さにしてはという注釈が入る。短くてさっと読める割には面白かった、というのが正直な感想。 この作品の特性上、少しややこしく読みにくいところもある。ただそれは必要なことなのでマイナス要素ではない。 終盤のやり取りなんかはかなりおしゃれで、雰囲気がすごく伝わってくる。 重複するがやはり何よりタイトルが素敵すぎる。本文中にも出てきて、その切り取り方も絶妙で、読み終えると違う意味が見えてきたりする。 映画ではどう描いてるのだろうと少し気になる。